転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~   作:Yuukiaway

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207 恐怖に負けない心を持って! 執念の男 ガミラ!!

「……尤もルベドはどうか分からないが、俺はまだ刀剣系(それ)を扱える状態では無いがな。

昔の俺ですら完全に使いこなせるようになったのはヴェルダーズの奴に討たれるほんの少し前だったからな。」

「……その《刀剣系》って、そんなに凄いの?」

「当然だ。もし俺とルベドのが発現出来るようになったらそれこそ百人力だ。唯一懸念する要素があるとしたら、残りの三振が何処にあるのか分からないという事だ。万が一その全てを奴等が手にしているとしたらかなりまずい。

それにその三振は俺ですらが名前を知らなければ見た事すらない。

知っているのは()()()だけだ。」「? あいつ?

ヴェルダーズの事?」

「………いや、なんでもない。 昔の話だ。」

「?」

 

蛍の目に映ったギリスの横顔は苦虫を噛み潰したように歪んでいた。

 

「それはそれとしてだ イーラ、その連続殺人事件の事を詳細に教えてくれ。」

「はい。具体的にはどのような事を?」

「その事件はいつ起こっている?

手口は? 当時の状況も詳しく聞かせろ。」

「分かりました。

いずれも死亡推定時刻は真夜中。勇者やその一行が人目につかない場所に入った時に何者からかの襲撃を受けています。抵抗した痕跡は確認されていません。」

「………だとしたらそいつはかなりの手練なんだろうな。」

「それは疑いようもありません。パーティーとしての実力はギルドランクに換算すれば軽くAには達していたでしょうから。」

「……………………!!!!」

 

イーラの話を聞けば聞く程蛍の顔が青ざめていく。里や本部に居て忘れかけていた《命を奪われる恐怖》が齢十四の少女の心に重くのしかかる。

 

パンっ 「!」

「何を恐れている。この世界を脅かす奴等に()()戦いを挑んでいるやつが()()()殺人鬼なんかに恐れをなしていたら世話は無いぞ。」

 

ギリスが蛍の肩を軽く叩いて恐怖を払い励ました。

 

「ギリス……………!

そ、そうだよね! 私がやらなきゃいけないのは魔法警備団の疑いを晴らす事だけだもんね!」

「ああ。俺が頑張るのはもちろんだがお前の力も頼りにしているからな。」

「う、うん!

そんなやつに怖がるなんて今更だよね!」

 

今まで対峙してきたダクリュールやダルーバに比べたら殺人鬼なんて大した事は無いと自分を元気づける。しかしギリスの中には一つの懸念が染み付いて離れなかった。

 

(本当に()()()殺人鬼なら苦労は無いんだがな………………。)

 

そしてそれは現実となる。

 

 

 

***

 

 

 

魔法警備団の本部へと向かう星聖騎士団(クルセイダーズ)の十数台の馬車を木の上から見ている男が居た。

そして()()()に通信が入る。

 

『……ガミラ 聞こえるか?』

「へい。バッチリですぜ 親父。」

『今の状況を教えろ。』

 

()()()とはガミラ、そして彼に通信を入れたのはヴェルダーズだ。

 

「今 ヤツらは例の本部に向かって堂々と馬車を飛ばしてるところでさァ。隠す気がまるでありゃあせん。」

『恐らく隠しても無駄だと割り切ったのだろう。何せこちらには()()()が居て、更に奴等はその存在に気付きかけているんだからな。』

「そういう事ですかい。

ところで今 ヤツらの真後ろに居るんですが、今殺っちゃいましょうか?今ならあの勇者(腐れ外道)を馬車ごと真っ二つに出来そうですぜ。」

『それは危険だ。もしその馬車に他の者が居たら返り討ちにあうかもしれん。

それにこの作戦は本部でやって初めて成立する。お前の我儘を聞いてやったんだ。それ位の事には従え。』

「分かりやしたよ。

ってか俺が言うのもなんですけどほんとに殺っちまって良いんですかい?やつは()()()()の要なんでしょ?」

『構わない。その作戦の狙いが必ずしもキュアブレーブである必要は無いのだ。

どんな駒でも()()()()()強力な戦力となる。そうだろ?』

「………そうですねェ。」

 

ガミラは髑髏の仮面の下から執念に満ちた笑みを浮かべた。

 

『ところでロノアとサリアはどうした?

一緒では無いのか?』

「あいつらならトロっちぃんで置いてきました。

まぁ本部の近くで落ち合う算段になってますから大丈夫でさァ。」

『そうか。

あと余談として言っておくが、星聖騎士団(クルセイダーズ)の七番隊がお前が起こした事件を探っている。最近のお前はその欲に忠実過ぎる。少しは自重しろ。』

「………冗談でしょ。

俺ァその為に親父の下に就いたんですぜ。」

『……なら好きにしろ。命令は必ず果たせ。』

「もちろんでさァ。出来るなら勇者だけじゃなくて魔王の首も並べてやりますよ。」

『……期待しているぞ。お前の実力は高く買っているんだ。

《勇者連続殺人犯》よ。』

「へぇい。」

 

ガミラとの通信はそこで途切れた。

その直後、ヴェルダーズの前にいたセーラが口を開く。

 

「………陛下、よろしいのですか?」

『何がだ セーラ。』

「ガミラ様の事です。

いくら貴方様に貢献しているからといっても我儘を言い、ましてや先程のような軽口を叩くなどと私は到底容認できるものではないと思いますが。」

『そんな物は気にしない。

実力があり、我の悲願成就に貢献してくれるならな。幸いにも我はその人材に恵まれた。

ガミラは負けない。言うなればあいつは《勇者を始末するプロ》だ。』

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