ルーンファクトリー4×ウルトラマンタイガ ルーンの奇跡 作:ヴォーテクス
フーマが戦った日の夜、ガルドが潜伏する異空間である実験が行われた。
「さぁ、実験を始めよう」
左腕に着けた機械を突き出して彼の目の前に設置されている等身大の赤い身体と金のラインが特徴のロボット【異次元超人エースキラー】に向けて古代魔法を発動。エースキラーの周囲に禍々しいオーラが漂ってそれが体内に入ると目が紫色に光った。
「ここは……どこだ?」
「お目覚めですかエゼルバード陛下。私はメフィラス星人のガルドと申します。ある計画の為に貴方を復活させた者です。宜しくお願い申し上げます」
エースキラー?がそう問うとガルドは畏まった態度で答える。彼は自身の野望を達成させる一環としてエゼルバードの人格と魂をエースキラーの身体に定着させた。ガルドは自身を復活させた方法を説明した。
「そういう事か……。私の研究がここまで発展するとは、面白い物だ。それに機械人形に我の魂を定着させる力……興味深い」
「その研究を更に進めるべくエゼルバード陛下の力をお借りしたいのですが……宜しいでしょう?」
ガルドは皇帝に対して丁寧な口調で答えるとエゼルバードは高らかな笑い声を上げる。
「良いだろう!まず材料をここに集めるのだ!」
「畏まりました」
ガルドは皇帝の指示に従って実験に必要な材料の収集を開始した。指定された材料はドラゴン系のモンスターとルーンスフィアだ。モンスターはミニドラゴン、ルーンスフィアはガルドが複製した物を与える。
「後は……私からのサービスです。どうぞ」
「これは……。ふむ、見たところ只の人形では無さそうだな」
ガルドはエゼルバードに竜の様な姿をしている人形を渡した。エゼルバードは渡された人形から秘められた力を感知する。
「これはスパークドールズという大きな力を持ったアイテムです。今のままでは只の人形ですが何らかの力を注ぎ込めば怪獣として実体化させる事ができます」
ガルドは渡した人形に関する説明をした。スパークドールズは嘗て
「成程、ミニドラゴンを器としてエーテルリンクを唱えてこの人形の怪獣を召喚するという事か。それは面白い実験だ」
エゼルバードはガルドの考えを察してそれにのり、ミニドラゴンを媒介にスパークドールズの怪獣を召喚する実験を始める。彼はルーンスフィアを持って秘術を唱えてスパークドールズとミニドラゴンを融合させて怪獣を召喚する。
「キシャァァァッーー!!」
エゼルバードが呼び出した怪獣は怪獣ゲートを通って人間のいる世界に侵出した。
翌朝、起床したレストは畑仕事に精を出していた。彼の王子としての仕事の一つであり作物や花を育てている。この時期はキャベツやサクラカブとオトメロン、トイハーブと青結晶等の作物と花でどれも春の季節が育成に適している。
「よく育っているなぁ~」
『うむ、オトメロンを運ぶ作業は良い筋トレになるな!』
大きく育ったオトメロンを収穫したレストはリュックに仕舞い他の春の作物や花の収穫を進める。青結晶の収穫をして畑の仕事が終わった彼は深呼吸をして背を伸ばす。
「今日はこの辺にしておこう。ここの土を暫く休ませよう」
『畑を耕して作物を育てなくて良いのか?』
畑を休ませると呟くレストにタイガは疑問を持って問い掛ける。彼の考えは作物をここで育て続ける方が良さそうだと思ったからだ。
「同じ土地で育て続けると畑が疲れるから定期的に休ませているんだ」
『成る程、同じ部位の筋肉に負荷を掛けさせ続けると却って痛めるという事と同じという事か。定期的に休ませた方が効率が良いという訳だな』
『へぇ~勉強になるなぁ~』
レストがタイガに畑について軽く説明するとタイタスは自己流に解釈して納得、フーマはそれを聞いて感心する。それから飼育しているモンスターの畜産物を収集、その一部を出荷箱と自室の冷蔵庫に入れて畑仕事を終えた。
「今日の仕事は終わり! 昼飯食べてから筋トレも兼ねて水の遺跡を探索しよう」
