転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~ 作:Yuukiaway
「とりあえずレオーナ、お前は一度 変身を解け。ずっとそのままだと体力をどんどん持っていかれるぞ。」
「ウス!」
レオーナは元のミーアの姿に戻った。
「マキ、あの母娘は?」
「機関室に案内したら、そこは安全でしたので隠れるように言いました。ですからもう大丈夫です。」
マキの言葉を聞いてリルアは『良かった』と安堵の笑みを浮かべる。しかし直ぐに頭を切り替え、三人に指示を飛ばす。
「良いかお前達。これからは必ず四人で行動する。マキ、ミーアから聞いてるかもしれないが、敵の中には私達の内の一人じゃ太刀打ち出来ないような強い奴も居る。そんな奴に出くわしたら必ず複数で対処する。」
「では、逃げ遅れた人の避難はどうするんですか?」
「それに答える前に聞きたいことがある。
お前が行った機関室はどこで、どれくらいの広さがある?まだ人は入れそうか?」
リルアの質問にマキの表情がはっとした。彼女の言葉の真意を理解したからだ。
「はい。機関室はこの船の地下にあって、広さはかなりありました。元々居た乗組員とあの母娘を含めてもまだかなりの人を避難させられると思います。」
「そうか。なら━━━━━━━━
!!!」 『?!』
リルアは今までの明るい表情から一転、顔を曇らせて顎に指を当てた。彼女の中に避けなければならない懸念が生まれたからだ。
(待てよ…………
乗客が一斉にチョーマジンになったなら、ガスロドはどうやって変えたんだ?まさか、元々乗客に仕掛けていて 時限式で発動できるのか?
だとしたら………………!!!)
リルアの懸念は恐ろしく、そして現実味を帯びていた。
機関室に乗客をある程度避難させた状態でその内の一人でもチョーマジンになってしまえば、機関室にいる乗客や乗組員は一気に危険に晒されてしまう。
「……リ、リルア? どしたんスか?」
「何か気になる事でも?」
リルアは二人の問い掛けにすら気付かない程考え込んでいた。考えれば考えるほど一箇所に避難させる事が危険だという結論に至ってしまう。
「………いや、駄目だ。乗客を一箇所に集めるのは危険だ。
もしかしたらガスロドはまだチョーマジンに変えていない乗客を残して、そいつらが避難した後で変えるつもりかもしれない。そうしたら避難場所にいるヤツらはまず間違いなくアウトだ。」
『!!!!』
リルアの出した持論を聞いて三人の表情も一気に青くなる。それが如何に恐ろしく、そして現実味を帯びているからだ。
「じゃあ あの母娘もまずいじゃないですか!!!
だってさっき戦った怪物の中に乗組員も居たんでしょ!!? だったら━━━━━━━━」
「マキ、一旦落ち着け。
もしそのつもりならもっと大勢避難させてからする筈だし、そもそもヤツの狙いが乗客の命なら、さっきの爆発で船を沈めているはずだ。」
「…………!!!」
マキの狼狽えは少しだけ落ち着いた。ガスロドの狙いが分からずに一番混乱していたのは他でもない彼女だ。
「………じゃあ、 じゃあガスロドの狙いは何なんですか!!?」
「落ち着けと言ったろ。さっきも言ったがヤツらは私達の細かい情報を把握して巧みに私達を外部から孤立させた。つまりヤツの狙いは私達だ。
このグランフェリエに乗り合わせた乗客全員を人質に取って、私達に何かをするつもりなんだ…………!!!」
「!!? 情報を把握って どういう事ですか!!?」
「そうか。お前にはまだ話してなかったな。」
***
リルアは敵に情報が漏れている根拠を事細かに話した。特に自分だけ船外に出れなくなっている事を強調して話した。それこそが彼女にとっての情報が漏れている動かない証拠だからだ。
「そ、そんな………!!
じゃあまさかあの会議の時に本部に誰かが忍び込んでいたんですか!!? あの
「いや、結論を出すのは早すぎる。
侵入者が居たかどうかは今 ルベド達が必死になって探してくれている。
今確実に言えるのはこちらの情報が漏れている。ただそれだけだ。」
『………………!!』
三人の表情はどんどん暗くなっていく。情報漏洩によってこちらが後手に回っている事を実感しているのだ。そんな彼女達の戦意を取り戻す為にリルアは檄を飛ばす。
「お前達、そんなくよくよした顔してもしょうがないだろ。今私達がしなければならないのは、この乗客の中からガスロドを見つけ出してそいつを叩き、そしてこの船を解放する事だけだ!!!」 『!!!』
「………そう そうっスよね!!!」
「やりましょう リルア!!!」
「お姉ちゃん、私もやるよ!!!」
三人の心に再び戦意が戻った。
かつて魔界を束ねた魔王としての統率力がこの船内で再び発揮されたのだ。
「ようし行くぞ!!!
ガスロドを必ず見つけ出し、そして乗客全員を無事に解放する!!!!」
『おーーーーーっ!!!!!』
決意を新たに四人の少女達は走り出した。