転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~ 作:Yuukiaway
ギリス=オブリゴード=クリムゾン
イーラにとって彼は尊敬し、その強さを信じて疑わないルベドと同格の存在という認識であり、彼もまた不覚を取る事などありはしないと思っていた。
しかし今、その彼が意識を失って床に倒れている。それは即ちギリスに深手を負わせた存在がヴェルダーズの下に居り、そしてこの魔法警備団を襲撃しているという事である。そして同時にギリスで勝てない存在に誰が勝てるのかと心のどこかで思ってしまっていた。
「ギ、ギリス様が負傷だと………!!?
「その通りです。
「?」
「
「!!!!?」
勇者連続殺人事件
つい数時間前にも本部に遺体が送り付けられるというあまりにも大それた挑発的な出来事が相まってイーラがそれを意識していない筈は無かった。目の前の女性はたった今、その実行犯が本部を襲撃した敵と同一人物だと言ったのだ。
「………それは本当なのか…………!!?
ならば、ならば私が出ない訳には…………!!!」
「それはなりません。彼はギリス様達と同様に
「!!!」
カーベルの表情はあくまでも真剣だった。
そしてイーラも無意識の内に隊長としての責任と自分の力の程を天秤にかけていた。
同じ隊長でありながら
「そ、それなら貴方はどうしてここに居る!?
その理屈なら貴方こそ尚更 戦場にいるべきでは━━━━」
「いいえ。私は自分の役目を果たす為にここに来ました。それに戦場はあそこだけではありません。敵襲を受けているここもまた激戦区に変わりはありません。
そして私の役目はここにこそあります。この膠着した状態を打開し、この場でギリス様の安全を確保する。その為に私は馳せ参じたのです!!」
「!!!」
イーラは返す言葉を見つけられずにいた。現状ではこの膠着状態を打開する方法は皆無であり、チョーマジンに変えられた馬や魔導師を
「…………分かった。貴方を全面的に信用しよう。それで、私達は何をすれば良い?」
「今の私とフェリオを合わせれば今居るチョーマジンの全員は
貴方々は負傷者の治療に専念して下さい。」
「!! 分かった!!!」
「お任せします!!!」
カーベルは窓を開けて外に足を下ろした。イーラの《
「《
『!!!!!』
カーベルは自分の前方の扇状の範囲に竜巻を巻き起こし、全てのチョーマジンを上空に吹き上げた。空中で行動する術を持たないチョーマジン達は反撃できない体勢となる。それは即ち彼等の敗北を意味していた。
「フェリオ!! 時間を稼いで下さい!!
私は
「分かったファ!!!」
カーベルの目は既にチョーマジン達が依然として戦う意思を失っていない事を捉えていた。故にフェリオに指示を出し、
「《
『!!!!?』
フェリオの両手から放たれた光がチョーマジン達の目を眩ませた。反撃する時間と余力を奪われてカーベルに隙を与えてしまう。
そしてカーベルはチョーマジン達を纏めて一掃する準備を完了させた。
「………あれは…………!! 杖!! 魔法の杖だ!!!」
イーラの目に飛び込んだのは身の丈程もある杖を手に持ったカーベルの姿だった。杖の先は円を模した装飾が施されており、その中心に
「《プリキュア・カーベルサイクロン》!!!!!」
『!!!!!』
カーベルが持つ杖の先端から紫色の暴風が発生し、上空に居たチョーマジン達を巻き込んで膨張し、本部の前で吹き荒れた。