転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~   作:Yuukiaway

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145 署長が見た希望! 明かされるマーズの過去!!

マーズが振り返るとそこにはハルネンが立っていた。

理由の分からない光景を見せられて一瞬思考が止まるが直ぐに結論を出す。

 

「………そうか ()()()か。

キュアフォース、貴様が小手調べの時にこっそりと紐を切っていたんだな!」

「そうだよ。今更気付くとは署長様も頭が足りねぇみたいだな!! (あれで小手調べだったのかよ! 俺あの毒で死ぬとこだったぞ…………!!)」

 

マーズが動こうとしない以上、今のフォースに出来ることは恐怖に押し潰されないように虚勢を張る事だけだ。

 

「署長、本当にあの裁判の事件も、この怪物騒ぎもあなたが犯人だったんですか!!?」

「ああそうだ。これを見てそうじゃないと思えるのか?」

「どうして!!!? どうしてこんな事を!!!?

ここは凶悪な犯罪者を()()()()()()()ための場所じゃないですか!!!

なのにどうして囚人を怪物に変えるような真似を!!!」

「くどい。そんな事を()()に話す必要など無い。」

「!!!」

 

今までと全く違うマーズの口調でハルネンの表情がどんどん青くなっていく。

 

「……このまま野放しにしておいたら面倒そうだな。どれ、」

(!!! やべぇ!!!!)

 

マーズの右手が紫色に染まり、そこから毒が発射される

その時間を使ってフォースは壁を蹴ってハルネンを抱えて飛んでくる毒の弾丸を回避した。

 

「!!」

 

「っぶねー!! 何とか間に合ったぜ………!!!」

「し、署長 本当に私を殺すつもりで…………!!!」

「おいあんた!! ここに居ちゃ命がいくつあっても足らねぇぜ!!!早く離れてこの事を伝えてくれ!!

『署長は裏切りモンだった』ってよ!!!」

「!! わ、分かりました!!!」

 

アルカロックの副署長としての使命を思い起こし、奥の通路に向かって走り出した。

しかしマーズは全く気にも留めずに立ち尽くしている。

 

「………何だ。止めなくて良いのか?

もしこのアルカロックの中の誰かが生き残ってこの事を外に漏らしたらよ、テメー一巻の終わりだぞ?」

「その心配はいらないな。

どうして私がこうも堂々と貴様らに正体を明かす事が出来たと思っている?」

「…………………… !!

……そーゆー事かよ。 テメーここで死のうってのか!!」

 

マーズは反応しない。しかしその表情が全てを語っていた。

 

「イカれてんのかよテメー あのヴェルダーズってヤツに殉ずるってのかよ?」

「イカれてる 貴様にはそう見えるか?」

「あ? 何笑ってんだよテメー」

 

マーズは口元を歪ませて余裕の表情をフォースに向けていた。それが不気味に感じる。

 

「……私がヴェルダーズ殿下に仕えようと思った理由の全てを教えてやる気は無いが、これだけは教えてやろう。

 

今のこの世界の秩序は無力に等しい。

ヴェルダーズ殿下が頂点に立つ事で初めて、世界は均衡を保ち始めるのだ。」

「???」

 

 

 

***

 

 

 

マーズ・ゼルノヴァ 46歳

かつての彼は純粋に正義感で職業を選ぶ少年だった。

最初は騎士団を目指していたが、10代半ばの時にその夢を【監獄刑務官】に変え、そしてその職に就いた。

アルカロックに配属されて15年以上が経ち、彼は副署長の座を手に入れる。

 

しかし、苦労がありながらも充実した人生を送っていた彼を悲劇が襲う。彼の友人の子供が突如として非業の死を遂げたのだ。

 

死因は刺殺 人気の無い路地で暴漢達に襲われ金品を奪われた上で殺されたのだ。しかし犯人グループは全員 町内の重役の家計であり、重役達は保身の為に金を積んで事件を揉み消し、結果として証拠不十分での不起訴となった。

 

マーズは息子の死を嘆く友人の姿を見せられ、そして痛感した。自分が全幅の信頼を置いていた【正義】とはどうしようもなく脆いものだったのだ と。

 

 

 

***

 

 

 

(………あの時の私はどうしようもなく絶望し、自分の道すら見失いかけていた。

そんな私の元に殿下は現れ、そして自分の理想を語ってくれた。私はその理想に希望を見いだした。

 

そして私はその希望を成就させる為に残りの人生を使うと決めた。あの御方の勝利に全てを賭けたのだ!!!

 

その為に魔王ギリスにも勇者ルベドにも女神ラジェルにも、そしてそいつらに加味する戦ウ乙女(プリキュア)共も全て始末する!!!)

 

「貴様らはヴェルダーズ殿下の悲願成就の贄となるのだ!!! この【この世の地獄】で屍を晒せ!!!!」

「グダグダグダグダうるせぇな!!!それで主君に忠誠誓う部下のつもりかよ!!

屍ならテメーが晒せよ!!ここで何人もバケモンに変えてきたテメーがよォ!!!!」

「あいつらを【人】と思うのか。随分お優しい事だな!!」

「そりゃどーも。こちとらついこの前まで里でヌクヌクさせて貰ってたもんでよ!!!」

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