ルーンファクトリー4×ウルトラマンタイガ ルーンの奇跡 作:ヴォーテクス
タイラントが出現する数分前、レストは森の最奥部に到着。目の前に蝶と人が融合したモンスター【アンブロシア】がエゼルバードにより捕らえられていた。
「エゼルバード!!」
エゼルバードは声が聞こえた方向に振り向いて吐き捨てる。
「来たな、アースマイト。余は新たなる実験をする所だ、邪魔をするでない! これから余が見せる新たなる世界の扉を開く為の実験の成果をとくと見るが良い!」
宣言した彼はアンブロシアに殺し屋超獣バラバのスパークドールズをエーテルリンクで融合させた。アンブロシアの肉体が変貌、バラバになり巨大化する。
「グギァァァァッーー!!」
「行け、バラバよ! アースマイトを根絶やしにせよ!」
バラバはエゼルバードの命令に応える様に咆哮、足元にいるレストに狙いを定める。自分が狙われている事に気付いたレストはタイガスパークを起動、タイガのキーホルダーを握った。
「バディー……ゴォーー!!」
《ウルトラマンタイガ!》
赤い光に包まれた彼はウルトラマンタイガに変身して巨大化、バラバの顔面に右拳を叩き付ける。タイガの攻撃に怒ったバラバは頭部に付いた刃を射出、咄嗟に身体を反らして避けた。頭部の剣は光の鎖で繋がれており直ぐ元の場所に収めて雄叫びを上げた。
「グォォォーー!!」
バラバはタイガとの距離を巨体には合わぬ速さで疾走して左腕の鎌を振り下ろし、タイガの肉体に深い傷を負わせる。そこから右腕の鉄球を肩に叩き付けて大ダメージを与えた。
『「うわぁぁぁぁーー!!」』
強烈な攻撃を受けたタイガとレストは大きく仰け反るがバラバの追撃は止まらない。鼻から火炎放射を放って彼の身体を焼き、頭部の剣から発射する
タイガは側転してショック光線を回避してスワローバレットをバラバの腹に撃って怯ませた。彼は一瞬の隙を付き走って接近、スワローバレットを当てた部分に猛烈な連続パンチを撃ち込んで締めの右蹴りで押し出す。
『シュアッ!!』
そこから畳み掛け、間髪入れずバラバの首を両手で掴み左膝蹴りを顎に打ち付けて後頭部に右チョップを浴びせた。タイガの猛攻を受けてよろめくバラバを見たエゼルバードはある事を思い付いた。
「中々やるな……。では、これならどうだ!!」
彼は懐からレッドキングとベムスターのカード、シーゴラスとハンザギランとキングクラブの怪獣カプセル、イカルス星人の怪獣クリスタルをエーテルリンクによりバラバに無理矢理融合させた。
「ーーー!!」
バラバは足掻く間もなくその姿が暴君怪獣タイラントに変貌する。それを見たエゼルバードは高らかな笑い声を上げた。
「素晴らしい!! 余の研究成果がここまで発展するとは……。この世界はおろか、宇宙を支配するのも夢では無い!」
「キィィッーー」
タイラントは大きな雄叫びを上げ、左腕の鉄球先端に付いているアンカーを飛ばしてタイガの右腕に巻き付ける。
『なっ!?』
「キィィッーーー!!」
タイラントはタイガをアンカーで引き寄せて右腕の鎌を振り下ろす。鋭い鎌がタイガの身体に傷を入れ、その痛みに悲鳴を上げようとする間もなく口から高熱の火炎放射が放たれた。
『うわぁぁぁぁーー!!』
「キィィィィーー!!」
火炎放射を顔面に喰らったタイガは襲い来る灼熱地獄に悶絶。タイラントはその光景を楽しむように咆哮を上げながらタイガに向けて大きな耳から針状の光線『アロー光線』を上半身に浴びせる。
『うわぁぁぁぁーー!!』
「グォォォーー!!」
片膝を付いたタイガにタイラントは右足で勢いをつけて蹴り上げ、ベムスターの腹から極寒の冷凍ガスを放出。タイガを冷凍地獄に浴びせて苦しめるとガスで動きを鈍らせたタイラントはヨクミール森とそこ住むモンスターとタイガを口からの火炎放射で焼き払い、街に侵攻を始めた。
