ルーンファクトリー4×ウルトラマンタイガ ルーンの奇跡 作:ヴォーテクス
『「行くぜ!」』
『たとえ天が許しても、私のウルトラマッスルが許さんぞ!』
「ギャォォォッーーー!!」
「陛下の野望を阻む者は誰であろうとこの私が倒す!」
タイガは勇ましく、タイタスは自身の筋肉を強調しながら堂々と宣言して各々の前にいる怪獣に攻撃を仕掛ける。サンダーキラーはタイガを迎撃すべく左手の爪に電撃を纏わせて切り裂き、バイオスはタイタスを牽制する為に頭部から白色熱線を発射した。
『「はぁっ!」』
『アストロビィーームッ!』
タイガはサンダーキラーの爪を跳躍で回避、頭部を右足で踏みつけて背後へ着地。タイタスはアストロビームで熱線を打ち消してそのままバイオスに命中してよろけさせた。
「これでも喰らえっーー!」
バイオスは胸部の排気口から毒ガスをタイタスに向けて放出するがタイタスは右掌からロッキングフレアを放って毒ガスを掻き消した。
「なにっ!?」
『この私に小細工は通用せん。賢者の拳は全てを打ち砕く!』
タイタスは動揺するバイオスに歩いて近づき正拳突きを胸部のダクトに叩き込み一撃で粉砕、胸部がへこみ電子機器から火花が生じる。これによりバイオスは自慢の武器である毒ガスを放出できなくなった。
「こんちくしょぉっーー!!」
自棄になった魔術師は近接戦闘に持ち込み、機械で強化された左手からパンチを繰り出すも鍛え上げられたタイタスの肉体にダメージを与えられなかった。タイタスはお返しに右チョップを頭部に連続で撃ちながら叫んだ。
『マッスル!マッスル!スゥーパァー……マッスル!!』
彼はよろけたバイオスに自身の体を弾丸に見立てて、
『「うわぁぁっーー!?」』
「フハハハッーー、汝の力はこの程度か」
タイタスとバイオスが戦っている頃、タイガはサンダーキラーの尻尾に巻き付けられて電撃を浴びせられていた。強烈な激痛にタイガとレストは悲鳴、エゼルバードは優越感を込めた笑い声を上げていた。
『「こんなもん……!」』
タイガはタイガスパークから勇者の槍を取り出して力を振り絞り、それをサンダーキラーの尻尾に突き刺す。尻尾に槍が突き刺った痛みに襲われたエゼルバードは思わずタイガの拘束を解いてしまった。
エゼルバードは後退するが間の悪い事にタイタスボンバーで吹き飛ばされたバイオスに激突、両者は派手に地面へ倒れた。
「ぬぅぉっ!?」
「ぐはぁっ!?」
バイオスを追跡したタイタスはタイガと合流、彼の無事を確かめて問題無いと問いかける。
『タイガ、大丈夫か?』
『助かったぜ、タイタス』
「ちょっと危なかったよ。助けてくれてありがとう」
タイタスの機転で難を逃れたタイガは礼を述べた。倒れているサンダーキラーとバイオスに向けて二人はスワローバレットとアストロビームを放って牽制する。しかしタイガとタイタスのカラータイマーが赤く点滅、活動の限界時間を告げた。
『レスト、ここからは俺達の反撃だ。パワーアップするぞ!タイガスパークのレバーを引いてくれ』
「えっ……どういうこと?」
タイガの言葉に疑問を抱くレストは首を傾げながら槍を横に突き立て、彼の言われるままにタイガスパークのレバーを引いた。
《カモン!》
タイガのキーホルダーが黄金の光に包まれるとそれが大きくなり右上部に青い球体、左上部に黄色の球体が付いたフォトンアースキーホルダーに変化した。レストはタイガスパークで青い球体、黄色の球体をリードする。
《アース》
《シャイン》
「輝きの力を手に!」
彼はキーホルダーの下部を右手で握って腰を捻り、右腕を突き上げて叫んだ。
「バディィッーー……ゴォッーー!!」
タイガの身体へ脚から金を基調とした鎧が装着されていく。そこから腕や胸に鎧が付いてウルトラホーンが大きくなり金色に染め上がった。
《ウルトラマンタイガフォトンアース!》
『シュワッ!』
黄金の光から右腕を突き出して姿を現したウルトラマンタイガは地球の力を宿した黄金の鎧を纏っている。大地天空の勇者という二つの名を持った新たな形態、フォトンアースだ。
赤と銀に彩られた肉体は金と銀、黒に変わっており大きな金色のウルトラホーンが目を引いており荘厳な雰囲気を醸し出している。
「これが……タイガのパワーアップした姿なのか?」
『そうだ、俺が地球という星でこの力を授かった。レスト、行くぜ!』
「分かった!」
フォトンアースにパワーアップしたタイガはサンダーキラーに接近して
一方、タイタスはバイオスの胴体に目にも止まらぬ速さで繰り出される連続パンチを撃ち込み肉弾戦で圧倒。更に駄目押しと謂わんばかりに彼は渾身の力を込めた右正拳中段突きで大ダメージを与えた。
「くっ……このワシが……」
「バッ、バカな……スパークドールズと怪獣リングで魔力は強化された筈なのに!?」
『「止めだ!!」』
『これで決める!!』
タイガは大気中の
タイタスはタイガスパークから黄緑色の光球を形成、右拳を思い切り殴り込んでブラニウムバスターを叩き付けた。
『オーラム……ストリウム!!』
『ブラニウムゥゥ……バスタァァッーー!!』
剣状になった黄金に煌めく奔流と破壊光球が邪悪な力を秘めたサンダーキラーと配下の魔術師が変身しているバイオスに直撃!
