転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~   作:Yuukiaway

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219 エミレの鋭い剣技! 木刀を振るう勇者!!

イーラの始めの合図は確かに二人の耳に入ったが、二人がそれに合わせて動く事は無かった。それはいくら練習試合だからといって迂闊に動く事が出来ないという事が大きく、そして蛍の場合はそれに加えてエミレの異様な構えに面食らっているという面も大きかった。

 

エミレは顔の横で腕を交差させて剣を構え、低い体勢を取っていた。その構えから蛍は()()()()を連想し、エミレがこれから()()()()と同じ行動を取るかもしれないと直感した。

そしてそれは直ぐに現実となる。

 

「……………参ります。」

ボヒュンっ!!!!

「!!!!」

 

エミレは低い体勢から地面を蹴って上半身はそのままに蛍の方へと強襲を掛けた。

 

(こ、この状況、やっぱり()()()に似てる………………!!!)

 

蛍はエミレの人が変わったような気迫からかつての龍神武道会の第一試合、即ちシーホースとの試合を思い出した。そしてすぐにその思考も吹き飛ばされる。

 

ガキィンッ!!!!!

「!!!!」

 

エミレの木刀の突きが蛍の構えていた木刀に炸裂した。木刀(元材木)同士がぶつかったと思えない程の甲高い炸裂音が周囲に響き渡る。

 

(〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!

お、重い!!!! 変身してる時と全然違う…………!!!!)

「今の私を敵と思わないと足を掬いますよ!!」

「!!!」

 

エミレの突きが蛍の防御を押し切り、そのまま吹き飛ばした。その様子を見ていたイーラは自分が仕切っているこの試合は本当に練習試合なのかと疑いたくなる。そしてあくまでも審判としていつでも止めに入る必要があると思った。

 

 

(…………!!!

う、受け身…………!! 何とかして受け身を……………!!!)

 

蛍は変身時の身体の動きを必死に再現しようと尽力した。その結果 身体を回転させておぼつきながらも何とか着地を取り、背中から激突する事を避けた。

 

(………………!!

で、出来た………!! 変身してた(キュアブレーブの)時に出来てたことが出来た………!!)

「まだまだ終わりませんよ。」

「!!!」

 

エミレの連続攻撃は更に激しさを増して行った。右手左手と木刀を流れるような手付きで持ち替えてあらゆる方向から攻撃を撃ち込む。

蛍は冒険者として依頼をこなしている時に他の冒険者から木刀の扱いも聞かされていた。木刀だけでなくあらゆる武器はただ防御するだけでなく受ける場所にも気を配る必要がある と。打ち所が悪ければ簡単に刃毀れを起こし、下手をすればへし折られてしまう可能性すらある。そしてそれは冒険者だけでなく戦ウ乙女(プリキュア)の場合も例外ではない。

だからこそ戦いの知識に疎い蛍はありとあらゆる情報源から戦闘の知識を仕入れていたのだ。

 

攻撃が身体に当たる事と武器破壊の両方を避けようと必死で攻撃を受け続ける蛍の集中力は実戦に勝るとも劣らない程に研ぎ澄まされていた。その上で形勢を変える一手を狙っていた。

 

(!!! ここだ!!!)

 

蛍の目はエミレの木刀が空中に放たれて両手のどちらにも握られていない瞬間を捉えた。無論

変身していないので贈物(ギフト)は発動していないがその時は発動時と同じ位の集中力だったと思える程だった とこの時の蛍は思っていた。

その瞬間を見逃す事無くエミレの頭部を狙って木刀を振り下ろす。それを見たイーラは直撃する前に手を挙げて『それまで』の宣言をしようとした━━━━━━━━━

 

バシッ!!

『!!!?』

「注意が剣に行き過ぎですよ。」

 

エミレは低い体勢から足を振るって蛍の両足を払った。体勢を崩されて地面に倒れた蛍に対しエミレは落ちてくる木刀を手に持ってその鋒を蛍に向けた。

 

「…………………… あ、

そ、それまで!!! 勝者、エミレ・ラヴアムル!!!」

 

完全に傍観者と化していた状態から本来の役目を思い出したイーラは手を挙げて試合終了の合図を出した。

 

「………………………!!

ま、負けた…………!! 完全に決まったと思ったのに………………!!」

「…………………」

 

攻撃を避けられ足を払われ、剣を突きつけられた。一瞬で起こった様々な事を処理しきれない蛍は本来 心の中に留めておくべき事を口に出してしまっていた。

 

「……確かにそうですが、防御も受け身も問題無くこなせていましたよ。そうですよね?隊長。」

「え? あ、ああ。

私も長く様々な兵士の訓練を見てきたが特に問題があるとは思わなかった。」

「そういう事です。それにその証拠に剣を見て下さい。

多少の傷はあってもヒビは入っていないでしょう?それなら本物の剣でも刃毀れもしないと見て間違いありません。」

「…………!!」

「あなたは自覚は無くても強くなっています。それは最早 ()()()()()()では届かない所にいると言えるでしょう。」

「…………そ、そうだね!

私、なんかビクビクしちゃってたみたい。」

「自信を取り戻してくれたなら良かったです。

では早く部屋に戻りましょう。こんな事がマスターに知られたら何を言われるか分かりませんから。」

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