セルフィアの街に迫るタイラントを前に住人達は一斉に避難する。しかしタイラントは住人達を踏み潰そうと地面を大きく揺らして近づくがタイガが尻尾を掴んで引っ張る。
『「ここから先は行かせねぇ!!」』
タイラントを街から遠ざけようと躍起になるタイガだが邪魔だと謂わんばかりに軽く尻尾を振って吹き飛ばした。
『「ぐわぁっ!?」』
タイガは地面に叩き付けられるが直ぐに立ち上がって背中に組み付き、街から必死に遠ざけて右蹴りでタイラントを押し出した。タイラントはそれに負けじと右腕の鎌を振り下ろしてタイガの胸を深く切り裂く。
「キィィィィッッーーー!!」
『くそっ……!』
タイラントは更に左腕の鉄球でタイガの腹を殴りつけて耳からアロー光線を上半身にもう一度、浴びせて追い討ちをかける。
『うわぁぁぁぁーー!!』
「グォォォーー!!」
片膝を付いてよろけるタイガにタイラントは左足で蹴り上げて腹から冷凍ガスを放出。猛烈な苦痛を与えて追い詰める。
『くそっ……このままじゃ……!』
窮地に追い込まれるタイガを見たコハクは突拍子もなく彼の元に駆け寄る。それを見たドルチェは慌ててコハクを追いかける。
「行かなくちゃいけないの!」
「ちょっと待ちなさい!」
タイラントは二人が近づく事に気付いて口から火炎放射で焼き払おうとする。それに気づいたタイガは咄嗟に彼女達の前に出て炎を身体で受け止めた。
『危ない!』
「コハク!?」
コハク達を庇ったタイガのカラータイマーは激しく点滅する。その時、コハクは大きく息を吸って腹の底から大きな声を出すとそれに続いてドルチェも同様に大きな声を出した。
「巨人さん、負けないでなの!!」
「負けたら承知しないんだから……」
『「……!!」』
二人の声援に反応したセルザの御守りを通じてレストが所持している御守りに二人のルーンが流れ込む。その力を受け取った二人は気合いで立ち上がり、炎の中を突っ走る。
『調子に乗るなよ……!』
「うぉぉぉぉっー!!」
彼等は渾身の雄叫びを上げて全力疾走、渾身の力を込めた右アッパーをタイラントの顎に叩き込んで打ち上げる。このアッパーは拳のルーンアビリティ【アッパーカット】の力が籠められており通常のアッパーよりも威力が増している。
強烈なアッパーを受けて吹き飛んだタイラントを見たタイガはある事を思い付いてレストに話し掛ける。
『レスト、お前と俺の力を合わせればこいつを倒せる!!』
「分かった……。よし、行くぞ!!」
《BGM:超勇者BUDDY GO!》
深呼吸した彼はタイガと息を合わせて地を蹴って走った。態勢を立て直したタイラントは迫るタイガを迎え撃つべつ構える。しかしタイラントの前から突然、タイガは姿を消した。彼の姿を見失ったタイラントは首を振って慌てふためく。
「ギャァァーー!?」
次の瞬間、タイラントの腹部に強烈な痛みが走る。レストが放った拳のルーンアビリティ【縮地法】で相手との距離を一瞬で詰めて鋭い一撃を叩き込む技だ。
『「くらえ!!」』
レストは一回転して強烈な回し蹴りを繰り出す拳のルーンアビリティ【ダブルキック】をタイラントの左足にめり込ませる。タイラントはこれ以上の攻撃を許さぬ為に尻尾を振り回すがタイガは後方に跳躍して回避した。
『レスト、お前が作った槍を使わせて貰うぜ!』
「分かった」
タイガはそう言ってレストがタイガの為に作った
螺旋回転で迫るタイガに動揺するタイラントは回避する間もなく命中。咄嗟に身体を反らし辛うじて直撃は免れるも大ダメージを受けた。そこから彼は槍のチャージ攻撃による刺突の連続攻撃を繰り出し、奥義で槍をその場で回転させてからタイラントの脳天に叩き付ける。
