転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~   作:Yuukiaway

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246 警備団本部の籠城戦!! 救世主 キュアカーベル!!! (後編)

ギリス=オブリゴード=クリムゾン

 

イーラにとって彼は尊敬し、その強さを信じて疑わないルベドと同格の存在という認識であり、彼もまた不覚を取る事などありはしないと思っていた。

しかし今、その彼が意識を失って床に倒れている。それは即ちギリスに深手を負わせた存在がヴェルダーズの下に居り、そしてこの魔法警備団を襲撃しているという事である。そして同時にギリスで勝てない存在に誰が勝てるのかと心のどこかで思ってしまっていた。

 

「ギ、ギリス様が負傷だと………!!?

()()をやった奴がこの本部に居ると言うのか!!?」

「その通りです。星聖騎士団(クルセイダーズ) 隊長、その肩書きを持つ貴方が聞いて驚かない道理は無いでしょうが、私がこれから話す事は真実です。」

「?」

()()をやって見せたのは、貴方々が追っていた《勇者連続殺人事件》、その実行犯です。」

「!!!!?」

 

勇者連続殺人事件

つい数時間前にも本部に遺体が送り付けられるというあまりにも大それた挑発的な出来事が相まってイーラがそれを意識していない筈は無かった。目の前の女性はたった今、その実行犯が本部を襲撃した敵と同一人物だと言ったのだ。

 

「………それは本当なのか…………!!?

ならば、ならば私が出ない訳には…………!!!」

「それはなりません。彼はギリス様達と同様に究極贈物(アルティメットギフト)の使い手です。とてもではありませんが貴方々の手に負える相手ではありません。」

「!!!」

 

カーベルの表情はあくまでも真剣だった。

そしてイーラも無意識の内に隊長としての責任と自分の力の程を天秤にかけていた。

同じ隊長でありながら究極贈物(アルティメットギフト)の使い手であるルベドやハッシュと自分とが戦ってどちらが勝つかは火を見るより明らかだ。

 

「そ、それなら貴方はどうしてここに居る!?

その理屈なら貴方こそ尚更 戦場にいるべきでは━━━━」

「いいえ。私は自分の役目を果たす為にここに来ました。それに戦場はあそこだけではありません。敵襲を受けているここもまた激戦区に変わりはありません。

そして私の役目はここにこそあります。この膠着した状態を打開し、この場でギリス様の安全を確保する。その為に私は馳せ参じたのです!!」

「!!!」

 

イーラは返す言葉を見つけられずにいた。現状ではこの膠着状態を打開する方法は皆無であり、チョーマジンに変えられた馬や魔導師を解呪(ヒーリング)という殺さずに無力化出来る方法を持つカーベル(とフェリオ)は僥倖とも呼ぶべき助力だ。

 

「…………分かった。貴方を全面的に信用しよう。それで、私達は何をすれば良い?」

「今の私とフェリオを合わせれば今居るチョーマジンの全員は解呪(ヒーリング)出来ます。

貴方々は負傷者の治療に専念して下さい。」

「!! 分かった!!!」

「お任せします!!!」

 

カーベルは窓を開けて外に足を下ろした。イーラの《鉄壁要塞(ファランクス)》の外に出た瞬間、ようやく()()()相手を見つけたチョーマジン達はカーベル達に一斉に襲い掛かる。

 

「《暴風之神(ルドラ)》!!!!!」

『!!!!!』

 

カーベルは自分の前方の扇状の範囲に竜巻を巻き起こし、全てのチョーマジンを上空に吹き上げた。空中で行動する術を持たないチョーマジン達は反撃できない体勢となる。それは即ち彼等の敗北を意味していた。

 

「フェリオ!! 時間を稼いで下さい!!

私は解呪(ヒーリング)の準備をします!!!」

「分かったファ!!!」

 

カーベルの目は既にチョーマジン達が依然として戦う意思を失っていない事を捉えていた。故にフェリオに指示を出し、解呪(ヒーリング)の準備を整える。

 

「《陽光之神(アマテラス)》!!!!!」

『!!!!?』

 

フェリオの両手から放たれた光がチョーマジン達の目を眩ませた。反撃する時間と余力を奪われてカーベルに隙を与えてしまう。

そしてカーベルはチョーマジン達を纏めて一掃する準備を完了させた。

 

「………あれは…………!! 杖!! 魔法の杖だ!!!」

 

イーラの目に飛び込んだのは身の丈程もある杖を手に持ったカーベルの姿だった。杖の先は円を模した装飾が施されており、その中心に変身アイテム(フェデスタル)が取り付けられている。グラトニーが魔法陣の中心に装着するように、カーベルはフェデスタルを杖に装着して解呪(ヒーリング)を使用するのだ。

 

「《プリキュア・カーベルサイクロン》!!!!!」

『!!!!!』

 

カーベルが持つ杖の先端から紫色の暴風が発生し、上空に居たチョーマジン達を巻き込んで膨張し、本部の前で吹き荒れた。

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