ルーンファクトリー4×ウルトラマンタイガ ルーンの奇跡   作:ヴォーテクス

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悪魔の欠片(その2)

  レストがイドラの洞窟に潜入した頃、黒い身体と青い目が特徴的な【メフィラス星人 ガルド】はイドラの洞窟の最奥部にある研究施設で三つのカプセルを並べていた。一つ目は古代怪獣ゴモラの細胞が入ったカプセルで二つ目はどくろ怪獣レッドキングの細胞で満たされたカプセル。

 そして三つ目は嘗て宇宙を支配しようとした悪のウルトラ戦士、ウルトラマンベリアルの細胞の欠片である悪魔の欠片が入ったカプセルだ。

 実験動物として捕獲した悪魔の欠片に侵されたモフモフが頑強な檻に閉じ込められておりガルドはニヤニヤしながら見ていた。

 

「ふふふ……実験と行きますか」

 

 ガルドはカプセルを眺めながら笑っておりこれから壮大な計画を始めようとするが最奥部に誰かが入ってきた。

 

「そこまでだ!」

「丁度良い所に来ましたね、これからある物をお披露目する所でしたので」

 

 レストが部屋に飛び込むとそれを待っていたかの様にガルドは丁寧でありながらも不気味な声を発した。彼は三つのカプセルを右手に持った注射器を模した銃に装填、檻にいるモフモフに放った。

 何かを撃ち込まれたモフモフはもがいて苦しむが圧倒的な力に全身が侵されると共に変貌を始めた。悪魔の欠片とゴモラの細胞、レッドキングの細胞を合成、それを撃ち込んで生み出した培養合成獣スカルゴモラが天井を突き破って出現。

 その見た目は背中側はレッドキングで腹側はゴモラ、顔はレッドキング寄りのゴモラである。胸部にベリアルを模した血管の様な模様と紫色のカラータイマーがある。

 

「実験は成功、さらばだ!」

「待て!?」

 

 崩壊する洞窟からガルドは高笑いしながらテレポートで脱出。

 

『レスト、急いで脱出だ!このままじゃ巻き込まれるぞ!』

「分かった!」

 

 レストもダンジョンから脱出する魔法のエスケープを発動。落石が彼の頭上に落ちる寸前に離脱した。セルセレッソ丘陵に降り立ったスカルゴモラは片っ端から強靭で太い大きな尻尾を振り回して破壊し始める。

 

「キシャァァァァッーー!!」

 

 雄叫びを上げながら進撃、胸元の前で生成した火山弾(ショッキングヘルボール)を発射してモフモフ達を吹き飛ばす。洞窟を出てその暴挙を目の当たりにしたレストとタイガは決心する。

 

『レスト、行くぞ!』

「僕達で止める!」

 

《カモン!》

 

 レストは右腕に装着したタイガスパークを起動、タイガのキーホルダーを左手に持って叫ぶ。

 

「光の勇者、タイガ!」

 

 左手に持ったキーホルダーを右手に持ち変えて腰を捻りながら右腕を上に掲げる。

 

「バディー……ゴォッーー!!」

 

《ウルトラマンタイガ!》

 

 レストは赤い光に包まれるとタイガの身体に変化。タイガは右腕を突き出しながら飛び出す。

 

『シュアッ!』

 

 無造作に暴れるスカルゴモラは空が真紅に輝く光景を見て首を上げるとタイガが頭上から迫っている事に気づく。タイガは先制攻撃として得意技のタイガキックを繰り出すがスカルゴモラは両手でそれを軽々と受け止めた。

 

『くっ!?』

 

 足を掴まれたタイガは抵抗するも虚しく投げ飛ばされて地面に激しく叩き付けられた。スカルゴモラは現れたタイガを敵と判断、立ち上がろうとするタイガに突進を浴びせて突き飛ばす。

 

『うわぁっーー!!』

 

 タイガは吹き飛ばされて宙を舞うが咄嗟に態勢を立て直して着地する。スカルゴモラは追撃と言わんばかりに火山弾を射出してタイガの胸にぶつけた。

 

『ぐっ!?』

 

 タイガは火山弾を喰らって怯むがスカルゴモラはその隙を見逃すこと無く突撃。赤く太い角を活かした突進攻撃を容赦なくタイガの腹に叩き込む。

 

