転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~ 作:Yuukiaway
息を切らしているブレーブに対し、ハッシュは立っている。
「…どうする?まだやるの?」
『当然ファ!!私たちには少しでも
「…なるほど。
総隊長のお友達だった女神の意志を君が継いでるというわけか。」
ハッシュはそう言っている時も隙を見せない。ブレーブが仕掛けることができないのだ。
「だけど僕たち
君らが僕達を厄災の足がかりにするなら、僕らもそうさせてもらうよ。」
ハッシュが遂に身構えた。
ブレーブにも緊張が走る。
「終わらせるよ……!!!!」
『「!!!!」』
全ての
ブレーブが不意をついてハッシュに接近し、剣を振り下ろした。
ハッシュはそれを冷静に受け止める。両手での真剣白刃取りだ。
(………強い!!!)
ブレーブが思った瞬間、ハッシュの胸が膨らんだ。
次の瞬間、ブレーブの顔面を謎の衝撃が襲う。ブレーブはたまらず体勢を崩した。
一瞬の隙をついてハッシュのプリキュア・ヘラクレスインパクトが再びブレーブの腹に向かう。
『
フェリオがブレーブの腹をバリアでガードした。そしてブレーブも
『ブレーブ!!大丈夫ファ!!?』
「うん…!!でも今の衝撃は……!!?」
『きっと息ファ!!胸に空気をためて、一気にブレーブの顔に吹き付けたんだファ!!!』
ハッ!!!
気がつくとハッシュがブレーブの目の前に来ていた。
ハッシュの高速のジャブをブレーブはしゃがんで躱し、蹴り上げの追撃も仰け反って躱す。
「やぁッ!!!」
ブレーブはその仰け反った体勢を利用してハッシュの顎を蹴り上げた。
「甘いよ!!!」
ハッシュはブレーブの顔面に手のひらを付け、力を込める。
バチィン!!!!
大きな音が響き、ブレーブはさらに吹き飛ばされた。
その後にハッシュもよろけて膝を着いた。
息は切れていないが、脳は揺れているらしい。
「ハッシュ君が膝を!!?」
「これほどのものなのか!!?
「2人とも忘れたのか?ハッシュはいま
ブレーブはその場に立ち上がった。吹き飛ばされたからハッシュとの距離はかなり空いている。
「……ねぇ フェリオ、私たちの目的はハッシュ君に勝つことじゃなくて
『何当たり前のこと言ってるファ!!?』
「……じゃあ、私に作戦があるの……!!!
一か八かだけど……!!! フェリオ、協力してくれない………!!」
ブレーブがその場で
「!? 何だ…!!?」
「あんな距離から何を……!!?」
「ぃやあああぁぁぁぁぁッッッ!!!!!」
ズバァン!!!!!
ブレーブが地面に
(目くらまし……!?)
その瞬間、土煙を割って剣の鋒がハッシュに向かってきた。
着地したハッシュの視界では既に土煙が晴れていた。
しかし、
(!!!? いない!!?)
ブレーブが既にその場にいなかった。彼女は
気配に気づいてハッシュが見上げると、ブレーブが飛び上がって拳を構えていた。
「やあぁぁぁ」
ブレーブが全体重を乗せてハッシュに急降下してくる。
「でりゃああぁぁぁぁッッッ!!!!!」
ブレーブはそのままハッシュに全力で拳を見舞った。
ズドォン!!!!!
闘技場に激しい土煙が舞い上がり、巨大な音が響いた。
「「!!!!!」」
「何だと!!!!?」
「ハッシュ君!!!!!」
舞い上がった土煙から飛び出たのは、
「ああっ!!!!」
ブレーブだった。
ブレーブが吹き飛ばされ、闘技場端に激突した。
土煙が晴れた場所にはハッシュがたっていた。
腕を交差させてブレーブの拳をガードしたのだろう。
「……勝負あり……か……!!?」
「ハッシュ君が勝ったの!!?」
イーラとハニが各々の反応を示す中、隣からため息が聞こえた。
「総隊長…!?」
イーラが見ると、ルベドの顔が悲しげに曇っていた。
ハッシュが交差させた腕をといて観客席に視線を向けた。
「………負けたよ。」
「!!? 何!!!?」
「ハッシュ君 どういうこと!!?」
動揺するイーラとハニに対してハッシュは情けないと言わんばかりの表情で呟いた。
「使っちゃったよ。