転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~   作:Yuukiaway

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288 森の中の乱闘! フォースに目覚める新たな力!! (後編)

オークの筋力は人間のそれを大きく上回る。事実、オークを素体としたチョーマジンの握力は強く、フォースの足首に無視出来ない痛覚を覚えさせた。

しかし、今のフォースには最早足の痛みなど問題ではなかった。彼女の頭の中にあったのは自分に起こった変化だけだった。

 

(……こいつの力はモノホンだ。この力なら俺くらい簡単にぶん回せるだろ。

って事ぁやっぱ俺が()()()()()()って事なのか。じゃ………!!)

「ウラァッ!!!」

「!!!?」

 

フォースは掴まれている方の足を振り上げ、反撃に転じる。オークの身体は腕の関節を支点にして上半身と下半身を逆転させて宙に舞い上がった。

坂立ちの状態で無防備な状態になっているオークを見てフォースは直感する。今がこのオークを解呪(ヒーリング)する唯一の機会だという事を。

それを理解した瞬間、彼女は拳に解呪(ヒーリング)を込める。

 

「《プリキュア・フォースヴァルカン》!!!!!

ウラアァァァァァァァアァッ!!!!!」

「!!!!!」

 

フォースの拳がチョーマジンの胸の魔法陣に直撃した。力の源に直接解呪(ヒーリング)を流し込まれ、チョーマジンは一瞬で元のオークに戻った。

しかしフォースの拳は強烈な勢いでオークの身体を森の奥へと吹き飛ばした。

フォースが自分の拳の威力が大幅に上がっている事と完全にやり過ぎてしまった事に気が付いたのは攻撃を撃ち終わった後だ。

 

「や、やっぱ俺が重くなってやがる……!! でなきゃあんな威力が出せる訳がねぇ!!

ってかあいつ死んじゃいねぇだろうな……。いやいやんな事言ってられねぇ!!

早くヴェルドの所に行かねぇとよ!!!」

 

フォースは焦り半ばにヴェルドの待つ方向へ地面を蹴った。その地面が大きく陥没した事を彼女が知る事は無かった。

 

 

 

***

 

 

 

「………………!!!」

 

ヴェルドは森の中で大量のチョーマジンの猛攻を凌いでいた。

フォースがオークに吹き飛ばされた事により、ヴェルド一人で残りのチョーマジンを全て相手しなければならない状況に追い込まれた。

 

(………………!!!

何やってんだフォース!!! あんな鬼公なんかさっさとぶっ倒して)

『ズガァン!!!!!』

「ッ!!!!?」

 

ヴェルドが膠着状態に業を煮やしかけた瞬間、その視界は高速で通過する何かを捉えた。

その何かが木に激突し、巻き起こった土煙が晴れてようやくそれが何なのかを理解した。

 

「!!! (ボロボロのオーク!!? って事ァ……………!!)」

「おーいヴェルド!!!」

「!!! フォース!!!」

 

ヴェルドが上を向くと、木漏れ日に照らされるフォースの姿があった。より早く到合流するために空を跳んできたのだ。

しかし次の瞬間にはある違和感に気付く。フォースの落下速度が速すぎるのだ。

 

『━━━━━━━ズドォン!!!!!』

「!!!!?」

 

フォースが取った行動は地面に着地した事だけだったが、それによって地面は陥没し、周囲に衝撃波が巻き起こった。そしてヴェルドをそれに巻き込まれた。

 

「おーヴェルド! わりぃな遅くなっちまってよ!

ってか、ほかの奴等ァどうなった!?」

「たった今お前が地面割って沈んでったよ!!! 何があったってんだよ!!」

「俺にも分かんねぇんだよ!! なんか急に俺の身体が重くなっちまってよ!!」

「重くなったって分かってんならわざわざジャンプしてくんなよ!!

それより()()()()()ってんならそりゃお前、新しい贈物(ギフト)が発現したんじゃねぇのか!?

とにかくテメェを解析(アナライズ)してみろよ!!」

解析(アナライズ)か!! この身体なら使えるのか!」

 

フォースが力を込めると、彼女の目の前に情報を記載するウィンドウが展開された。そしてそこには新たな記載があった。

元からあった《戦法之王(オダノブナガ)》の下にこう書かれていた。

 

*

 

巨象之神(ガネーシャ)

インド神系 究極贈物(アルティメットギフト)

能力:自分の身体と触れた無生物に新しい質量を付与する。

 

*

 

「ガ、ガネーシャ……………!!?

質量……………!!?」

「やっぱりそうだ!! お前に新しい力が宿ったんだよ!!」

「新しい力、だと…………!!? 俺にか……………!!?」

 

フォースがそれを信じられなかったのは自分がまだ監獄の一件を乗り越えられていないからだ。マーズの死は依然として彼女の心を縛り付けている。

しかし、彼女の身体は再起を誓っていた。成長した身体は新たな力をその身に宿したのだ。

 

「いい加減認めた方が良いぜ。お前はもう()()()

身体がそうなってるんだからよ!」

「!!!」

「それでなくとも、すぐに向かった方が良いぜ。もう何分も経ってるってのに勇者の奴が来ねぇって事ぁ何かあったって考えた方が良い。」

「た、確かにそうだな!!」

 

精神的動揺は落ち着かないが、取り敢えずヴェルドの言う通りにすることにした。

 

「で、こいつらはどうする? 完全に埋もれちまってるけどよ。」

「ああ。やっぱほっとくのァ危険か。生き埋めになってると言ってもいつ出てくるか分かんねぇな。

もっとしっかり閉じ込めとくか。どうせこいつら全員分の解呪(ヒーリング)は残ってねぇんだろ?」

「………そうだな。」

 

フォースは恥ずかしさ半ばに俯いた。

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