転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~ 作:Yuukiaway
オルドーラの《水蒸気爆弾》とガミラの《
それを察したブレーブは咄嗟にギリスを抱えて残りの体力全てを脚に込めて飛び上がり、直後に発生した衝撃波に乗って空へと浮かび上がった。
「…………………!!
ひ、ひどい! こんな…………………!!」
全身を覆い尽くした熱風を処理し終えた頭はすぐに眼下に広がる凄惨な光景を認識した。
既に火の手は森の殆どに回っており、中には既に燃える部分を完全に失って炭と化してしまっているものもある。
そんな中でもブレーブは辛うじて魔法警備団の本部を見つけた。あそこまで行けばマリエッタを始めとする回復魔道士達にギリスを診てもらえる。
(出来ればあそこまで一直線で行きたいな。
こう、モモンガみたいに…………………)
ボォン!!! 「ッ!!!?」
その瞬間、ブレーブの足首を衝撃と熱が襲った。何が起こったのかすぐに分からず、それが魔法攻撃を受けたものによる事だと理解するのに数秒を要した。
「へー、やっぱり頑丈なんだね。
足を吹っ飛ばすつもりで打ったんだけどな。」
「!!!!」
声の方向に振り返ると、そこには桃色の髪をした少女が
ブレーブが驚いたのは彼女の頭に角が生え、そして背中で黒い翼が羽ばたいていたからである。それは正しく悪魔のようだった。
「…………ま、魔人族!!?
ギリスと同じ………………!!?」
「あー 違う違う。
私はサリア。魔人族じゃなくて
ってか、そんな事どうでもいいじゃん? 上、気をつけた方が良いよ?」
「!!?
ッ!!!!」
サリアが上を指さしたことにつられて上を見ると、その時には既に赤色の魔法陣から魔力の塊が打ち出される瞬間だった。防御する事は疎か反応する事すら出来なかったブレーブは直撃を受け、そのまま地面に激突する。
「~~~~~~~~!!!!」
「惜しかったね。あのまま本部に逃げ込もうとしたんだろうけどあてが外れて。
残念だけどあんたから目を逸らす程私達もバカじゃないよ。」
(…………………!!!!
これでもう三人目!! 一体何人来てるの……………!!!!)
片足が魔力の攻撃によって麻痺し、撃ち落とされて全身に痺れるような痛みを負い、更にギリスを抱えているブレーブは動く事が出来ずに手足で地面を擦ることしか出来ない。
そんなブレーブを嘲るかのようにサリアはじりじりと迫って来る。その手には練り固められたどす黒い魔力の塊が浮かんでいる。
「………………!!!!」
「私は別に手柄が欲しい訳じゃ無いけど、それでも魔王と勇者が仲良く這いつくばってる、こんなチャンスを見逃す程バカじゃないんだよね。
だからさ、ここで仲良く終わってくれる?」
「!!!!!」
二人を纏めて倒そうとサリアは振りかぶって魔力の塊を投げつけようとした━━━━━━━
「!!!」
瞬間、サリアは背後に強烈な気配を感じ取った。咄嗟に攻撃用に展開していた魔力を腕に纏わせてその攻撃を迎え撃つ。
ガンッ! 、という軽い音と共に魔力で形成された即席の防具に
オルドーラの
(!!
固ってぇ…………!! やっぱ身体強化なしじゃこんなもんか……………!!!)
「邪魔。」 「!!!」
サリアの蹴りをオルドーラは身を引いて躱した。その間は僅かな時間だったがブレーブは息を整え、立ち上がれるだけの体力を確保した。
「おいコラ根暗野郎!!!
しっぽ巻いてトンズラこいてんじゃねぇよ!!!」
「!!」
本部に向かって走って来たオルドーラの後をガミラが追っていた。二人ずつ交互に一列に並んだ運びだ。
「ってかおいサリア!!!
てめぇなに人の獲物に手ぇ出してやがる!!! てめぇの役目はこの根暗の足止めだろうが!!!」
「はぁ? ちょっと煽られたくらいでムキになって
私が撃ち落として無かったら今頃本部に駆け込まれてこの魔王も━━━━━」
(今だ!!!)
二人のいがみ合いが白熱し、サリアが完全に背を向ける瞬間をブレーブは待っていた。
辛うじて回復した体力の全てを脚に集中させて地面を蹴り飛ばし、本部に向かう。
「させねぇっつってんだろ。」
「!!!!」
しかし、ブレーブの足は前に進むという命令を拒否した。見るとガミラの紫色の鎖が足首に巻き付いている。そこから更にガミラは鎖を引いてブレーブの身体を空中に浮かび上がらせる。
「おい待ってろ!! 今助け━━━━」
「逃がさないよ。」 「!!!」
オルドーラが発動しようとした浮遊魔法の魔法陣をサリアが破壊した。
ブレーブはガミラに、オルドーラはサリアに完全に捕まった。