転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~ 作:Yuukiaway
「……そうか 分かった。
ならこの場は俺達に任せて先に行け! グラトニー!!!」
「おう!!」
グラトニー達はドンガスに笑みを送ると脇目も振らずに船内を更に奥へと進んで行く。
「……グラトニー殿、一体あの者とどういった関係があったんだ?あの者に全幅の信頼を置いているように見えたが………」
「………… なに、気にする事じゃない。その場の成り行きだ。
それに魔法警備団とコネを組んでた方がこれから得があるかもしれないだろ?」
「………… なるほど。」
カイはグラトニーの言葉が本心では無いと根拠と直感で理解した。ドンガスは自分の意思で協力してくれているのだろう と結論付ける。
「何はともあれ これで断然動きやすくなったぞ。ガスロドを見つけ出してぶっ飛ばして、この不毛な戦いを終わらせる!!!」
「おう!!」「ウス!!」「了解!!」「分かった!!」
グラトニーは皆の士気を高める為にそういったものの、依然としてどうやって乗客の中からガスロドを見つけ出すか考え付かないでいた。
今彼は乗客の中に紛れ込んでおり、その為にグランフェリエに乗り込んだ乗客の半分以上が今もチョーマジンに変えられる事無く無事でいる。だからといってこれ以上チョーマジンが増えないとも限らない。
グラトニーが危惧した 避難場所で大量に発生する事態こそ絶対に避けねばならない事だ。
(……さて困ったぞ。一体どうやってガスロドのヤツを見つけ出せばいい?あいつは今 この船の乗客全員を人質に取っているのと同じだ。それにヤツは用心深い。成り済ますヤツの事は下調べしている筈だ。
そもそも私達は乗客達の事なんててんで知らないし……………)
「あ、あの グラトニー。」
「レオーナ! どうした!?」
「さっき言いそびれたんスけど、何か
「?! 変な臭い!?」
***
レオーナは先程感じた変な臭いの詳細、つまりそれが薬のような異臭である事を説明した。
「薬? それが一体どうしたというのだ?
乗客が持ち歩いていた物だろう?」
「いや、それとはまるで違う臭いがしたんスよ。
自分、獣人族だから鼻が利くし、故郷の村じゃ薬は自分で作るのが普通ッスから。さっきそれと同じような臭いっしたよ。
そんな田舎者が持ち歩くような薬をこんな豪勢な船に乗る人が持ってるとは思えないじゃないっスか。」
「……つまりレオーナ、お前は乗客の中に自分で作った薬を持っているヤツがいる と言いたい訳だな?」
「そうッス。それがガスロドに繋がっているから分からないッスけど…………」
レオーナは自分の考えにいまいち 自信が持てずにいた。根拠の薄い考えであると同時に、それが外れていたら全員に迷惑がかかるからだ。
「いや、『分からない』という事は裏を返せば可能性はゼロじゃないって事だろ?なら試してみる価値は十分にある。
その臭いがいつどこでしたか 教えてくれ。」
「ウス! 臭いがしたのはさっきリズハが眠らせたバケモンが出たところっス。」
「ここと甲板の中間辺りか……………。
方向や強さは分かるか?」
「そんなに強くない臭いが右の方からして、すぐにしなくなったッス。だからその時は気のせいかもって思ったんスけど…………
? グラトニー?」
グラトニーはレオーナから得た情報を頼りに顎に指を当てて考えを巡らせる。
(………すぐにしなくなったって事は ガスロドは逃げ惑う乗客に紛れて甲板に向かったって事か……………………)
「!!!!!」
グラトニーは目を見開いて表情を青くした。
「!!? ど、どしたんスか!!?」
「レオーナ、良い知らせと悪い知らせがあるが、どっちから聞きたい?」
「?? 何すか?
…じゃあ良い方から。」
「良い方は、ガスロドの居場所が分かった。
お前の言った事が正しいなら、奴は今甲板に居る筈だ。」
「!!!? じ、じゃあ悪い知らせって……………!!!」
「そうだ。甲板に避難してる乗客達が危険って訳だ!!!!」
『!!!!!』
その言葉を聞いた瞬間、五人は誰に指示されるでもなく一斉に走り出した。またしてもガスロドの罠に掛かってしまったのだ。
***
甲板に避難する乗客達に紛れて移動したガスロド扮する
(私の思った通り、連中は閉ざされた場所に避難させるのは危険だと判断してこの甲板に避難させたようだ。この状況こそが本命さ。
後はもう少し乗客共が来たら残りの
『そこまでだァ!!!!!』 「!?」
五人の男女の大声にその場に居た乗客全員が一斉にその方向に首を向けた。
『やっと追い詰めたぞ!!! ガスロド・パランデ!!!!!』
(………来るのが予想より少しだけ早かったな。
ほんの少しだけ侮っていたようだよ。