転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~ 作:Yuukiaway
ドルダの姿が一瞬にして不気味な科学者風の服装をした男に変わった。
その異様な光景に乗客達はパニックを起こす事すら出来ずにただ呆然と立ち尽くしている。
その中で唯一 マキだけがその顔を青くしていた。
『………マキ、お前がトイレで見たガスロドは本当にあいつなんだな!?』
『……はい。 間違いありません。』
『なるほどな。性格に違わない悪趣味な格好だ…………。』
『やっぱり自分の勘は当たってたッスよ!
あいつは全身に薬を塗って自分の姿を誤魔化してたンス!』
『それより問題は だよ。本物のドルダさんが今無事なのかどうかと もう一つ……………』
『ああ。分かっている。
あと少しでルベド達の船が来る。私達に出来るのはそれまでの━━━━━』
「『それまでの時間を稼ぐ』と言いたいんだろ?
『!!!!?』
誰にも聞こえないように小声で喋っていたにも関わず、ガスロドはまるで聞こえているかのように口を開いた。
『バ、バカな!!! この距離で聞こえたのか!!?』
『狼狽えてはならん グラトニー殿!!
恐らく 奴の耳に聴力を上げる機会か薬かが入っているのだ!!』
「その通りだよ カイ・エイシュウ。」
「!!!」
ガスロドは更に異様とも言える穏やかな口調でカイに話し掛ける。
「確かに私の耳には手作りの補聴器が入っている。だがね、そんなもの無くても諸君の考えている事は容易に推測できる。
既に知っているように私は諸君の中で唯一空を飛べるリルアだけをこの船に閉じ込めた。ならばこの船から逃がしたジームズに
「…………………!!!
(全て奴の計算通りと言う訳か…………………!!!)」
「ちなみにだが、ドルダは殺してはいないよ。今頃自分の家で大寝坊をこいている所だろうさ。ちょっと強い睡眠薬を盛らせて貰ったよ。
まぁ良かったじゃないか。そのお陰でこの惨劇に巻き込まれずに済んだんだからね。」
全員 『どの口が言ってるんだ』と言いたくなるのを辛うじて堪える。
「とはいえルベド達まで来よう物なら流石の私でも分が悪い。だから君達のこれからやろうとしている事を全力で邪魔させてもらうよ。
もうこんな
『!!!!!』
そう叫んでガスロドは手を上に振り上げた。その動作が意味するのはグラトニー達にとって最悪の結果だ。
「みんな逃げろ!!!! そいつから離れろォ!!!!!」
「もう遅いさ。 《
『!!!!』
ガスロドの手から禍々しい紫色の光が放たれ、乗客達の胸を次々に貫いた。そして光は乗客を包み込んでその姿をチョーマジンへと変えてしまう。
その光景によってようやく残った乗客達の頭はこの異常事態を理解し、そして一気にパニックを巻き起こした。
「……………!!!!」
「(最初からこうするつもりだったが)こういう時の為に保険を用意していたのさ!
私を見抜いたご褒美に教えておくと、さっきまで居たのは私の中にある力の六割程だ。そして今使ったのは全体の三割!今逃げていった奴らの中にその一割が居る。この意味が分かるね?」
「……………………!!!!!」
グラトニー達は歯を食いしばってガスロドと彼を取り囲むチョーマジン達を凝視する。
『……グラトニー、あいつさっきから何体生みだすんスか!そんなにポンポン作り出せるものなんスか?』
『いや、普通は無理だ。恐らくこの船に乗る前にヴェルダーズから直接力を分けて貰ったんだろう。こうなる事を見越してな。』
『………なんてズル賢い奴………………!!!』
レオーナが動揺と共にガスロドを睨む中、カイが口を開く。
『………グラトニー殿、私に考えがある。』『!?』
『この状況は最早 多勢に無勢だ。 故に奴を直接叩くしか方法はあるまい。
私が突撃して隙を作る故、グラトニー殿が
『……おう 分かった!』
ガスロドは依然としてカイ達の出方を伺っている。そしてカイもまたガスロドを凝視している。それは敵意故ではなくどこにガスロドの隙があるかを探る為だ。
(今だ!!!!!)
ブシュウッ!!!!! 「!!!?」
ガスロドへと通じる道を見つけたカイは足裏から水を噴き出して推進力に変え、チョーマジンの間を縫うように回避しながらガスロドへと強襲をかける。
「ガスロド・パランデ!!!! 覚悟ォ!!!!!」
「!!!!!」
ガスロドの首を狙ってカイは水を噴き出し推進力を跳ね上げた蹴りを見舞った。