転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~ 作:Yuukiaway
ブレイブは幽鬼のようなガミラの歪んだ表情に気圧されていた。歯はヒビが入りそうな程に食い縛られ、眼からは毛細血管が浮き出て白目が赤くなっている。
(………何で!!? 何で勇者にそんなに強い恨みをぶつけられるの!!?
一体あなたに
「…………ガミラ、何で勇者をそんなに恨むの!?
思ってる事があるなら教えて━━━━━━━」
「黙れぇ!!!! テメェらみてぇなゲス野郎共に話す事なんかあるか!!!!!」
「!!!!?」
ガミラは全身を回転させて鎌を振り、今までで一番大きな衝撃波を放った。ブレイブとカーベルは咄嗟に反応して屈んで避けるが、後ろの木々が纏めて切り倒される。
「……………………!!!!」
「そもそも、テメェらが死ぬ理由は勇者だからだけじゃねぇ!!! 親父に盾突くヤツらはみんなくたばる運命って決まってんだよ!!!」
「!!!」
「《
ガミラはブレイブの頭を狙って鎌を振り下ろしたが、カーベルが巻き起こした旋風の盾がそれを受け止めた。
「~~~~~!!!
邪魔すんじゃねぇよ このぽっと出の虫けらが!!!!」
「妖精を《虫》と罵るなんて何百年も前の流行ですよ!! それに私はぽっと出などではありません。ずっと前から私はラジェル様と共に彼女たちを見、助力出来るこの時を待っていたのです!!!」
「知った事かァ!!!!」 「!!!!」
ガミラは鎌を振り下ろした体勢を利用して下半身を振り上げ、カーベルを蹴り飛ばした。彼の脚は針金のように細いにも関わらず、その蹴りはカーベルを軽々と弾き飛ばした。
「カ、カーベル!! 大丈夫!!?」
「私に気を配る必要はありません。貴女は今は自分の身だけを案じて下さい。
貴女は決して死んではならない人です。貴女が始末されれば、彼等は魔法警備団の皆様も、手負いのギリス様も全員 彼の手に掛かってしまうでしょう。
あの男は
「………………!!!」
ブレイブはガミラの表情の奥に何かがあると感じていた。ガミラが勇者を憎む所以がそこにあるならそれを知りたいと思った。しかしカーベルの言葉がそれを禁止する。そして彼女はガミラを始末するしかないと言っている。
ギリスの身を案じるのはブレイブも同じだが、誰も死なずに済むならそれに越したことはないというのが彼女の
「良いですね キュアブレイブ。
予定は
「!! わ、分かった!!!」
カーベルの言葉がブレイブには自分の甘さを非難しているように聞こえた。そして同時に自分もギリスも魔法警備団の人達も、全員を助け出す。その為にガミラと戦わければならないという激励の意思も感じられた。
「勇者ブレイブ!!! 刀剣系の力を信じるのです!!!
貴女が信じて剣を振れば、貴女が大切に思う人達の命は救われるのです!!!」
「させねぇよォ!!!」
「!!!? うわぁっ!!?」
ブレイブがカーベルの言葉に背中を押されるように足を前に出した瞬間、彼女の足首に鎖が巻き付いて身体を空中に吹き飛ばした。
ガミラが分銅の付いた鎖をブレイブの足に巻き付け、鞭のように振り上げたのだ。
「そんだけ離れちまえば刀剣系も用をなさねぇよなぁ!!? その間にテメェを標本にしてやるぜ!!!!」
「!!! カーベル!!!!」
ガミラはブレイブを空中に飛ばした隙をついてカーベルに強襲を掛けた。彼が望むのは
「甘いです!!!
「しゃらくせぇ!!!!」
カーベルは《
(ま、まずい!! カーベルとガミラってどっちが強いの!!? ここでもしカーベルまで負けたらそれこそ……………!!!)
ブレイブの身体は既に上方向への運動を終え、落下を始めていた。しかし地面に到達するまでの時間も戦闘では命取りになり得る長さである。今のブレイブに求められるのは少しでも早く戦線に復帰する事だ。