転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~ 作:Yuukiaway
リナの周りには一面 暗い色のレンガ造りの壁しかない。無論 地下であるが故に窓もなく、光源といえば壁に魔法陣で付けられた小さな炎位程度しかない。
もし地獄が本当に存在するなら、こんな光景かもしれないと思ってしまうほど重苦しい雰囲気があった。
「……とりやえず、どうする?」
『地下と言っても一応は監獄の中だからな、どっかに看守だの刑務官だのはいるだろ。』
「わかった。 探してみるぜ。」
『けどあまり下手に彷徨くなよ?迷ったりしたら二度と出てこれねぇかも知れねぇからな。』
「おいおい 冗談止せよ! 俺は何もやってねぇってのによ!」
リナは刑務官、そしてあわよくば上に通じる階段がないか探しに歩き出した。
***
「……………見つからねぇ………………!!!」
かなり歩き回ったが檻があるばかりで刑務官も看守もそして上に通じる階段さえも見つからない。
疲労と焦りがリナの心を蝕む。
『……なぁ、俺が提案しといてなんだが、やっぱりハッシュが気づいて探しに来るのを待った方が良いんじゃねぇか?』
「……俺もそう思ってたところだよ。」
檻の中は暗く、囚人達も衰弱しきっているのかリナに気付きもしない。
通路に腰を下ろしてハッシュが探しに来るのを待つことにした。
「…………………………?」
『ん? どうした?』
「なぁ お前今何か言ったか?」
『何言ってんだ?ただ待ってるだけで話しかけるわけねぇだろ。』
「そっか……。俺の空耳か……………
『!!!』」
リナとヴェルドと耳にはっきりと入ってきた。
若い男の呻き声だ。
「おい、今はっきりと聞こえたよな!!?」
『ああ 聞こえたぜ間違いねぇ!!
後ろの檻の方から聞こえてきたぜ!!』
リナは立ち上がって踵を返し、声の方へと走り出した。声の正体がヴェルダーズと通じる裏切り者に繋がるかもしれないと考えての事だ。
『あの辺から聞こえてきたよな…………』
「いいかヴェルド。 気づかれちゃいけねぇぞ。
……つっても声はあの
『ちゅうこったさっきの声はこの中のワルが呻く声だったわけか……………』
「そう言うこったな…………………………………………
!!!??」
檻の中に居たのは二人の人相の悪い若い男性だった。両手両足を鎖で縛られて俯いているがその顔は怒りに染まっている。
『? どうかしたのか?』
「あいつら 前に
『は!!?』
***
里民があまり外に出ない龍の里にも外国からのニュースは度々入ってくる。それが著名人の死亡記事となればなおさらである。
数ヶ月 立場を悪用して汚職を働いていた勇者と領主の息子がそれぞれ個人の馬車の事故にあって帰らぬ人となった。
龍の里に入って来た新聞でリナはその事を知った。
当時は顔写真を見ても【里の外の知らない人が事故で死んだ】程度の認識しか無かった。しかしその顔が今 自分の目の前にある。
「どういうこったよ……!! 世間上死んだやつを収監してるっつーのかよ………!!!」
『落ち着けリナ!! こいつァ俺達が出るのにも裏切りモンにも関係ねェ!!
元の場所に戻ってハッシュを待つぞ』
リナに元の場所に戻るように促そうとした瞬間、二人の間に背筋を刺すような寒気が走った。
「な、何だ今の背中に水 ブチ込まれたみてぇな寒気は!!??」
『この前教えたろ!! 今のが
「
《
リナがこれを経験するのは初めての経験だ。
「今 あっちの方から感じたよな!?」
『ああ 間違いねぇ!! 裏切りモンが事を起こしやがったんだ!!!』
「急ぐぞ ヴェルド!!!
ヤロー そのシッポ掴んでやるぜ!!!」
裏切り者は十中八九 リナが下層に落ちた事を知らずにチョーマジンを召喚しようとしたに違いない。不用意に尻尾を見せた今が絶好のチャンスだった。
***
反応した場所を追いかけて行くと曲がり角に着いた。
『間違いねぇ 反応はあそこからだ!!
裏切りモンがあそこにいる!!! ヤツの汚ぇツラを拝んでやれ!!!!』
『分かった!!』
リナは今までの疲労も忘れて全力で通路を駆ける。狙いはすぐそばに居る裏切り者ただ一人だ。
「『!!!!?』」
リナとヴェルドは自分達の目を疑った。曲がり角に居たのはマーズとサキュン、そしてキリュウの三人だったのだ。