転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~   作:Yuukiaway

180 / 518
180 変幻自在の錨が襲う! 船内に出没する上位種!!

「マキ、もしかしたら敵はガスロドの他にも居るかもしれん!! 危なくなれば躊躇う事無く解呪(ヒーリング)を使え!!!」

「了解!!!」

 

マキは二人の母娘をかばいながらグラトニーとレオーナの元を後にする。その後ろ姿だけで彼女を十分に信頼出来る。

 

「グラトニー、自分達はどうするんスか!?」

「この船の中で人が逃げ込む場があるとするならあの大広間くらいしか無いだろう。

そこに向かうぞ!!」

「ウス!!!」

 

 

***

 

 

グラトニーとレオーナは船内を駆けて行く。

その短い間にも十数体のチョーマジンが二人の行く手を阻む。

 

「レオーナ、頼む!!」 「ウス!!」

 

レオーナが放った矢はチョーマジンの胸に刺さり、その意識を奪った。ほんの少しの解呪(ヒーリング)とグラトニーが掛けた催眠魔法が矢に乗っているのだ。

 

「こうやって動けなくすれば、解呪(ヒーリング)を節約してカイが来るまでの時間を稼げる!レオーナ、一気に行くぞ!!!」

「分かったッス!!!」

 

レオーナは一気に十発の矢を放った。それらの全てが狙撃之王(ロビンフッド)の効果を受けて物理法則を無視した軌道で飛んで行く。

 

「私達にはこの船の中にいるチョーマジン達の居場所が分かる!! この分だとガスロドの奴は乗客の三割方を変えてるようだな。」

「そうみたいッスね。この調子ならなんとか」

『!!!』

 

グラトニーとレオーナは前方に起こる異変を同時に感じ取った。

 

「レオーナ!! 前方から一体向かってくるぞ!!」

「そんなまさか! 矢はちゃんと当たってるはずっスよ!!」

「知るか!! 考えている余裕は無い!!

チョーマジンだったら直ぐに迎え撃て!!」

「り、了解ッス!!」

 

廊下の奥から向かってくる()()は二人の《嫌ナ予感(ムシノシラセ)》に引っかからなかった。万に一つ 逃げて来た乗客である可能性も考慮した上で矢を引き絞る。

だがその生物は人間の速度を遥かに超えていた。逃げて来た乗客である可能性は消失した。

 

「行け!!!」

 

レオーナは持てる腕力の全てを以て向かってくる生物に向かって矢を放った。いつも通りの必中の矢だ。

 

 

バキッ!! 「!!!?」

 

その生物はレオーナが放った矢を真っ向から弾き飛ばした。その衝撃で矢に乗せた狙撃之王(ロビンフッド)の効果が消失する。

 

ドゴッ!!!! 『!!!!?』

 

二人が立っていた場所にその生物の攻撃が突き刺さった。咄嗟に後ろに飛んで回避するがそこは抉れて大きな穴が空いた。

目の前に立っている()()はチョーマジンとは少し違っていた。体格はチョーマジンよりも人間に近く、全身から紫色のもやが吹き出ている。

 

「………グ、グラトニー?

なんかあいつ今までと違くないッスか…………?

…………グラトニー?」

 

レオーナが見たグラトニーの横顔は別人のように青ざめていた。まるで目の前の生物の事を知っているかのように。

 

「………ま、まさか………………!!!!」

「な、何すかグラトニー!!

あいつの事 知ってるんスか!?」

「………いや間違いない!! あいつは《影魔人(カゲマジン)》だ!!!!」

「!? 影魔人(カゲマジン)!!!?」

 

グラトニーも ヴェルドと同様に女神 ラジェルからチョーマジンには更に上位種がある事を聞かされていた。

 

「………ラジェルのヤツが言ってたんだ。

人間を素体にしてチョーマジンを作った場合にだけ、稀に進化した上位種が生まれることがあるってな!!!」

「じ、上位種!!? あれがそうなんスか!!!?」

 

目の前に立っている影魔人(カゲマジン)は口からよだれを垂らしながら喉を鳴らして二人を虎視眈々と狙っている。そして手には鎖が握られており、その先には巨大な錨が付いている。

 

「グラトニー、あれって 錨ッスよね?

って事は…………」

「皆まで言うな!! お前も分かってるだろ!?

あいつはここの乗組員を使って作られた影魔人(カゲマジン)なんだよ!!!」

 

乗組員の影魔人(カゲマジン)は鎖に繋がれた錨を振り回している。それだけで周囲に土埃が上がり、轟音が響き渡る。

 

 

ビシュウッ!!!! 『!!!!』

 

乗組員の影魔人(カゲマジン)は腕を振るって錨を飛ばした。巨大な鉄塊であるそれは凶器と化して二人に襲い掛かる。

グラトニーとレオーナはそれぞれ 飛び上がって飛んでくる錨を躱した。

 

「!!?」

 

しかし、錨はそれまでの軌道を曲げて上空のグラトニーへと向かって行く。

 

ガンッ!!! 「!!!」

「グラトニー!!!」

 

グラトニーは空中で身体を捻って錨を躱すが、錨は彼女の腕に直撃した。

 

「グラトニー!! 大丈夫ッスか!!!?」

「ああ。かすっただけだ。

だが今のブツの動きはお前の能力に似ているぞ。

狙撃之王(ロビンフッド)にな!!!」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。