「ぬぉぉぉぉっーー!!」
「うわぁぁぁっーー!!」
二体の怪獣は膨大な光の奔流に呑まれて断末魔を上げながら跡形も無く消滅。戦いを終えたタイガとタイタスは夕日に照らされておりクロスタッチで其々の健闘を称える。その後、二人は地平線の彼方へ飛び去った。
「エゼルバード……やはり使い物になりませんでしたか……。しかし、彼の研究成果は役に立ちそうですね」
エゼルバードが倒される光景を異空間から見ていたガルドは吐き捨てるが彼の研究成果に対して一定の評価は認めた。次の計画に移るガルドの目が紫色に妖しく発光、ここからタイガ達の戦いは苛烈になる。
「いててっ……。今回は危なかったよ……」
変身を解いたレストは右足を引き摺りながらセルフィア城の門前に歩いていた。彼の肉体は変身を解いた負荷がかかっており全身の筋肉が傷んでいるのだ。
「あっ……」
レストはふとした拍子に躓いて転び掛けるが誰かが彼の身体を支えてくれた。ふと顔を見上げると尖った耳が特徴で美しい金髪を靡かせているマーガレットが彼の身体を受け止めてくれたのだ。
「レストくん……ありがとう。でも無茶は良くないからセルザウィードさんとお説教だね」
「マーガレット……。ははっ、お手柔らかに」
マーガレットはそう言うとレストの肩を持って支えながらセルザウィードがいる場所へ向かった。城の竜の間に着くとセルザウィードが待っていた。
彼女以外に本当の王子のアーサーとセルフィア城に仕える執事のヴォルカノンとビシュナル、クローリカとそこにいた。
「レストよ……よくぞ街を守ってくれた。と言いたいがこれはどういう事だ……説明してもらうぞ」
「レスト殿、心配しましたぞ」
セルザとヴォルカノンに詰め寄られたレストは意を決して口を開き一連の出来事を説明した。トライスクワッドとの出会いと怪獣、復活したエゼルバードと魔術師の襲撃に関する内容だった。
「薄々は思っていたがまさかエゼルバードがそんな奴らと手を組んでいたとは……」
「まさか……こんな深刻な事態になっていたとは」
「レストくんがウルトラマンだったなんて……」
セルザとヴォルカノンは事態を重く認識、アーサーはレストがウルトラマンに変身していた事を知って驚く。ビシュナルとクローリカは膨大な情報に処理が追い付かずに呆然としていた。
「そんな出来事があったのなら妾に報告すべきじゃ。そなたは何故妾に伝えなかったのじゃ!?」
「それは……僕がウルトラマンに変身していた事を知ったら皆が僕を嫌うと思っていたから黙っていたんだ。ごめん」
セルザはレストが隠し事をした理由を問い詰めると彼は正体を明かしたら怖がれる可能性があることを明かす。ウルトラマンという大きな力を扱う事に大きな責任を感じたが故に無理も無い。
『私からも謝罪させていただく。彼を危険な戦いに巻き込んでしまって申し訳ない』
レストの右隣に現れたタイタスは頭を下げて謝罪した。彼もレストを不本意な戦いに巻き込んだ事に罪悪感を持っていたのだ。
「そうか……。妾の力が及ばずお主達に頼る事しかできないのがとても歯痒い……」
『この星に厄介事を持ち込んだのは私達の責任だ。君達が気に病む必要はない』
セルザは自身の無力感を嘆くがタイタスは責任を感じる事は無いと諭して宥める。
「セルザ……僕はこの街を守る為に戦うよ。この力は誰かを守る為にある力だから!」
『あぁっ、俺達の力は誰かを助けるためにある物だからな!』
『俺達三人の力を合わせれば敵は無いって事だ!』
レストは戦う決意を宣言するとタイガとフーマは彼に応じて発破をかけた。
「レスト……改めて言うぞ。この街を頼んだぞ」
「任せてよ!」
「レスト殿……我輩は感動しておりますぞ。ウォォォォッーー!!」
「王子がこの街の為に頑張っているなら僕もできることをやります。何でも言ってください!」
「私もできることがあるなら相談してくださ~い」
セルザが改めてこの街の事を頼むとレストは堂々と宣言、それを聞いたヴォルカノンは感動で涙を流していた。情報を整理し終えたビシュナルとクローリカは自分達にできることがあれば協力させて欲しいと言う。
「レストくんが戦っているのなら私達もできることをします。引き続き王都から情報を集めますので失礼します」
アーサーは情報を集める為に一足先に城から出るとヴォルカノン達も竜の間から出る。レストは過酷な戦いで疲れていたので自室に戻って寝る事にした。
レストの回りに仲間がいる事に気付き、彼は一人じゃないと実感した。
次回からはガルドの策略が始まります。