転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~   作:Yuukiaway

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214 戦ウ乙女(プリキュア)としての矜恃を貫け!! ベビーモスを救う時!!

変身アイテム(フェデスタル)を手にした蛍の声は先程とは別物のように自信に満ち溢れていた。そしてその言葉を証明する為に台座に剣を刺して回転させる。

声高に《プリキュア・ブレイブハート》と叫ぶと彼女の身体が桃色の光に包まれ、それが晴れるとそこにはキュアブーレブに姿を変えた蛍が立っていた。

 

「……す、すげぇ…………!!」

「あれが変身する職業………!!」

「団長さんの言ってた事はホントだったのか………!!」

 

本来 異例中の異例である変身する事で本領を発揮する職業を目の当たりにした後ろの冒険者達は感動とも取れる反応を示した。

蛍も人前でやたらに変身の瞬間を見せるのは不本意ではあるが、目の前のチョーマジンと自分の個人的な感情とを秤にかけた時にどちらが大切かは理屈で分かる。

 

オルドーラも星聖騎士団(クルセイダーズ)から蛍の事は聞いていたが実際に目の当たりにすると神秘的な何かを彼女に感じていた。しかしそれは目の前で起こるある()()()()に塗り替えられる。

目の前のベヒーモスがその視線を自分からブレーブに向けたのだ。

 

『ブゥモオオオオオオオオオオオオオ!!!!!』

『!!!』

 

ベヒーモスのチョーマジンは今までを大きく上回る程大きな雄叫びを上げ、ブレーブへと突進を掛けた。オルドーラは既にベヒーモスの突進が少女一人など容易く屠ってしまうくらいの威力を誇る事に気付いている。ブレーブの自信満々な口調を見てもなおその懸念は拭え切れなかった。

しかしそれはブレーブの力が《少女》の枠組みに収まる程度であればの話だ。

 

「ふんっ!!!!!」

ドッゴォン!!!!! 『!!!!?』

 

ブレーブはベヒーモスの角が身体に直撃する瞬間、脚を振り上げてベヒーモスの顎に渾身の蹴りを撃ち込んだ。脳へのダメージ云々 以前に上方向に強烈な力が掛かったベヒーモスの身体は仰け反り、その腹をブレーブに露わにする。

 

「行きます!!!」

 

ブレーブは掌に解呪(ヒーリング)を溜め、ベヒーモスの腹目掛けて炸裂させた。

ベヒーモスの身体には人間とは違って脂肪も沢山含まれており、その脂肪が媒体となって全身に解呪(ヒーリング)が響き渡る。その一撃によってチョーマジンに変えられていたベヒーモスの姿は元の魔物に戻った。そして元に戻ったベヒーモスはまるで疲れ果てて眠るかのように意識を失って倒れた。

 

「…………………… よしっ!

団長さん! 見てましたか!

ちゃんとやりましたよー!」

「……あ、ああ。

口先だけじゃないみたいでなによりだ。」

 

オルドーラは強さなら余程の者でない限りは負けないという自負があったが、今回に限っては蛍がその余程の者かもしれないという事を心の中で認めていた。ちなみにこの時のブレーブは最初の頃に比べて解呪(ヒーリング)をより上手く使えるようになってきた事に喜んでいた。少なくとも技を一発撃って戦えなくなる程消耗する事は無いだろうと確信していた。

 

「………んでお前、どうすんだ? この牛。」

「んー、見た所さっきのゴブリンみたいに返り血を浴びてる様子もないし大丈夫じゃないですか? 放っておいても。」

「……………」

 

魔物の殆どは飛び道具(武器や魔法)を使わないので人間への攻撃は基本的に身体によるものになる。実際に冒険者の間では駆除対象となる魔物の区別は返り血があるかどうかが判断基準の一つになっている。

オルドーラはこのベヒーモスが絶対に安全だとは思えなかったが、ブレーブの言っている事も理屈にあっていると割り切って何も言わなかった。

 

「………ところでフェリオ、この森ってあの本部から数キロくらいって言ってたよね?」

『そうだファ。』

「それくらい遠いにしても 私達の動いてる範囲で気配を感じ取る暇もなく突然チョーマジンが発生するなんて」

『最後まで言わなくても分かってるファ。

私達を着けてここまで来たヤツがいる。それ以外に考えられないファ。』

「だよね……………!!」

 

 

***

 

 

《森から数百メートル離れた地点》

()()()()は自分が召喚したベヒーモスのチョーマジンの敗北を知り、そしてその過程をヴェルダーズに報告していた。

厄災之使徒(ヴェルソルジャー)の一人、ロノア・パーツゲイルである。

 

「…………陛下ですか? こちらロノア。

はい。 キュアブーレブの小手調べが終わりましたのでご報告します。

あの女、生意気にも龍の里の一件を経験してさらに腕を上げています。

ええ。特に解呪(ヒーリング)の精度が上がっています。もう奴のスタミナ切れを狙うのは難しいと思います。

………いえ。あんな勇者如き 恐れてなどいません。先輩とサリアと力を合わせて、必ず貴方様の前に奴の首を差し出す所存です。」

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