転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~ 作:Yuukiaway
署長室に飛び込んできた刑務官は『囚人が
その【怪物】という単語を聞いた瞬間、ハッシュとリナは署長室から飛び出ていた。
『おいヴェルド どういうこった!?
《
『そいつァ
裏切りモンが俺達に気付かれねぇ場所で事を起こしやがったってこったよ!!!』
『━━━━ったく どこまでもヤらしいマネをする野郎だぜ!!!』
さっきまで監獄の最下層を歩き回った疲労も忘れて全力で階段を駆け上がる。裏切り者の正体を突き止めるより先に【地下1階で発生したチョーマジンを制圧する】というしなければいけない事ができた。
「!!」
階段が途中でぷつりと途切れていた。アルカロックの階段は脱走者に備えて一直線ではなく互い違いに作られている。
「この階段5階で終わりか!!?
次はどっちに行きゃ」
「次はこっちですぜ!!」
「!!」
リナとハッシュを追いかけて階段を上がってきたのはキリュウだった。
「看守長!!」
「俺に付いて来て下せェ! ここの構造は全て把握してまさァ!!あの階段を3階まで上がったらその後を右に曲がって そこに1階まで通じる階段があります!!!」
キリュウの言葉を信じて一心不乱に階段を駆け上がる。最早彼も裏切り者の可能性があるなどと考えている余裕は無かった。
***
「!!!」
1階に着くと、そこには人間に近い姿をしたチョーマジンが刑務官達に襲いかかる光景が広がっていた。刑務官は長銃を構えてチョーマジンに対抗している。
「怯むな!! 撃て!! 撃てぇ!!!」
刑務官は必死に銃弾を放ってチョーマジンを迎え撃つ。弾が当たる度にチョーマジンの全身から血のような紫色のもやが吹き出す。
『やべぇな。もう結構撃たれてるぞ!!』
『ヴェルド、あの怪物が殺られたら元の囚人も死んじまうんだろ!?』
『ああ。 それこそヤツらの思うツボだ。
それを阻止できるのは
『だったら引くわけにゃ行かねぇな!!!』
キリュウに気付かれないように彼の後ろを走りながら懐から【ブレイブフェデスタル】を取り出して
「リナ 待って!!」 「!?」
懐を探るリナをハッシュが小声で止めた。
「もしかしたらあれの他にも発生してるかもしれない!! ここは僕が食い止めるからリナは他にチョーマジンがいないか探して!!」
「!」
『分かった』という代わりに首を縦に振って踵を返す。その両手には既にフェデスタルと短剣が握られていた。
「キリュウさん!!!」
「ハッシュ隊長! リナ隊員は!?」
「リナには他を探してもらってます!!
それと僕はあの魔物と戦ったことがあって 対処法は把握してます!!」
「分かりやした!! それじゃ動きはあんたに合わせます!!!」
ガァン!!! 「!!!」
刑務官達が銃を発砲するより先にハッシュの拳とキリュウの剣がチョーマジンの攻撃を止めた。
***
リナとヴェルドはアルカロック 地下1階を走っていた。
「おいヴェルド、あいつの他にバケモンの気配はねぇか!?」
『ああ。さっきのあいつの他には感じねぇ。
裏切りモンも慎重に行動してるだろうからな。そうそうシッポを出すこたァねぇだろうよ。』
アルカロックにも牢屋の無い空間がある。そこでならリナは素を出してヴェルドと会話することが出来た。
「………やっぱ檻がねぇとバケモンも出るわきゃねぇか。」
『そうだな。 あの先にゃ檻があるだろう
「!!!!?」』
人気のある場所を目指して走っている矢先にリナの目の前の地面が盛り上がって亀裂が走った。
「……お、おい ヴェルド ここにゃあのバケモンの他に反応は無いよな…………?」
『あ、ああ。 その筈だぜ……………?』
バガァン!!!! 「『!!!!』」
アルカロックの床を突き破って出てきたのは二体の禍々しい紫色のもやを纏った人型の怪物だった。
しかし今までのチョーマジンよりも身体は細く、体格も人間に近くなっている。
「お、おい こいつらさっきのパチモン勇者と領主のボンボンじゃねぇか……………!!?」
『こいつら……………!!! いや 間違いねぇ!!!』
「ヴェルド!?」
『俺を育てた女神サマが言ってたんだよ!!
チョーマジンは人間を素体にして作ると稀に上位種ができるって…………!!!
【
「
二体の怪物は切れ長の目を光らせて冷や汗を流すリナの方を睨んでいる。