『このぉぉっーー!』

 

 角を突き立てた突進攻撃をするがタイガは角を掴んで全身に力を込めて辛うじて耐える事ができた。そこからタイガは右チョップを連続で頭に叩き込むが効果は殆ど無い。

 スカルゴモラの胸部に左膝蹴りを撃ち込んで間合いを取って右ストレートキックで追撃をした。後ろに下がったタイガは様子を伺うとスカルゴモラの口が真っ赤に光っている事に気付く。

 

「ギシャォォォーーン!!」

 

 口から燃え盛る灼熱の光線【インフェルノ・マグマ】を発射、タイガは咄嗟に光の障壁のタイガウォールを前に張って防御。そこから左腕を立てて右腕を添えて放つ光弾(スワローバレット)を発射した。光弾がスカルゴモラの腹に命中、火花が飛び散り怯んで後退する。

 

『レスト、プラズマゼロレットを使え!』

「分かった!」

《カモン!》

 

 タイガスパークのレバーを引いたレストは左腕を前に出すと大きな水色の結晶が埋め込まれた大型ブレスレット【プラズマゼロレット】が現れた。彼は後部のスイッチを押してクリスタルの部分を上、一対のブレードの様なパーツを開くと照準器のような形になった。そしてレストはタイガスパークでクリスタルパーツの裏面をリードする。

 

《プラズマゼロレット、コネクトオン!》

 

 底の部分にある赤いスイッチを長めに押すとタイガの身体が炎を纏うと同時に光のエネルギーが一気に集まっていく。そのエネルギーを解放して全身から高出力の光線を放つと同時に叫んだ。

 

『タイガダイナマイト……シュート!!』

 

 放たれた光線はよろめくスカルゴモラに直撃! その威力に耐えきれずに倒れたスカルゴモラは絶命と共に爆散、器にされていたモフモフははじまりの森に送還された。

 

『よっしゃぁっーー!!』

 

 スカルゴモラを倒したタイガはジャンプして喜ぶも謎の警告により掻き消された。その声はガルドの声に酷似しており不気味な雰囲気が感じ取れる。タイガは声の主が聞こえた方向に視線を移すとメフィラス星人の顔の立体スクリーンが現れた。

 

「この戦いはまだ始まったばかりです。油断していると足元を掬われますよ……お気を付けて」

『おい、待て!』

 

 タイガが手を伸ばすもガルドは慇懃無礼な言葉を残してスクリーンは消えた。タイガはその場から飛び去り、変身を解除してレストに戻った。

 

「はぁ~逃がしちゃった……どうしよう」

『落ち込む事は無いさ。何れ奴は現れるからその時に倒せば良いさ』

 

 ガルドを逃がして落ち込むレストにタイガが励ます。昼下がりの時間にセルフィアの街に戻った彼等はモフモフを退治した事をアーサーに報告、その報酬を受け取った。彼の事務所はポコリーヌキッチンの隣部屋で二階には彼の寝室がある。

 因みにポコリーヌという男性はふくよかな体型をしており変人だが心優しい性格で無償の愛を与えている懐がとても深い人物なのだ。彼は料理人でその手腕は確かだが摘まみ食いが酷いという悪癖があるらしい。

 

「レストくん、お疲れ様です。これで取引先との商談がスムーズに進められます。ありがとうございます」

「いえいえ、アーサーさんのお手伝いができて良かったです」

「こちらこそ、王子の代行を勤めて貰って助かっています。先日から噂になっている巨大なモンスターと銀の巨人について話しておきたい事がありますが宜しいですか?」

 

 アーサーは問いかけるとレストはそれを承諾。マーヤ山道の麓とセルセレッソ丘陵に巨大モンスターと巨人が出現した事を告げる。巨大モンスターは山道の麓と丘陵で出た存在は違っていたが巨人は同一の存在だと述べた。

 

「なるほど、どちらも巨大モンスターが出た直後に巨人が出現して倒していると……。この事態は初めてなので調査が必要ですね。取りあえず王都にこの件を報告して対策を考えます。貴方は引き続き王子の代行をお願いします」

 

 アーサーは頭を下げて立ち上がり、事務机の椅子に着き資料の作成に取りかかった。それを見たレストは彼の仕事の邪魔になる前に彼の事務室から立ち去った。




次回は幕間の話をします。
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