転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~ 作:Yuukiaway
マーズに部屋を移動するように言われたハルネン達はそれぞれ持ち場に戻って移動するための準備を始めた。
「……では私も署長室に戻りますので しばらくお待ちください。準備が出来ましたらミノラを向かわせますので。」
マーズはそう言うと部屋を後にした。再び部屋の中にハッシュとリナが残された。
「………なぁ ハッシュ、お前は誰が怪しいと思う?」
「…………そうだね…………」
リナは素に戻ってハッシュに話しかけた。
もう既にハルネン達の中から裏切り者を見つけ出す段階に入っている。
『そういうお前は誰だも思うんだよ?』 「!」
リナの肩からヴェルドが顔を出して話に参加する。すぐにでも来るであろう戦いに備えて体力を消耗しない小型の龍の姿だ。
「……俺ァ あのミノラってやつ
あいつが臭せぇと思うんだよな…………」
『はァ? 何言ってんだよ。そいつはあのハルツォってヤツの裁判には出てないっていってたじゃねぇか!!』
「そりゃ 監獄の人間として だろ?
ただ
それにあいつ ここに来るまで俺の方をチラチラ見てやがった。考えすぎかも知れねぇが まるで俺が
リナは頬杖をつきながら天井の方を見て自論を述べる。彼女の言う通りなら容疑者から外れること一点においてはかなり理にかなった作戦に感じられた。
「まぁ根拠の薄い俺の一つの推理と捉えてくれよ。 ってかよ ヴェルド。」
『何だよ?』
「お前があの女神っつーやつから貰ってる力とかでよ、裏切りモンが誰かとか分かんねーもんなのか?」
『俺もそれはやってみたんだがダメだった。
多分だがここにいる敵はヴェルダーズの力の適合率が低いやつなんだよ。』
「? 適合率?」
『ああ。こいつは女神サマの調べなんだがお前が会ったダクリュールやダルーバ見てぇなヴェルダーズの仲間はみんなヤツから力を貰ってるんだ。そんで その適合率の高い奴は俺やお前達には何とか気配は感じるんだが、適合率が低いとヴェルダーズの仲間だとは分かんねぇって寸法だ。
おそらくヤツらはそうなることを呼んで適合率の低いやつを差し向けたんだろうよ。』
「……そうかよ。 手が込んでるこったな。」
難航する裏切り者探しに苦言を呈する。
するとハッシュが手を挙げて話に入って来た。
「? どうした?」
「この話の後に言うのはあれだと思うけど、
「そうか。 それで?」
「案の定だよ。
この敵はなるべく人が休んでいない時間を狙って囚人をチョーマジンに変えているんだ。」
「……そうか。 周到だな…………………」
裏切り者がこのアルカロックにいる事は分かっているのに、なかなかその先へ辿り着けない。こうなってくると簡単に容疑者が五人に絞れたことすら不自然に思えた。
「………ハッシュ隊長、ミノラです。
マーズ署長の準備が整いましたのでお迎えにあがりました。」
『お、おい どーすんだよ リナ!!』
『どーするも何も行くっきゃねぇだろ!!』
「わ、分かりました。直ぐに行きます。」
隊員としての言葉遣いと取り繕い、リナが返事をした。
***
「ではこれより地下一階にある署長室へとご案内します。逸れないように気をつけてください。」
ミノラの説明ではアルカロックは地下七階建てで、下に行けば行くほど凶悪な囚人が収監されているという。ハッシュ達は四階から一階までエレベーターを使って移動するのだ。
『……なぁヴェルド、ここまで近づいたら分かるとかそーゆーあれはねぇのか?』
『馬鹿か。そんなもんがあったらここに来た時点で分かってるだろうがよ。』
『バカはねぇだろ。ちょっと聞いただけでよ!』
ミノラに聞こえないようにヴェルドと小声でやり取りを交わす。
しかし彼女にとって 余所見をしながら歩いた事が裏目に出た。
「ッ!!!??」 『エッ!!? お、オイ!!!!』
通路の掛けている部分に足を踏み外して真っ逆さまに落ちてしまう。それこそ叫び声をあげる暇すら無かった。
***
「おあぁああああああああああああ!!!!?」
『不味いな。このまま落ちたらお陀仏だ!
こうなったら仕方ねぇ 変身するぞ!!!』
「お、おう!!!」
《プリキュア ブレイブハート》の掛け声を唱えて
「………あ、危ねぇ…………………!!」
『ほら、直ぐに変身を解け!! どんどん体力を消耗しちまうぞ!!』
「わ、分かった!」
着地に成功した余韻に浸る暇もなくフォースは変身を解いて再びリナに戻った。
「………しっかしどこだここは?
随分薄暗いけどよ……………」
『多分だが、ここの最下層まで落ちちまったな…………』
「マジかよ………………!!」
アルカロックに潜入する上で恐れていたことが起きてしまった。 リナは完全に孤立したのだ。