転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~ 作:Yuukiaway
「……………!!」
「おいホタルよ、別に無理して一緒にやんなくたっていいんだぞ?」
「い、いや別に? 私も好きでやってるだけだから。」
時刻は朝
蛍達は宿の部屋で一夜を過し、朝早くに目を覚ました。そしてリナはベランダで日課のトレーニングに励んでいる。足を肩幅程に開いて腰を下ろし、その姿勢を保つ事で筋肉を刺激するトレーニングだ。龍の里の基礎的な鍛錬の一つで、《
そしてリナと蛍が今 それをやっている。リナがやっている場面を見て蛍が自分もやりたいと言ったのだ。しかしリナはそれに反対した。瓏飩脚は初心者向けの鍛錬ではないからだ。それでも蛍はやると言った。それは偏に強くなりたいと思ったからだ。
「━━━━━━━
だはっ!! もうダメ………!!」
「当ったり前だろ。もう三分もやってんだぞ。トーシローがそれなら大健闘だろ。」
足の筋肉が限界を訴え、蛍は尻を着いたがリナは平然として不安定な姿勢を保っていた。
「リナちゃんって毎日こんな事やってるの?」
「まぁな。ガキん頃から出来る限り毎日 って感じでな。」
「そ、そうなんだ。やっぱりリナちゃんって凄いね……!!」
「凄いっつーならお前の方だろ。ギリスのマスターから聞いてんだぞ。なんかモノ凄ぇ
「!!」
リナが言っているのは言うまでもなく刀剣系
「? どした? 違ぇのか?」
「……いや、持ってるには持ってるんだけど、まだちゃんと使える訳じゃないの。だからこうやって強くなろうと……………」
「なぁ、お前もしかして負い目でも感じてんのか?」
「!!?」
リナの言葉が蛍の図星を突いた。無意識の内に身の丈に余る力を手にしている事への抵抗感を覚えていた。
「だってそうだろ? 俺とお前にゃ
碌に努力もしてねぇのに最強格の力なんか手にしちまったもんだから焦ってんだろ? 手前が努力抜きに強くなったヤな奴になっちまうのがよ。」
「……………!!!」
「俺はそんなもん気にする必要なんざねぇと思うぜ。手前勝手な事に使うんならまだしも世界救う為に使うってんならバチは当たんねぇだろ。」
「…………リナちゃん………!! ありがとう!!」
「別に。礼を言われる事なんかやってねぇよ。」
「ホタルゥ! リナァ!」
『!』
声の方向に視線を向けると窓の側にフェリオが立っていた。
「もうすぐ朝ごはんファ!一緒に行くファ!」
「あぁもうそんな時間? リナちゃん、行こう!」
「おう。」
***
《ツーベルク 中央の教会》
蛍達が朝食を食べ始めようとしている頃、教会では朝の礼拝が行われていた。司教 ウィンディージが人を集め、太陽の神に祈りを捧げる。
そしてその教会に一人の男が現れた。昨日 教会を訪れた眼鏡をかけた男だ。
男は片手をポケットに入れ、その中にあるものを握り締めていた。それこそが彼の頼みの綱だ。
「! おや、貴方は昨日の………
貴方も礼拝に?」
「………ええ。祈ってますよ。《幸運の神様》にね。」
「!!?」
男は徐に手を挙げて掌に魔法陣を展開した。そして教会は紫色の魔力の膜に包まれた。彼が膨大な時間を掛けて作り上げた結界魔法だ。
本来 教会とは縁もゆかりも無い筈の代物を目の当たりにした教会の人間達はざわめき始める。
「こ、これは一体…………!!?」
「これは結界魔法です。この魔法にはこの教会から
「な、何の為にそんな事を…………!!?」
「何の為に? 決まってるでしょ。
「!!!!?」
男は表情を豹変させ、ポケットに入れていた物を強く握り締めた。すると教会の天井近くの窓に巨大な時計が現れた。男が握りしめた物はその時計を顕現させる魔法具だった。
謎の時計が現れた事を認識した教会の人間達は蜘蛛の子を散らすように逃げ惑う。そんな彼等に向けて男は『動くな』と言いながら手を伸ばした。その手にはまたも魔法陣が浮かんでいる。何時でも発車の準備が整っている。
「今から全員、この場から動く事を許さない!! 逆らったら容赦なくこの魔法で撃ち殺す!!! そしてこの時計は起爆装置だ!!!! 俺の意思一つでこの教会を吹き飛ばす事が出来る!!!!!
俺は今からこの教会を占拠する!!!!!」
『………………!!!!』
蛍達はまだ知る由もないが、この時唐突にツーベルクの歴史に置ける最大の事件が幕を開けた。