転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~ 作:Yuukiaway
「………他に何か言わなきゃならない事がある奴は居るか?」
『……いや、ねぇな。』
『こっちも特にないのだ。』
「そうか……………」
ギリスは通話結晶からその前の紙に視線を下ろし、思考を巡らせていた。
一先ずこの数日で起こった事を頭の中で整理する。
(まず、一番最初にハッシュ達がアルカロックに向かい、裏切り者だったマーズ達と戦闘。そして負けて自決。ここまではものの数時間しか経ってない。
そして監獄の戦いが終わった頃にリルア達がグランフェリエに、俺達が魔法警備団の本部に向かった。その日は場所についてそれぞれゆっくりして、次の日に事が動いた…………。)
ギリスはその後、夜襲の事を思い起こしていたがそれはあまり意味の無い事だと思っていた。
序盤でガミラの強襲を受けて意識を失い、朝まで目を覚まさなかった自分より最前線で戦い抜いた蛍の方が余程 考える意義がある。
(とにかく、蛍達が夜通しで戦って退け、その直後辺りにリルア達が船でガスロドって奴と戦いこれもまた退け、今に至る………………)
「ねぇリルアちゃん、」「!」
『ん? どうしたのだ?』
図らずもギリスの思考を遮る形で蛍が口を開いた。
「その ガスロドって人、さっきまで船に居たんでしょ? 船を壊したって、どうやったの?」
『爆弾だ。船の至る所、それこそ操縦室も吹っ飛ばして船を止めることも曲げる事も出来なくして私達を閉じ込めた。』
「爆弾…………!!
じゃあさ、なんでその人は船を沈めようとしなかったんだろう?」
『!!!』
結晶で繋がった三つの空間に一斉に緊張が走った。
「だっておかしいでしょ?
もしお客さんやリルアちゃん達を倒したいなら船を沈めて溺れさせちゃえばそれで済んだのに…………」
『………分からないんだ。』
「!!? 分からない!? どういう意味!?」
『そのままの意味だ。
あいつの行動は色々な意味で
「………………………
(確かに、グランフェリエの件はおかしいな…………。そのガスロドとかいう奴は何の為に…………)」
ギリスの思考はガスロドの
アルカロックで戦ったマーズとギンズは裏切り者である事を明かし、リナ達を始末する為。
そして警備団本部でガミラ達が襲撃したのは言うまでもなく自分達を始末する為。
しかしグランフェリエを襲ったガスロドはその限りに当てはまらない。リルア達を始末する気も見受けられず、一方で自分が不利になったと見るや逃げ帰っている。
(………とはいえ、戦ったからには何かしらの目的があった筈だよな。ヴェルダーズの奴が無意味な行動を起こすとも思えない。)
「まぁ、それは追って考えるとしよう。」
「ギリス、どっか行くの?」
椅子から腰を上げる前にギリスは蛍に声を掛けた。
「安全に行動する為に
「そ、そう…………」
別行動を取っている面々の合意を得て、ギリスは席を立った。
***
(………………………
ここまで離れれば大丈夫か。)
本部の広間から離れた廊下でギリスは懐から通話結晶を取りだし、
「………おいルベド、俺だ。」
『言われなくても聞こえてるよ。
こうして二人きりで話すのは何年ぶりだろうね。』
「………下らん前置きは止めろ。」
『それはそっちだろ?』
「分かった。
………俺が話したいのは
『………うん。君も分かってるんだね。』
ギリスに呼応するようにルベドの表情からも笑みが消えた。
『既に報告してあるように、アルカロックでは
そっちは?』
「こっちは特に何も無い。強いて言うならこっちに蛍が居る事が分かっていた事くらいだな。
だが………………、」
『うん。ここまで露骨にやられたらこう考えるしかないよね。』
「ああ。前に集まった時はまだ空想話の段階だと思っていたがな。」
そして、ギリスとルベドの声が重なった。
「俺『僕達の情報を、何かしらの方法で得ている!!!』」
二人がその
「なぁルベド、その
『色々あるだろうけど、やっぱり確実なのは
「やっぱりな…………………」
ギリスはその後に何を言うべきか判断できずに居た。判断するには確定事項があまりに少な過ぎたからだ。