あれふれたボウケンシャーが世界放浪~ファフニールの騎士~ 作:ハイ・ラガードのボウケンシャー
やっぱりぼくらのボウケンシャーはさいきょうなんだぜ!
どっちにしろストーリーはpicnic仕様。hageることはない。
俺たちがトータスへとやってきてから10日ほど経った。
現在、俺は…
「いくわよ、蛇騎」
"払い弐刀""上段の構え""果し合い"
「こい、雫」
雫と模擬戦をしていた。
「ハァッ!!」
雫が地面を蹴り神速の如き速さで向かってくる。こちらに来てから敏捷性を主に鍛えた雫はクラスの中でも1、2を争う速さを獲得していた。
だが――
起こすは炎、断ち斬れ"飛鳥落とし・弐連卸し焔"
「ゼアッ!!」
――動きは直線すぎるし、間合いを取りすぎだ。お蔭で迎撃しやすい。
地面へと攻撃を当て火柱と土煙で壁をつくる。その為、雫は手前で停まって得物を横に一閃。壁を斬った。その瞬間、下の土煙から針が飛んできた。
「っ!!?」
すぐさま重心をずらし得物ではじく雫。直後、上から短剣が降ってくる。
「いつの間にっ……!」
1投につき2本、それぞれけん制と急所を狙った攻撃が4回、計8本の短剣が雫めがけて降り注ぐ。それを何とか躱す雫だったが、不意に正面と背後から雫の首に剣が突き立てられる。
「どうする?」
「フゥ……負けました。あーあ、これで5842戦5841敗。トータスに来てからは全戦全敗ね」
「いや5842戦2勝だろう」
「あの時は蛇騎が体調不良だったからノーカンよノーカン。ていうか強くなりすぎじゃないかしら?全然勝てないじゃない」
「こちらの世界に来て身体能力が上がっているからな。雫も良い線までいっている。ただ思考が動きについていけてないだけだ。そこをどうにかすればいい」
「簡単に言うけど難しいやつよね、ソレ。なにかコツとかないの?」
「コツなんてない。慣れるしかない」
「これだから天才は……」
(実際のところ、戦闘能力の差によるズレには何千年と付き合ってきたからな)
今回俺がやったことは簡単だ。土煙に"潜伏"しカウンターの体勢をとる。挟撃と針による気の逸らしは魔力で生み出した影を使った。
現在10分ほどで10AMになるといったところか。俺たちがトータスに来てからの一日のスケジュールは、午前に戦闘訓練、昼食をはさんで座学と戦闘訓練となっている。
訓練は雫や王宮騎士・王宮魔導士との模擬戦、たまに王国郊外で魔物との戦闘。座学は魔法と魔物の勉強だ。
この世界では様々な属性での攻撃手段があるが、魔物にどの属性が効きやすいかを研究したものは無い。またどのような倒し方をすれば希少素材が手に入るのか、魔物素材を使った武器防具の作成の仕方等の書物も見受けられなかった。
(拍子ぬけだ。この程度の知識でよくここの人間が生き抜いてきたな。ある意味賞賛する)
……………
…………
………
「こんばんは、蛇騎様」
「ああ、こんばんはアリアンナ」
このトータスに来てから毎晩、王宮のテラスでアリアンナと二人きりで話をしている。
「今日も訓練お疲れ様です。あ、今日の模擬戦は何だか少し懐かしい感じがしました」
「そうか?」
「はい。エスバットのお二人の戦闘を見ているようでした」
エスバット。
彼らの戦闘を見たのは俺たちと対峙したときのみだったか。そういえば今日のような作戦で俺は追い詰められていたな。あの時はフラヴィオの援護で事なきを得たんだったか。懐かしい。
「そういえば、近々オルクス大迷宮での実戦訓練があるそうですね。少しの間ですけど、また蛇騎様と離れてしまうのは寂しいです…」
「そう、か……。教えてくれてありがとう、アリアンナ」
「いえ、礼には及びません。私もまだ迷宮に行ったことがないので蛇騎様が羨ましいです」
「どんな場所なんだろうな。楽しみだ」
「そうですね、ワクワクします!きっとクロエ様なら『すごく興味深い。クロエ、ここに住む』とか言いそうですね」
「確かにな」
こうやって話していると昔に戻った気分になる。今はここに二人しかいないが落ち着いたらフラヴィオ達を探すのもいいかもしれない。
「ふふっ、今日も夜遅くまでたくさんお話してしましましたね」
「だな」
「少し名残惜しいですが……おやすみなさい、蛇騎様」
「ああ、おやすみ。アリアンナ」
そして4日後、オルクス大迷宮に潜ることになった。
この作品での一日のスケジュール
06AM、朝食
08AM~10AM、戦闘訓練
11AM、昼食
01PM~03PM、座学
04PM~06PM、戦闘訓練
08PM~11PM、夕食・風呂・就寝
時刻の表記は数字を書いてからAM/PMをつけるらしいです。クロエ、また一つ賢くなった。
アリアンナは王女様なので今回は迷宮には潜りません。が、アリアンナもボウケンシャー。なにかを起こす予定。
竜胆君(ファフさん)のステータスをバグらせるかどうか
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Yes.強いぞぼくらのボウケンシャー
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No.hageてこそのボウケンシャー