『今日もトレーニングか……まぁ、程々にしとけよ。どっかの筋肉賢者みたいにストイックにならないようにな』
レストは昼からの予定を立てるがフーマはトレーニングは釘を刺した。因みに今日の昼飯はサンドウィッチで追加の具材としてイチゴを挟んでいる。
昼飯を摂り終えた彼は水の遺跡へ行く前に
「いらっしゃい! おっレストか、何か買っていくか?」
「ダグ、こんにちは。今日は小麦粉とキャベツをそれぞれ10個買うから会計を頼むよ」
「毎度アリ! それにしても昨日は巨大なモンスターが出て大変だったナァ~。あの巨大モンスター、どうして出てくるんだろうナ?」
「どこから来ているだろうか?」
ダグの雑談を聞く中で巨大モンスターが何処から出ているのか疑問を口にするとレストは首を傾げる。その時、外から爆発音が響き、悲鳴が聞こえて建物が揺れた。
「なっ、なんだ!?」
「この揺れ、まさか……!」
突然の揺れと爆発に動揺するダグを他所にレストは支払いをして急いで雑貨屋を飛び出す。外に出ると空から大きな竜のモンスターが街を怪光線で攻撃をしていた。
「どうしたんだ急二……何だあの巨大モンスターハ!?」
「ダグ、ブロッサムさんを連れて早く逃げて。ここは僕がくい止めるから!」
「お……おいレスト、幾らお前でモ……」
レストはダグにブロッサムと一緒に逃げる様に告げて走り去った。エゼルバードが召喚した怪獣……それは空を切り裂く怪獣という異名を持つ超古代竜メルバである。
メルバは雄叫びを上げながらセルフィアの空を飛び回り目から怪光線を発射。逃げている人達に向かっている事にレストは気付いた。ここままでは間に合わない!
「危ない!」
『俺に変身しろ、レスト!』
《カモン!》
咄嗟に建物の陰に身を潜めたレストはタイガスパークを起動して超空間を展開、フーマに変身する。怪光線が避難している観光客に着弾する瞬間、光の手裏剣が壁となって防いだ。手裏剣は光線が途絶えたタイミングで三つに別れて空にいたメルバに向かって飛んでいくも急上昇してかわされた。
『セイヤッチ!』
《ウルトラマンフーマ!》
青い光が飛行船の前に現れると同時に青い巨人、ウルトラマンフーマが姿を表した。
『ふん、俺が相手だ。このスピードについて来れるかよ!』
フーマはメルバに挑発を掛けると同時に飛行場から離れた方向に飛んでいく。その挑発に乗ったメルバはフーマを追いかける。後ろからの追跡を確認したフーマは街からある程度離れた場所で着地した。
『ここなら大丈夫だな』
「キシャァァァッ!!」
後ろから着いてきたメルバは目から怪光線を再び発射するがフーマはそれを軽々と跳躍して回避、右手から光波手裏剣を出して反撃。迫る光波手裏剣をメルバは怪光線で相殺、小さな爆発が起きた。
爆煙が消えた瞬間フーマが目にも止まらぬ速さで接近、超スピードのストレートキック【烈火蹴撃】を腹に撃ち込む。そこから高速で回転キックを繰り出す蹴り技【疾風蹴撃】で怯ませてメルバの頭上へ飛ぶ。
『シュアッ!』
フーマはメルバの脳天に強烈な踵落とし【迅雷蹴撃】を決めて空にいたメルバを地面に撃ち落とす。落下するメルバに上空から急降下して叩き込む頭突き【垂直落下式弾丸拳】で追い討ちをかけた。頭突きは腹に直撃、そのまま地面に落下して強烈な衝撃を起こして地上に叩き付ける。頭突きを決めたフーマは地上に戻って直ぐにロンダートで距離をとった。
『こいつはおまけだ! 極星光波手裏剣!!』
彼は右手に生成した大きな光の十字型手裏剣をメルバに打つと腹に深く突き刺さって悲鳴を上げる。
「キシャァァァッーー!?」
『これで…… なっ!?』
フーマはもう一度極星光手裏剣を打って決めようとした瞬間、空が漆黒の雲に覆われると同時に紫の稲妻がメルバに降り注ぐ。肉体の色が赤黒を帯びた色に変化、目の色が黄色から真紅に染まって甲高い雄叫びを上げた。
「キシャァァァッーー!!」
『まだまだ終わりじゃないってことか……』
フーマは額に冷や汗を流した。メルバに起きた異変とは一体何なのか……。