転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~ 作:Yuukiaway
「………で、リルア、
飛び出したはいいっスけど まずは何をするんスか?」
「乗客を避難させるのが難しい以上、根源のガスロドを叩いて全員を元に戻すのが一番現実的だ!!
だから真っ先に、あのジー厶ズの近くに居たヤツらを探すんだ!!!」
リルアはガスロドはジームズの部屋のそばの客室を宛てがわれたあの七人の中の誰かに成りすましていると考え、七人が全員無事ならその可能性は跳ね上がると思っている。
「! 居たぞ!!」
四人はまず、ミーフェイとゴルゴンが廊下の奥から走ってくるのを見つけた。
すかさず マキが駆け寄って二人に話し掛ける。
「大丈夫ですか!?」
「た、大変よ!! 突然皆が怪物になって、みんな逃げ惑って………!!!」
「そうじゃ!! 向こうは危険じゃ!!!
君らもすぐに引き返した方が良いぞ!!!」 「!」
ゴルゴンに言われて四人は気付いた。
今は自分達もまた一人の乗客であり、傍から見れば怪物に敵う訳が無いただの少女なのだ。
しかし、だからといって向こうで危険に晒されている乗客が居ると分かって踵を返す訳にはいかない。
そこでマキは一つの作戦を取った。
「実は私達は
直属の私服警備員なんです!!
向こうは危険だと言いましたが、まだ逃げ遅れた人は居ますか!!?」
「…いや、わしとこの人で最後だと思うぞ。
のう。」
「はい。一度人気の無い所に隠れていたんですが、そこが気付かれてしまったのでここまで逃げて来たんです。
それより、どこか安全な場所はありませんか!?」
「!!」
マキは一瞬 返答を躊躇った。
そして この二人の中にガスロドがいるかもしれないという可能性を考慮した上で指示を出す。
「………残念ながら、現状 絶対安全な場所はこの船にはありません。
というのも、まだ乗客が怪物に変わってしまう可能性がありますから、閉ざされた空間にいるのはかなり危険です。ですので、緊急事態が起こってもなるべく逃げられるような場所に居てください!!!」
「わ、分かりました!!」
ミーフェイとゴルゴンの二人はマキの提案に首を振り、そして廊下の奥へと走って行った。
「……マキ、あの二人はどう思う?
ガスロドじゃないと思うか?」
「いや、まだ分かりませんよ。
ですが一応 向こうの様子も見に行きましょう。
もしかしたらあの二人が嘘をついている可能性があるかもしれませんし。」
「ああ。 分かった。」
この状況下では、自分たちの目や耳以外に信じられる物は皆無である。たとえ自分達があの二人を疑っていなくてもだ。
***
『………………!!!!』
結論から言うと、ミーフェイの言った事は事実だった。確かに向かった場所には大量のチョーマジンが溢れていて船内がことごとく破壊されて、まさに惨状だ。
しかし乗客の姿は見当たらない。彼女の言った通り、みんな避難したのだ。
「………リルア、どうするんですか?
戦いますか?」
「いや、それはダメだ。これほどの数を相手にしてたら
それにヤツらは私達にはまだ気付いていない。
この船を作った人達やジームズには申し訳ないが、ガスロドを見つけ出す方がよっぽど現実的だ。」
「し、しかし、ここであいつらを野放しにしてもし船底に穴でも開けられたら、それこそ全滅ですよ!!」
「さっきも言ったろ。ヤツの狙いがこの船の沈没なら、さっきの爆発でとっくに沈めている筈だ。」
「………………!!!」
マキとミーアは再び破壊されている船内に目を向けた。チョーマジンが拳を振るう度に途方も無いお金、そして何よりこの船を作った人達の努力が音を立てて崩れていくのが手に取るように分かる。
しかしそれでも目の前のチョーマジン達に手を出す事は出来ない。ルベドから『戦場では時として何かを犠牲にする選択をしなければならない』と聞かされていた。
「……ほら、行くぞ。
私達はあいつらも必ず助ける。その為にガスロドを見つけるんだ!!
!」
リルアの懐の通話結晶が淡く光った。
その瞬間、彼女は反射的に結晶を取り出していた。それは彼女が今か今かと待ち望んだ報せである可能性が高いからだ。
『リルア殿!!
こちらカイ、聞こえるか!? 応答頼む!!!』
「おおカイ!!! 待ち侘びたぞお前!!!
安心しろ、こっちは全員無事だ!!! そっちはどうなっている!?」
『私もたった今 その船の中に例の怪物の気配を察し、大至急向かっている所だ!!
あと数分で其方に着く!!!』
「あぁ。 頼むぞ!!
無事とは言っても状況は予断を許さん。お前の力が必要だ!!」
『心得た!!! 皆にもそう伝えてくれ!!!』
カイは
そしてリルアまた 予感していた。今まで散々 辛酸を舐めさせられたガスロドに反撃する時が迫って来ているという事を。