『「そこだ!」』
タイガは神速の突きは衝撃波をまとい、複数回ダメージを与える槍のルーンアビリティ【ミリオンストライク】で追い討ちを掛ける。
ルーンアビリティの連続攻撃でタイラントは既に満身創痍となった。タイガは止めを刺すべく槍に自身の全力を込めながらタイラントに接近、槍を腹に突き刺して残った全ての力を解き放つ。
『「タイガ……ダイナマイトスラスト!!」』
「ギャァァァッッーー!?」
タイガとレストが力を合わせて放った渾身の必殺技を叩き込む。膨大なエネルギーを腹から全身に注がれたタイラントは耐えきれずに悲鳴を上げる同時に身体が大爆発した。
「ふんっ……」
タイラントが倒されたエゼルバードは舌打ちをして撤退。タイガは膝から崩れ落ちると同時に変身が解けてレストの姿に戻って平原で仰向けに倒れていた。
「うっ……。ルーンアビリティの乱発は流石に負担が大きい……」
『必殺技は無闇に使うもんじゃ無いよな……』
今回の戦いの反省点を上げる二人の元にコハクとドルチェが駆け付けた。
「レストくん、大丈夫なの?」
「コハク!? 大丈夫だよ……!」
コハクの問いにそう答えたレストだがドルチェはある疑問を口にする。
「ねぇ……さっきレストが話してた人はあいつと戦っていた巨人なの?」
「えっ……何のことかな……?」
『レストさんは嘘が下手ですわ。誰だって見れば分かりますわよ。それに私もあの巨人は貴方の近くにいる事は知ってますの』
何とか誤魔化そうとするレストだが余りにも挙動不審でピコにあっさりバレてしまった。彼の額に冷や汗が伝うがタイガは誤魔化しきれないと判断してレストに告げる。
『仕方ない……俺達の事を話そう』
「そうだね……。僕はさっきまであのモンスターと戦っていた。あの巨人、ウルトラマンタイガに変身してね。取り敢えず場所を変えて話すよ」
レスト達は平穏を取り戻したセルフィア城の自室に移動してタイガと出会った経緯を一通り話す。この時、タイタスとフーマに関する情報はあえて伏せた。
「そうだったの~」
「信じられないけど……。あれを見たら流石に否定は無理ね」
コハクはあっさり納得するがドルチェは戸惑うも直ぐに事実だと受け止めた。
『そういう事だ。けど、街にあいつらが攻めても俺が倒すから安心しな!』
「そうね……。危うく負けそうになったけど」
『ぐっ……。それはさっき俺が怪獣はかなり強かったからであってーー』
タイガは威勢よく宣言するがドルチェは彼が敗北しかけた事を指摘する。ドルチェの指摘にタイガは言い訳を述べるがあっさり無視された。
「レストくん、ありがとうなの」
コハクは頭を下げてタイガとレストにお礼を言うとタイガは照れる。
『まっまぁ……ウルトラマンとして当然の事をしたまでだ。礼を言われる程でも無いぜ』
「どういたしまして」
レストは返事をするとコハクの顔が笑顔になった。彼は彼女の頭を撫でているとドルチェも小声で彼等にお礼の言葉を言う。
「レスト……ありがとう」
「どういたしまして、ドルチェ」
『いや~……それほどでも~』
「あんたには言っていてないから」
レストは笑顔で返事をしてタイガは謙遜するも彼女はタイガに言っていてないとキッパリ否定した。
「それじゃあね。私達にできることがあったら何でも言ってね」
『一人で抱え込んでは困りますの』
「レストくんは一人じゃないの」
ドルチェとピコ、コハクはそう言い残して其々の家に帰る。彼も城の自室に戻って眠りに着いた。
オリジナル技
・タイガダイナマイトスラスト
ウルトラマンオーブ ハリケーンスラッシュの必殺技ビッグバンスラストを元に生み出した技。相手の体に槍を突き刺し、高エネルギーを送りこんで内側から爆破する。