転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~ 作:Yuukiaway
ルベドの提案にマーズの表情は困惑に染まった。
「……それは可能ですが、しかしどうして?」
『ハルツォ・モトノアが魔物に変えられて死亡した裁判に君達は居たんだろう?』
「! まさか……!!」
『そうだ。
「………………!!!」
ルベドの表情はあくまで真剣だった。
アルカロックの裏切り者を見つけ出すことは即ち世界の命運を分けることに繋がるのだ。
『それじゃあ通話を切る。
ハッシュ君やリナ君の事をよろしく頼むよ。』
「……………はい。」
疑われた事よりも監獄で働く自分達の中に裏切り者なんてものが居れば世界の運命に重大な危険をもたらす。ルベドの提案を無下にすることは出来なかった。
マーズは懐から通話結晶を取り出し、ハッシュ達に背を向ける。
「………………もしもし 私だ。
………すぐに来てくれ。 そうだ。
………そうか。 待っているぞ。」
ハッシュの方を向いたマーズの顔は険しさを帯びていた。リナの目には何かを懸念しているかのように見えた。
「……
「……ルベド総隊長は少なく見積って7割は堅いと仰ってました。 ですが 勘違いしていただきたいのは、僕達
これからの為にもはっきりさせましょう。」
「…………………………」
狭い部屋をえも言えない空気が埋め尽くす。ヴェルダーズもこの状況を嘲ているように思えた。
***
「……あの裁判に出た者は我々で全員です。」
マーズの呼び掛けで裁判に出ていた3人が集められた。目が隠れるほど前髪が長い女性と背が小さめの男性 そして軍服に袖を通した顰め面の男だった。
三人ともなぜ呼び出されたのか分からないと言いたげな表情をしている。
「この二人がアルカロックの副看守長
【サキュン・サイガン】と【デスラルン・ルーチャー】といいます。
そして彼が【キリュウ・ヨシタケ】
アルカロックの看守長で私の右腕といっても過言ではない男だ。」
マーズは笑顔を取り繕って紹介するが、ハッシュ達の表情は強ばっていた。
ほぼ間違いなくこの中に厄災 ヴェルダーズと通じている裏切り者がいるのだ。
「……署長さんや、一体どういうつもりですか?隊長さん達への挨拶ならこんな辺鄙な所じゃなくても良いんじゃないんですかい?」
「そうですよ!
「………お言葉ですが 自分も少なからず仕事を残しているので手短に済ませて欲しいのですが……………。」
呼び出された三人はその理由をマーズに問い詰めた。
「実は 君たちを呼び出したのは挨拶してもらう為では無い。」 『?』
「[[rb:星聖騎士団>クルセイダーズ]] ルベド・ウル・アーサー総隊長は、我々 アルカロックの中に裏切り者が居ると考えられて、三番隊を送られたのだ。」
『!!!!?』
三人の間に衝撃が走った。
ハッシュとリナにとっては三度目の光景だが、それでも慣れることはなかった。
「裏切り者って 一体どういう事ですか!!!?」
「落ち着いてくれ。 順を追って話す。」
***
マーズは三人にルベドから聞いた事を順を追って説明した。
「……だから 総隊長は確信を持って調査を開始したのだ。
……間違いありませんね?」
「はい。」
自分の方を向いて確認を取るマーズにハッシュは首を縦に振った。
その状況に口を出したのは副看守長 キリュウだった。
「ちょっと待って下さいよ!あっしらは確かにあの裁判に立ち合いましたぜ!? しかしそれでこの監獄に犯人がいると決めつけるのは早計じゃないんですかい!?」
「………確かに根拠としては少し薄いかもしれません。 ですがもしこの凶悪犯を閉じ込めておく役割を持つ監獄に裏切り者がいて、行動を起こせばどうなりますか?」
『…………………………!!!!』
アルカロックの人間を疑う以前に必ず裏切り者を見つけ出すという決意をその表情から感じ取れた。
「……あの、 この部屋ちょっと狭すぎるんで、場所 変えませんか?
続きを話すなら ほら、署長室とか、もっと広くてしっかりした場所の方がいいと思うんですけど。」
「……そう ですね。」
マーズが振り返る時には既に各々が移動する準備を始めていた。
しかし、この時既に監獄内の裏切り者は居て、そして思考を巡らせていた。