転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~ 作:Yuukiaway
「━━ったく、こんな騒動になってるというのに操縦室の連中は何を呑気に船を動かしてるというのだ!!」
「分からんが、恐らくは何か敵の手が回っているのだろう!マキが言ったように、船を沈めるのが狙いなら先の攻撃で操縦室を爆破している筈だ!!」
カイとリルアは人がひしめく大広間を抜け出し、操縦室へと向かっている。船を止めるように促すのが目的だ。
「操縦室は最上階、この階段を駆け上がれば着くぞ!!!」
「よっしゃ!!!」
階段にも爆音に戸惑う乗客達が詰め寄っている。しかしそれは
「操縦室はあの扉の奥に
!?」
操縦室の扉の前に数人の乗客が集まっていた。
「私は
何かあったのか!?」
「ああ。騒がしいから船を止めるように言いたいんだが、ノックしても返事が無いんだ。」
男の言葉でリルアの顔が青ざめていく。
「!!? 返事が無いだと!!?
まさか敵は既に乗組員を━━━━」
「否、それは考えにくい。
もしそうならもっと潮に流されている筈だ。
諸君、危ないから下がっていてくれ。」
「!!? まさかお前━━━━━━」
カイは靴を脱いで地面を力強く踏み締めた。その脚からは水が滴っている。
「かああああああああぁぁぁッッッ
《
***
「船長、前方25km、航路クリアになりました。」
「ようし。速力を上げろ。」
操縦室では、船長が乗組員に指示を出している。それこそ
「カアッ!!!!!」 ドカァン!!!!!
『!!!!?』
カイが《
「な、何だ君は!!?」
「私はジームズ殿を警護している私服警備員だ!!!
一体何をしている!!? 早く船を止めるんだ!!!
この船は爆破されているんだぞ!!!!」
「ば、爆破!!??
我々には何も聞こえませんでしたが━━━━」
「何だと!!? まさか━━━━━」
カイが乗組員からひしゃげた扉に視線を向けると、既にリルアが調べていた。
「そのまさかのようだぞ。
この扉に魔法陣が仕掛けてある。外からの音を一切遮断する魔法のようだ。」
「………………!!!!
おのれ ガスロド!!!!」
カイは感情を床にぶつけそうになるのを必死に堪えた。その行為すら この船にどんな影響を与えるか分からない。
「あ、あの、 ガスロドというのは?」
「この船を爆破した犯人だ!!!
今外は慌てふためいているぞ!!!」
「な、なんと!!
船長、早く船を近くの波止場に!!!」
「よ、よしそうだな。
このすぐそばに波止場がある!! 取り舵いっぱい!!!」
『取り舵いっぱ━━━━━』
ドガァン!!!!! 『!!!!?』
乗組員達が掴む舵輪の周囲が轟音と共に爆煙に包まれた。乗組員達は全身に煤を浴びて吹き飛ばされる。
「お、おい!!! 大丈夫か!!!?」
「待て!! 近づいてはならん!!!
奴だ!!! ガスロドは既にここにも爆弾を仕掛けていたのだ!!!」
船の操縦を司る舵輪の破壊
その行動がどれほど深刻な影響を及ぼすか 操縦室に居る全員が理解していた。
「船長、どうしますか!!!?
これでは船の操縦が出来ません!!!」
「慌てることは無い!! 錨だ!!!
錨を下ろして船を止め、外部から脱出艇の要請をするんだ!! 急げ!!!」
「はっ!!!」
乗組員の一人が通話結晶を取り出し、舳先にいる乗組員に連絡を取る。 しかし、話を聞くにつれてその表情がどんどん青くなっていく。
「ど、どうかしたか!?」
「た、たった今 舳先から連絡がありまして、錨が誰かに破壊されていると!!!!」
『!!!!!』
乗組員から発せられた言葉は、グランフェリエが曲がる術も停る術も封じられたという事を意味していた。
「じ、じゃあこの船はこの海の上で孤立してしまったという事か!!!
!!!」
船長が気配に気付いて視線を向けると、カイが溢れんばかりの怒りに顔を歪ませていた。
「……………………!!!!!
おのれ奸者め……………!!!!! うおぉ!!!!」 「!!?」
カイは操縦室から飛び出して廊下を駆け出した。そうしなければ操縦室を破壊しかねなかった。
「ガスロドォ!!!!! 私と勝負しろ!!!!
卑怯者め!!!! 姿を見せろォ!!!!!」
カイは声を荒げながら血眼になってガスロドを探すが見つかる事は無い。
***
(フフフ。やはり格闘家の名残が抜けていないな。君達が立っているこの場に《卑怯》などという言葉は存在しないというのに。
せいぜい足掻いてみろ