転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~ 作:Yuukiaway
ハルネンは自分の目に写っている光景を脳で処理するのに少しばかりの時間を要した。アルカロックの長にして最も強い力を持つ
次の瞬間、ハルネンはハッとして通話結晶に手を掛けた。副署長としてやらなければいけない事に気付いたからだ。
「アルカロックの全職員に告ぐ!!! 早急に身を屈め、落下物に備えろ!!!
繰り返す!!! 自己の安全を確保しろ!!!!」
ハルネンがそう告げたのはこれから起こる事を察したからだ。そしてそれは現実になる。
***
「………………………グウッ…………………!!!!」
「うおあああああああああああああああああああああああああぁぁぁ!!!!!」
フォースが力を込める度にマーズの頬骨にヒビが入る音が響く。しかし頬 そして両腕の骨を破壊されて尚 マーズの戦意は折れていない。
(あと少しだ!!! あと少し耐え切ればこの監獄は崩壊する!!! 私達の勝利だ!!!!)
(あと少しだ!!! あと少し押し切ればこいつをぶち倒せる!!! 俺達の勝ちだ!!!!)
マーズは歯を食いしばって耐え凌ぎ、さら片足を後ろに下げてフォースの力に耐える体勢を取る。対照的にフォースは大口を開けて全身から力を捻り出す。
(ちくしょう!!! これだけやってまだ折れねぇのか!!! もう時間がねぇってのによ!!!
どれだけ往生際が悪けりゃ気が済むんだ このクソオヤジ!!!!)
全身の力を振り絞ってマーズに体重を掛けるがその目から光が消えることは無い。かといって攻撃してくる素振りも無い。マーズは耐え切る事に全神経を注ぐ選択をしたのだ。
(無駄だ!!! このマーズ・ゼルノヴァを落とすなどという大役は、たとえどれだけお膳立てされようとも、貴様のような小娘に務まるものでは無いぞ!!!)
(諦めてたまるか!!! 俺は
脚の力だけじゃ足りねぇ!!! 全身からありったけの力を捻りだせぇ!!!!!)
「うおおおぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁ!!!!!」
(!!!!? こ、コイツ 力が上がって………………!!!!!)
次の瞬間、 バキィン!!!! と マーズの頬骨が砕ける音とは別の音が
「………き、貴様のような小娘如きにヴェルダーズ殿下の誇り高き一の子分であるこの私が………………!!!!」
「うるせぇ!!!!! だああああああああああああぁぁぁああああああああぁぁぁああああああああぁぁぁああああああああぁぁぁああああああああぁぁぁああああああああぁぁぁ!!!!!」
「!!!!!
………………!!!!!
………………………………!!!!!」
フォースの脚力でマーズの頬 歯 背中 脚 と次々に骨にヒビが入って行く。その音こそフォースの勝利を予言している。
そしてその時は訪れた。
「だあッッッ!!!!!」 「!!!!!」
マーズの立っている地面が遂に破壊された。それに伴ってフォースの脚は全力で
マーズの身体はみるみる内に下の闇へと消えていく。その過程で彼は全身に
「……………………………………
ハッ!!!」
ハルネンが起き上がって見たのは地面にうつ伏せに倒れるフォースの姿だった。彼女の勝利を確信するが、勝利に喜んでいる暇は無い。
「リ、リナ氏!!! 大丈夫ですか!?
直ぐに治療を行います!!!」
「………いや、後で良いっスよ。んな事より戦いはまだ終わっちゃいねぇ。」
「お、終わってないってまさか、 囚人はまだ怪物から戻っていないという事ですか!!!?」
「そりゃ多分大丈夫っス。 俺が言ってんのは
フォースはよろける身体に鞭を打って立ち上がり、先程自分が開けた穴に身を投げた。目的はマーズ ただ一つだ。
「あいつの首を世間に晒して吊し上げて初めて俺達の勝ちだ!!!」
***
「………ここァ…………………!」
フォースが穴を追って降り立ったのは奇しくもマーズの本性を初めて見た署長室だった。そしてその床に頬 そして全身が傷だらけになったマーズが大の字で倒れていた。
「………ハァ。 勝負の始まりと終わりが同じ場所たァ 全く何の因果かねぇ。」
「……………………」
フォースの言葉に答えないマーズに気を掛けること無く 彼女は壁に掛かっていた手錠や鎖を手に取った。彼がまだ息がある事は百も承知だ。
「とまぁ
「…………………フフフ。」 「!?」
少しも動こうとしないマーズの口が不気味に歪んだ。
「キュアフォース、何もかも貴様の思い通りになると思うなよ!!!!!」
「!!!! まさか!!! 止めろ!!!!!」
ザシュッ!!!!! 「!!!! グフッ!!!!」 「!!!!!」
フォースがマーズの身体に近づいた時には既にマーズは胸に手を当て、そして自分の心臓を毒で貫いていたのだ。