転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~   作:Yuukiaway

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217 魔法警備団緊急会議!! 勇者の首に迫る刃!!

《魔法警備団の会議室》

 

そこにオルドーラとマリエッタ、そして魔法警備団において重要な地位を持っている者達が集まっている。議題は言わずもがな つい先程送り届けられた勇者パーティーの遺体についてだ。

そしてその椅子の一つにはギリスが座っている。本人の希望で特別に席を一つ設けてもらったのだ。

 

「………ギリス様、ホタルさんはどちらに?」

「あいつなら今 自分の部屋で休んでいる。俺の話を聞いたら気分を悪くしてしまってな。

イーラを見張りに置いたから安心してくれ。」

「畏まりました。」

 

いくら遺体を目の当たりにした訳ではないとはいえすぐそばで惨劇が起こり、その被害者が勇者(自分と同類)ともなれば怯えて体調を崩すのは当然だろう。 マリエッタはそう結論付けた。

 

「あれ? そういや ドンガスはどこ行った?」

「団長、ドンガスは今日は要人警護の司令でグランフェリエに行っています。」

「ああ。 あれ 今日だったっけか。」

 

ギリスは『グランフェリエ』という単語に反応して横から口を挟みそうになったが止めておいた。いくら魔法警備団の一員とはいえヴェルダーズの配下が行動を起こしたら為す術も無く被害者(助けられる側)に回る事は目に見えているからだ。

しかし実際はその男が一度は被害者になったもののそこからリルア達に協力し、彼女達の勝利に大きく貢献する事になるという結末を迎えるが、今のギリスがそれを知る由は無い。

 

「………では、本題に入らせていただきます。

皆様、前のボードに注目して下さい。」

 

マリエッタが指さしたボードには殺害された勇者パーティー 四人の顔写真が貼られていた。この場には異世界人しか居ないのでこの状況を刑事ドラマみたいだと指摘する者は居ない。

 

送られて来た遺体の身元は

《アリオス・レイド》(20) 勇者

《リーン・クリムフレア》 (19) 魔導師

《セネラ・カモミール》 (18) 僧侶

《ゴルゴドラ・ヘルバナ》 (31) 戦士

と 鑑定の結果 明らかとなった。

 

パーティーの力量はかなり高いが、その反面黒い噂も多く、仮にその全てが事実ならばアルカロックへの収監も有り得る程の悪行を重ねていた(という噂)らしい。

 

「更に検死の結果、遺体には四人とも抵抗したような痕跡は無く、さらに致命傷はいずれも()()()()()に付いていたとの事です。」

「………そうか。 だとすると犯人は……………」

「はい。犯人は少なくとも勇者アリオスと真っ向から対峙し、更に抵抗する暇も無く一瞬で斬り捨ててしまう程の力量の持ち主であると考えざるを得ません。」

「死亡推定時刻の方はどうだ。」

「遺体の死後硬直が全身に及んで解けていないことから約二 三日前だと考えられます。」

「………………」

 

顔がほんの少し引きつってはいたがマリエッタはギリスの質問に淡々と答えている。本来 部外者であるギリスがここまで執拗に質問するのは頭の中で()()()()()がどうしても拭えないからだ。

 

(………仮に今までの事件が全て同一犯だとして、犯人の目的は一体なんなんだ?

こいつらは真っ先に考えているだろうが、私怨(ただ勇者が憎いだけ)というのはまず有り得ない。そんな事したところで返り討ちに会うと相場は決まっているし、何より星聖騎士団(クルセイダーズ)の目を掻い潜って殺人をやり続けるのはまず不可能だ。

だとしたらもう可能性は()()くらいしかない。最悪、 本当に最悪の万が一の可能性だが……………………!!!)

 

勇者を憎む者に勇者を凌駕するだけの力を与え、そして世界中に光る星聖騎士団(クルセイダーズ)の監視の目を掻い潜れるだけの隠れ蓑となると ギリスの頭には一つの可能性が強く浮かび上がる。

勇者連続殺人犯がヴェルダーズの配下である という最悪の可能性が。

 

 

 

***

 

 

 

ギリスの予感は当たっている。

勇者連続殺人犯にしてヴェルダーズの配下の一人であるガミラは依然として魔法警備団の本部を目指して歩を進めている。その途中で彼は懐に隠し持った時計を見て口元を緩ませた。

今頃 魔法警備団、そしてそこに居る勇者ホタルは麻袋に詰め込まれた勇者の遺体を目の当たりにして怯えている頃だろうという事を。

 

ガミラが自分を追う魔法警備団の本部に遺体を送り付けるなどという大それた事をした理由は一つ、本部に居る自分の主君に刃を向ける不届き者の勇者に『次はお前がこうなる番だ』と忠告する為だ。

 

魔法警備団の本部が目に見える程に近付いた頃、彼は最後の準備に取り掛かった。

顔を髑髏の仮面で隠し、その()()()な身体を黒いマントを覆って隠す。髑髏の仮面を被って黒いマントを覆い、鎌を携えたその姿こそ勇者連続殺人犯が『死神』と恐れられる所以だ。

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