転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~ 作:Yuukiaway
「陛下、如何されましたか?」
場所は厄災都市 アヴェルザード
主が突然 立ち上がったのを見て
『《
「畏まりました。」
主、またの名をヴェルダーズはある程度歩いた後で魔法陣を展開し、その中に姿を消した。
それが彼が持つ
悪魔系
能力:一定の範囲内の感情の変化を感じ取る。
ギリシャ神系
能力:二つの魔法陣の間の空間を結合する。
***
『━━━━━此処か………………。』
ヴェルダーズが魔法陣によって移動した先は雨が降る森の中だった。《
『━━━━!』
ヴェルダーズは右方向の森の奥に呻くような声と濃い血の匂いを認めた。移動すると一人の男が倒れていた。背中を酷く負傷し、肌からは血色が失われていた。
そして《
「~~~~~~~クソッ……………!!!!
クソッ!!! クソッ!!!! クソォッ!!!!!
リアァ……………!!!! 俺は!!! 俺はァ……………………!!!!!」
『……………おい、』
「……………………?」
その男は負傷によって視界が朦朧としているのかヴェルダーズの
『……………一体何があった?
我で良ければ話を聞いてやるぞ。』
「…………………!!!!
━━━騙された……………!!!! 俺は最初から騙されてたんだ…………………!!!!!」
ヴェルダーズにとって目の前の男の話は殆ど重要では無かった。しかしその上でも聞くだけの価値があると思った。
***
男の話を纏めるとこうだった。
名前はギレン。彼は病気の妹を治す為に勇者パーティーに就職し、三ヶ月程必死になって働いた。
しかし、その妹がある日 容態が不自然なまでに急変し、そのままこの世を去ってしまった。その理由は一人の看護婦の懺悔によって分かった。
その病院の院長は勇者に弱みを握られ、不完全な治療を強要されていた。その事に激怒した彼は勇者達への復讐を決意するが、勇者達は先に行動を起こし、口を封じる。
それが虫の息になるまで負傷させ、強力な魔物が跋扈するこの森に放置するというものだった。そうすればたとえ遺体が見つかっても魔物に襲われたと判断されると考えたからだ と話しているのを聞いたと言う。
『━━━━そうか。話は分かった。
気は済んだか?』
「済む訳ァねぇだろ!!!!! クッソォ!!!!!
あのクズ共がァ!!!!! 許さねぇ!!!! 絶対に!!!!! 絶対に!!!!! 絶対にぃいいいいい!!!!!」
『━━━━━そうか。
「だったらなんだってんだよ!!!!
てめぇにゃ関係ねぇだろ!!!!!」
『………そうでも無いぞ。
我に
「━━━━━━━あ?」
ヴェルダーズはギレンが話し始めた時点で既に彼を配下に引き込む事を決めていた。わざわざ彼の身の上を聞いたのは彼をその気にさせる為だ。
『我は人に力を分け与える術を持っている。
其れを以てすればその勇者如き 問題にならん程の力を得られるぞ。』
「……………………!?」
『無論、其の傷も完全に治る。我ならば命を繋ぎ留めてやる事が出来る。
だからその代わりに一つだけ頼まれろ。』
「…………………」
『貴様の望みを一つだけ叶えさせてやる。
故に貴様も我の望みの為に動け。其れが条件であり契約だ。』
ギレンは朦朧とした意識の中でもヴェルダーズの言葉の意味をはっきりと理解し、そしてどうするべきかの答えを出した。
「……………乗ってやる。
あんたにこの身体全部使ってやるよ!!!!」
『そうか。して、貴様は何を望む?』
「んな事決まってんだろ……………!!!!!
勇者を………!!!! 勇者を一人残らずこの手で消してやる!!!!!」
この出会こそが後に起こる全ての勇者の悲劇の元凶となった。この時にギレン・ガミサラスはその名前を《ガミラ・クロックテレサ》に変えたのだ。