転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~ 作:Yuukiaway
「あ、あ、す、すみません!
なんか 言いたくない事言わせちゃったみたいで………………!」
マリエッタは笑みを浮かべながらもその目は悲しげな印象を与えた。その重苦しい雰囲気を何とかせんと蛍は無意識の内に言葉を発していた。
「いえ、いいんですよ。
あれはもう四半世紀も前の事ですから忘れるようにしてます。それに今は
「? 新しい幸せ?」
「そうそう。
そいつ旦那も子供も居んだよ。」
「!!?」
マリエッタが夫子持ちである。その事実に蛍だけが驚きの声を上げた。
「……え 何!?
ギリス もしかして知ってたの!?」
「いや、初耳だ。
だがそんなに驚く事か?成年した人間の女が結婚してる事のどこがおかしい?」
「私は知っていたぞ。確か一つ下の夫と双子の息子と娘が居たな。
あの二人 結構大きくなったんじゃないですか?」
「はい。二人とも今年で九歳になります。」
「……………………」
元々 警備団所属のタロスや先代から交友のあるイーラはともかくとしてもギリスやフェリオが何の反応も示さない事に蛍は納得がいかなかった。
「……………ねぇ、フェリオも初耳?」
「私も初耳ファよ。
でも別に驚く事じゃないと思うファ。蛍の驚き方はあの人が好きでもないと説明がつかないくらいの驚き方ファよ。」
「…………………
分かった。もうこの話は止めにするよ。」
マリエッタの美貌に一瞬 ときめきこそしたが彼女に一目惚れなどしていない。自分に強くそう言い聞かせて蛍は頭を切りかえた。
「オルドーラ団長!!!! マリエッタ副団長ォ!!!!!」
『!!!?』
先程とは違うローブの男が真っ青な顔で飛び込んで来た。長距離を走ってきたのか立ち止まると肩で『ゼイゼイ』と息を上げる。
「なんだなんだ!? また魔物が出たか!?」
「落ち着きなさい! 一体何があったの!?」
「お、お、お、お伝えしなければ ならない事が…………!!!
さ、先程 こ、この警備団の門の前に…………!!!
あ、麻袋が 送られてきて、その中に、
ゆ、勇者一行の
『!!!!?』
***
「ホタルさん、あなたはここにいて下さい。
人間の遺体をお見せする訳にはいきませんから。」
「は、はい…………!!」
魔法警備団と
「! みんな!
そ、その、どうだったの その遺体って……………」
「………あまり大声では言えないが、かなり酷かった。」
「!!!!」
ギリスの話を総括すると、被害者は勇者の男と魔法使いと僧侶の女性、そして戦士の大男の四人。全員 全身を刃物で切り刻まれており、切断されている部分もあったと言う。
「そ、それってつまり………」
「ああ。こいつは俗に言うバラバラ殺人。
しかも犯人はさっき話した勇者連続殺人犯に間違いない。」
「!!!!!」
蛍は口を抑えて青ざめた。それこそさっき自分の口から『私も見たい』と言葉を出したのが信じられなくなるくらいの変心ぶりだった。
「そ、それは間違いないの!?
ほ、ほら、あの、 そうだ模倣犯! 模倣犯って可能性は無いの!!?」
「いや、それは万に一つも有り得ない。
根拠もある。これは俺もここについて聞いた事なんだが、遺体に付けられた刃物の太刀筋が前に起こった事件と
実際にその目で見たのならいざ知らず、新聞で読みかじった程度では完全な再現などまず不可能だろ。」
「………………!!!!」
蛍は背筋に寒気が走り、身体が震えるのを抑える事が出来なかった。今まさに自分の喉元に刃物を突きつけられているかのような寒気をひしひしと感じていた。
ガシッ 「!」
「落ち着け ホタル。
お前の強さは既にそんじょそこらの不届き者如きでは到底 届き得ない所に達している!! 魔王であるこの俺が保証する!!
それに仮にそいつの強さがお前の命を脅かす程の物であったとしても、俺が守ってやる!!
だから安心しろ!!!」
「……………!!!
ギ、ギリス……………!!!」
(………まさかこの俺がただの人間の女 一人の身をここまで案ずる事になるとはな。
かつての俺ならまず考えられなかった事だ…………。)
かつての魔王であるギリスにとっても蛍の存在は既に利害の一致を大きく超えた物となっていた。
しかしギリスの頭にあったのはまた別の
(………それにつけても分からん。
まさかな。)