転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~ 作:Yuukiaway
その場は水を打ったように静まり返っていた と、少なくとも目撃者であるブレーブはそう確信していた。
つい数時間前に圧倒的な魔法の実力を見せつけたオルドーラと、変幻自在の鎌の攻撃でギリスをも戦闘不能に追い込んだガミラ。
今まで様々な対戦を目撃してきたブレーブだったが、ここまでどっちが勝ってもおかしくないと思える組み合わせは未だかつて無かった。
そしてその緊張を伴った静寂もついに耳を劈くような金属音によって破られる。二人の剣が離れ、両者共に距離を取った。
「…………おいお前、一つ俺の質問に答えろ。」
「………何だ?」
「お前が持ってるその鎌、だいぶ血を吸ってるみてぇだな。今まで勇者共を殺して、んでもって今日の昼間も俺達にパーティーの遺体を送り付けやがったのは、お前か?」
「………………そうだ と言ったら?」
「言うまでもねぇ。俺の
オルドーラは掌に赤色の魔法陣を展開して、ガミラに向けて炎を打ち出した。魔法の世界において基本中の基本と言える何の変哲もない火球の魔法だが、その規模は桁違いだ。
「バンバカ火の玉打ち出すだけかよ。
芸のねぇ野郎だ!!」
『!!!?』
ガミラは鎌を二本に変え、そして身体の前で高速で回転させた。ブレーブの目は一方の鎌が右向きに回り、もう一方の鎌が左向きに回っている事を捉えた。
二つの鎌が生み出す回転に炎が飲み込まれると、一瞬の内にその勢いを失って呆気なく消えた。
「……………!!!」
「どした?ハトが豆鉄砲喰らったような面しやがってよ。まさか今のが全力なんて事ァねぇだろ!?
俺ならもっと器用な事 出来るぜ。」
「!?」
ガミラは上半身を後ろに向けて
しかしブレーブだけはガミラの目論見を察し、無我夢中で喉から声を絞り出した。
(………なんだ? あんな短い鎌で何しようってんだ…………………)
「団長さん!!!!! 避けて!!!!!」
「!!!!?」
「《
「おわっ!!!!?」
オルドーラが咄嗟に上半身を後方に倒すと、視界には高速で通過する
そしてオルドーラだけでなく、疲労困憊で座り込んでいたブレーブの上空も鎌は通過した。その直後、後方で大量の
(……………………!!!!
何今の!!! 嘘でしょ………!!!?
いくら自由自在だからってあんなのデタラメ過ぎるでしょ……………!!!!!)
(…………今のァ流石にヤバかったな………!! ひっさしぶりに冷や汗かいたぜ……………!!!
あいつに声掛けられてなかったら今頃 素っ首吹っ飛ばされてた…………………!!!!!)
ガミラの手の中の鎌は既に先程と同じ長さに戻っている。しかし二人は既にガミラの射程距離に入っている事を理解していた。
《
《
「…………なるほどな。良く分かったよ。
お前はその鎌で勇者共の首をバッサバッサと斬ってきたって訳か!!!!」
「さっきもそう言ったろ。その耳は飾りかなんかか?あ?」
『……………………!!!!』
ブレーブの目はオルドーラの握り拳が震えている事を捉えた。自分も
「よぉく分かった。丸焼きは止めだ。
細胞一つ残さずに消し飛ばしてやるぜ!!!!」
「やれるもんならやってみろや!!!!
その前に俺がブツ切りにしてやる!!!!!」
二人の怒声とは裏腹に
オルドーラは手に青色の魔法陣を展開し、ガミラは先程と同じように鎌を振りかぶって構えている。オルドーラのもう片方の手に赤色の魔法陣が浮かび上がった瞬間、その時は訪れた。
「《
俺流合成魔法 水×炎
「《水蒸気爆弾》!!!!!」
ドッガァン!!!!! 『!!!!!』
ガミラの鎌の一撃に対し、オルドーラは水の中に火の玉を打ち込み、液体から気体に変わる水蒸気の膨張で迎え撃った。鎌と水蒸気が衝動する瞬間、えも言えない程の爆発が森の中に炸裂した。
***
(〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!
熱い!!! 熱い けど……………!!!
なんとか、なんとか上手く行った…………!!!!)
ブレーブは今、ギリスを抱えて上空に居る。
二人の攻撃による爆風を利用して空へと浮かび上がったのだ。