転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~ 作:Yuukiaway
「…………もう一度言うが 俺は別に怒っている訳じゃない。ただ練習試合の事が本当なのかを聞いているだけだ。」
『……………………………』
結論から言うと、エミレ主催の練習試合はギリスにバレていた。今は蛍の部屋で蛍とエミレがギリスの前で正座をさせられている。
「………で、どういう事なんだ。
エミレが練習試合を持ち掛けたと聞いているが?」
「はい。確かに私が練習試合を提案しました。ですがそれは『蛍さんに自信を取り戻して貰う為』ですし、安全にも配慮して行いました。」
「……………そういう話じゃ無いんだが と言いたい所だがまぁいい。
それで、その効果とやらはあったのか?」
「………うん。負けちゃったけど、まぁ防御はちゃんと出来たし 意味はあったのかな って………。」
「それなら良いが、なんにしても怪我が無いか一応診てもらえよ。生身の身体で木刀を振り回したんだ。手に豆ができていてもおかしくない。」
「う、うん。 分かった。」
ギリスに促されて蛍は医務室で検査を受けた。結果は手の平にも豆などの異常は見受けられなかった。
***
魔法警備団にヴェルダーズと通じる者が居ないと分かった以上 ギリス達にここに留まる理由は無いが、本部の近くに勇者連続殺人犯が居るかもしれない状況で
今日は本部の中で一夜を明かし、明日明るい内に警備団を離れるという結論になった。
時刻は夕方
エミレとの練習試合を終え、殺人犯に怯える心を落ち着けた蛍は早い内から風呂を頂き、練習試合でかいた汗を流した。
蛍は大浴場の湯船の中で長旅と練習試合で凝り固まった筋肉と精神を解しているが、エミレは『広い湯船は落ち着かない』と言って入浴は客室にある風呂で済ませた。
「………………ねぇ、フェリオ。」
「? 何ファ?」
「フェリオってさ、私の事
「?
「私ってさ、ラジェルさんのおかげでこの世界に来て
さっきも言ったけど 《勇者》なんて肩書き背負っちゃってるけど、私ってちゃんとギリスやこの世界の為に戦えてるのかな ってそう思っちゃって…………………」
「なんで? なんでそんなネガティブな事言うファ?」
「だってそうでしょ?
ダクリュール って人には追い詰められちゃって、ダルーバ って人には 幻覚(?)で落とされそうになって、オオガイ って人には蹴り飛ばされちゃったし、挙句にヴェルダーズには腕だけで軽くあしらわれちゃったし……………………
なんか私、あんま活躍できてない って言うか、ギリスの為になる事 あんまりできてない感じがしちゃって……………」
パシッ! 「!」
蛍が話終わる前にフェリオが彼女の肩を軽く叩いた。
「フェリオ………?
!」
フェリオはただ親指を立てて蛍に笑顔を向けていた。それだけで蛍はフェリオの考えを理解した。
(……………フェリオ、そんなに私を信じてくれてるの? 私と一緒にこの世界に来て、まだ何ヶ月も経ってないのに…………!)
フェリオにとって蛍はこの世界に来てから片時も離れずに苦楽を共にした存在であり、その関係はヴェルダーズを倒すまで、もしくはヴェルダーズを倒した後も終わらないと考えている。
既にフェリオは蛍に全幅の信頼を置く存在になっていた。
ザパッ 「!」
蛍はたとえこれから何が襲ってきても自分の全力を出そうと心に決めて湯船から上がった。
「そろそろ上がろうか フェリオ。
今日は色々疲れちゃったし、明日も早いでしょ?」
「ファ!」
***
蛍とフェリオが入浴している時、魔法警備団の外の森では三人の
「………いいなお前ら、手筈通りに行くぞ。
まずお前らがチョーマジン共を引き連れて本部に突っ込む。そうすりゃ連中はたちまちパニックだ。
んでもってしばらくすりゃ魔王のやつはひょっこり顔を出す。そこを俺がこの鎌でぶった斬るって算段だ。」
「分かってます 先輩。
僕たちの役目はそれまでの時間稼ぎですよね。
魔王達に加担した警備団のタロスって奴は僕が相手をします。それでサリアが団長の相手をする ですよね。」
「うん。私も準備はできてる。
それにあいつは私の
『…………………』
サリアの魔法警備団を睨み付ける視線にロノアとガミラも一瞬 たじろいだ。
「そんじゃ行くぞ。チョーマジン共を作るのは奴等が寝静まってあそこの門をくぐった後だ。俺たちに気付く時間も慌てふためく時間すらくれてやらねぇぞ。」
髑髏の仮面の下からガミラの下卑た笑みが零れた。
***
ガミラ達の襲撃まで後 1時間30分