転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~ 作:Yuukiaway
天使族 ラジェル
その経歴と実績から人々は彼女を《女神》と呼んで尊敬の眼差しを向けた。彼女は住まいを魔界とは別としながらも魔王ギリスやその周辺の人間達と交流を深め、一定の距離を保ちながらも共に活動を続けていた。
そして彼女もまた魔王ギリスや勇者ルベドがそうであるように刀剣系
ヴェルダーズの術中に嵌り、世界に干渉出来なくなった今、彼女はキュアブレーブこと夢崎蛍を《
***
「………と、刀剣系
「その通りです。先程も言ったように荒唐無稽な話ではありません。貴女は先程も《
それこそ、ギリス様やルベド様と同じ刀剣系
「…………………!!!」
カーベルの話を聞くブレーブの頭の中には相反する二つの思考が渦巻いていた。
自分如きがギリスやルベドと同じ境地に立てる筈がない という否定的な思考と
「さて、いよいよ時間がありません。風の天蓋を解除しますよ!」
「は、はいっ!!」
***
「っ!!?」
「驚いている暇はありません!! すぐに行動を起こしますよ!!!」
風の天蓋が解除されて周囲を確認したブレーブが最初に感じ取った感情は『驚き』だった。
それは周囲の光景がカーベルの風の中に入る前と殆ど
(ど、どういう事………!!? まるで全然時間が経っていないみたいに━━━━━)
「来ましたよ!!!」
「!!」
前方からガミラが近付いて来ていた。
彼が走って下手に距離を詰めて来ないのは吹き飛ばされた屈辱を噛み締めている事と未知の存在であるカーベルを警戒している事が理由だろう。
『敵二人の足はそれぞれ止まっています。
行動を起こすのは蟲人族の敵が射程に入った瞬間。まずはギリス様を安全な場所に運びますよ!!』
『は、…… う、うんっ!!』
ブレーブはカーベルの指示に『うん』と答えた。それはギリスやリルアがそうであるようにフゥを対等な仲間であると認める為の返事だった。
━━━━━━━━ ボンッ!!!!!
「!!!!!」
「《
『!!!!?』
たった一秒の間に立て続けに二つの事が起こった。
一つは鎌の射程に踏み込んだ瞬間、ガミラが地面を蹴り飛ばしてブレーブ達の元へ強襲を掛けた事。そして二つ目はそれを見計らったかのようにカーベルが旋風を巻き起こしてギリスの身体を空に舞い上がらせた事だ。
そしてガミラも同様にカーベルの意図を瞬時に察知し、何をするべきかを理解した。
「ロノアァ!!! サリアァ!!!! お前ら勇者の足を止めろ!!!!
俺は
『!!!!』
ガミラの一喝はその場に居た全員を支配し、注目はカーベルとギリス、そしてブレーブに集中した。
ロノアとサリアの二人はブレーブの足止めを、オルドーラとタロスの二人はカーベル達の警護を試みる。しかしカーベルはこうなる事を予見し、対策を講じていた。
「フェリオ!! お願いします!!!」
「はいファ!!!」
(!!? フェリオ!!?)
(何あいつ!? 今更出てきて!!)
(何だ!? 勇者女の連れか!!?)
(
この時まで出て来なかったフェリオが人間の姿で突如として現れた事に四人は各々の反応を示した。そしてその意味する所を理解しようとした一瞬の隙を付いてフェリオが行動を起こす。
「《
『!!!!?』
フェリオの手から本物の太陽光と見紛うばかりの光が放たれた。夜になり、森を焼く火も消えて暗闇に近い状態だった戦況に差した光はその場に居た者を敵味方を問わずに目を眩ませ、視力と思考力を一時的に奪う。
フェリオに背を向けていたブレーブとカーベルという例外を除いた全員がその場で足を止めた。
「今です!!!」
「うんっ!!!」
「!!!!?」
カーベルの一喝でブレーブは行動を起こした。
地面を蹴り飛ばしてガミラに急接近し、彼の腹に刃を振るう。反応して辛うじて受け止めたが殆ど白くなっている視界で正確に防ぎきれず、腕や腹に鈍痛が走る。
(~~~~~~!!!!
この馬力、こいつ、体力が回復してやがる!!!)
(もう刀剣系が引き出せるかとかギリスと同じになれるかとか、そんな面倒臭い事は考えない!!!!
ギリスを助ける為に、時間を稼ぐ!!!!)