転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~   作:Yuukiaway

13 / 518
13 戦士の決意! 2度目の解呪(ヒーリング)!!

……じゃあ こんな感じかな?

……違う違う!もっと弱火で焼くんだファ!

 

そんな会話がうっすらと聞こえてきた。

ギリスは目を覚ました。いつの間にか眠りについていたらしい。

 

「……何 やってんだ?」

 

ギリスが起き上がると、目の前のキッチンで蛍がフェリオと何かをやっていた。

この宿の部屋はワンルームなので、ベッドとキッチンは離れているとはいえ、起き上がるとすぐ見える位置関係にある。

 

「あぁ! おはよう ギリス!

朝ごはん、もう少しでできるから待ってて!」

「蛍が作ってるファよ!早く顔と手を洗って来るファ!」

 

「…そうか。」

 

ギリスは朝の支度を軽く済ませ、机に座った。

 

スクランブルエッグ

レタス 数切れ

トースト

牛乳

 

それが蛍が作った朝食だった。

 

「…いただこう。」

ギリスはまずスクランブルエッグを口に運んだ。

蛍とフェリオも一緒に自分で作ったご飯をパクパクと食べている。

 

「……なぁ、フェリオ。」

「ん?フェリオ?」

 

「昨日のことは俺が悪かった。忘れて欲しい。俺はお前の主人と同格だが、それ以前に俺たちは仲間だからな。」

「? 何言ってんの?」

「なんでもないファ。」

 

フェリオがこうも簡単に水に流すことが出来たのは、彼が本心じゃないとわかっていたからだ。

 

「それで、今日はこれからこの街を出ようと思うんだ。ギルドの正確な報酬を元手にしてな。しばらくはクエストをこなしながらリルアを探すことになりそうだからな。」

「わかった。」

 

これからもずっと忙しくなる。元々自分はそんな運命に身を投じたのだ。蛍はそのことを再確認した。

 

「いつくらいに出るの?」

「今は7時過ぎだから、支度を済ませても9時ぐらいになるだろうな。

ギルドとも連絡をつけておかなければならない。」

 

 

「まあ 今は食べようじゃないか。」

「そうだね。」

 

***

 

「もしもし、俺だ。そうそう。勇気デ戦ウ乙女達(ブレイブソウルプリキュア)だ。昨日の報酬の計算は済んでいるんだな。じゃあすぐにそっちに向かう。」

 

ギリスが宿のロビーで【通話結晶】を応用した電話を使ってギルド本部と会話をしている。

 

「じゃあもうチェックアウトするんだね?」

「そういうことだな。ホテル代は気にするな。金銭は俺に任せておけばいい。」

 

宿の鍵をフロントに返して、蛍達は宿を後にした。

 

――――――――

 

「こちら、昨日のクエストの報酬の150デベルになります。ご確認ください。」

そう言ってギルドの職員はギリス達に数十枚の硬貨を手渡した。

この報酬が正確なら、クエストの完遂と素材の量を合わせて蛍の世界の計算で15000円になるはずだ。

 

「問題無さそうだ。」

ギリスは硬貨を懐にしまった。

 

 

『ねぇ、そのリルアっていう子をどうやって探すの?』

『ここから少ししたところに人探しを受けているギルドがある。そこを足がかりに探すつもりだ。』

『手がかりはあるの?』

『髪色と名前なら分かる。もっともそれだけで分かるくらいなら苦労はないがな。第一俺とあいつは苦楽を元にした魔王仲間なんだ。俺の元の顔を一目見れば分かるはずだ。』

 

 

次にギリスと蛍は署長室に来た。

「何、人を探している?」

「あぁ。専門のギルドにも頼むつもりだが、一応お前たちにも協力して欲しいんだ。」

「ギルドにスカウトしようと思っているんです。」

 

「…分かった。ゴブリンの群れの一件もある。私が手配しておこう。」

「そうして貰えると助かります!」

 

 

そして蛍とギリスはギルドの門を出た。ギルドを守る衛兵に門までの警護をされながら。

 

「ではしばしの別れだな。諸君のより一層の活躍を期待しているよ。」

 

蛍もお礼を言おうと口を開いた

 

 

 

その時、ホタルの頭の中に冷たい何かが走った。嫌な予感。今 感じたものを表現するならそれ以外に方法はなかった。

 

 

固有贈物(ユニークギフト) 嫌ナ予感(ムシノシラセ)が発動しました。』

(……!!? 何!!? 嫌ナ予感(ムシノシラセ)って!!?)

 

嫌ナ予感(ムシノシラセ)

固有贈物(ユニークギフト)

ヴェルダーズと関わりを持つ者が活動を一定範囲で活動を行った時に、そのことを脳内に知らせる戦ウ乙女(プリキュア)固有贈物(ユニークギフト)

 

 

「ん? 2人ともどうしたのかね?具合でも悪くなったか?」

「……すまない。ここを出るのはもう少し後になりそうだ。」

「えっ?それはどういうことかね?」

 

その言葉を聞き終わる前に蛍とギリスは走り出していた。

 

「お前も感じていたか!あれは間違いなくチョーマジンの気配だ!!」

「どれくらい近くにいるか分かる!?」

「割と近いぞ!昨日のゴブリンの洞窟の近くの山辺りだな!!」

「分かった!急ごう!」

 

 

 

―――――

 

 

そこにチョーマジンがいた。

と言っても昨日とは違い、黒い翼と鋭い嘴を持っていた。

 

「………カラス?」

「あぁ、そうだ。あれはきっと鳥類を乗っ取ったチョーマジンだ。植物を乗っ取ることができるなら、鳥類を乗っ取ることもわけはないだろう。

理論上の話でいくなら、人間だって不可能ではない。」

「そんな………!!!!」

 

蛍は少なからずショックを受けた。今までも数多くの植物や動物がチョーマジンにされてきたに違いない。

そして彼女が戦ウ乙女(プリキュア)になったのはつい昨日か一昨日の話。

つまり、それまでにも間違いなく動植物の命が失われたということだ。

その瞬間、蛍の決意が固まった。

 

「……やるよ。フェリオ。」

「蛍?」

戦ウ乙女(プリキュア)になるんだよ!!早くブレイブ・フェデスタルを出して!!!」

「わかったファ!!!」

 

今まさに、キュアブレーブの2回目のチョーマジンの浄化が始まろうとしていた。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。