転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~   作:Yuukiaway

30 / 369
30 襲い来るテューポーンの猛攻! ブレーブ防戦一方!?

「足掻いてみせろッッ!!!!!」

 

テューポーンとその周りの植物の一斉射撃がブレーブ達を襲う。

 

イーラは鉄壁要塞(ファランクス)でガードし、ハニはレイピアでビームを全て撃ち落とす。ハッシュも拳で撃ち落とし、ブレーブも強固盾(ガラディーン)で全て受けた。

 

しかし、全員が攻撃を凌ぐのに精一杯で、一向にテューポーンに反撃ができない。

 

「ハッハッハ。

かの有名な星聖騎士団(クルセイダーズ)がこの有様か!!」

 

テューポーンはその防戦一方な様子を嬉嬉として眺めていた。

 

「この程度ではあのルベドもたかが知れ━━━━━━━━!!!!?」

 

テューポーンがその言葉を言い終わる前に、彼の頬を衝撃が襲った。

 

「ハッシュ君!!!」

 

ブレーブが目線を送ると、ハッシュの蹴りがテューポーンの頬に突き刺さっていた。

そのまま全体重を乗せた蹴りはテューポーンの体躯を洞窟の壁まで吹き飛ばした。

 

その最中にも、周りの植物はハッシュを狙い撃つ。避けきれずに一筋のビームがハッシュの足をかすった。

「ッ!!」

そのダメージにもハッシュは顔色1つ変えず、冷静に着地した。

 

「ハッシュ!大丈夫か!!?」

「問題ないよ。ちょっとかすっただけだ。」

 

ブレーブの目にはかなりの怪我に見えたが、軍人であるハッシュにはこれくらい戦場では大した怪我ではないのだ。

 

「それより蛍君、あの植物はチョーマジンか分かる?」

「いや、あれはこの湖の植物なだけで、チョーマジンじゃないみたいだけど」

「…そう。じゃあ大丈夫だね……!!」

 

ブレーブの言葉を聞くなり、ハッシュは勢いよく屈んだ。

究極贈物(アルティメットギフト) 拳闘之王(ヘラクレス)が発動しました。』

究極贈物(アルティメットギフト) 武将之神(スサノオ)が発動しました。』

 

ハッシュがブレーブたちの前から飛び立った瞬間、周りの植物の活動が止まった。

 

ハッシュがブレーブの前に再び着地した。

 

「ハッシュ君、何を……!!?」

「眠って貰っただけだよ。」

ハッシュが指を立てると、その爪に光るものがあった。見たところ、小型の刃物のようだ。

 

「ひょっとして それって」

「そう。麻酔だよ。」

ハッシュは今の一瞬で、周りの植物を刃物で攻撃し、麻酔を打ち込んで眠らせたのだ。

相手が解呪(ヒーリング)の必要のないテューポーンの洗脳を受けた植物なら、対処はこれで十分だ。

 

「…………!!!! 小賢しい………!!!!」

壁に激突したテューポーンは既に意識を取り戻し、状況を瞬時に把握し、そして静かに激怒した。

 

「消え失せいッッッ!!!!!」

テューポーンはその触手全てを使ってブレーブ達に全力の攻撃を放った。

 

巨大化(リバウンド)!!!」

イーラが既に人間と比較して大きかったのが、さらにその身体を大きくし、テューポーンと同じくらいの身長になった。

その状態で発動する鉄壁要塞(ファランクス)はテューポーンの全力の攻撃を全て受け凌いだ。

 

「おのれ!!!」

ビームが効かないと見るや、テューポーンはすぐに攻撃を触手に切り替え、バリアの外からイーラの背中を狙う。

 

ヒュパヒュパッッ!!!

「グアッ!!!?」

 

激痛に怯んで引っ込めた触手は痛々しく切断されていた。

イーラの後ろのハニのレイピアとハッシュの手刀が襲い来る触手を切り落としたのだ。

 

「テューポーン、お前はこのフィールドのことを熟知していたのかもしれないが、お前も1つミスを犯しているんだぞ。」

「何だと!!?」

「それは、我々の実力を見誤ったことだ!!!!」

「!!!!?」

テューポーンの腹を1本の剣が貫いた。

その剣を握っていたのはイーラだ。

イーラも星聖騎士団(クルセイダーズ)の一員であり、その職業は聖騎士(パラディン)だ。聖騎士(パラディン)の持つ武器はもちろん 剣以外にありえない。

 

「ッッ!!!」

テューポーンは冷静にイーラを突き飛ばし、腹の剣を抜いた。

傷口から血が吹き出したが、テューポーンは冷静に傷口を抑えて出血を止めた。

 

 

「ならば………これを食らうがいい!!!!」

テューポーンの全ての触手から無数のビームが放たれ、その全てが縫うように防御を掻い潜り、ブレーブたちに襲いかかる。

 

ハッシュとハニは冷静に飛び上がってそのビームを躱し、ブレーブも究極贈物(アルティメットギフト) 奇稲田姫(クシナダ)を使い、その全てを見切る。

 

そして一瞬で隙をついてテューポーンに強襲する。だが、乙女剣(ディバイスワン)の突きをテューポーンは見切り、刃を掴んだ。

 

「消えろォ!!!!」

テューポーンはそのまま乙女剣(ディバイスワン)ごとブレーブを湖に投げ込んだ。

 

 

***

 

 

(うぅ………ッ 臭い………)

 

ブレーブは投げ込まれ、紫色に濁った水の中にいた。

 

濁ってはいるものの毒の類は無く、ブレーブの身体には異変は見られなかった。

 

(ブレーブ!大丈夫ファ!!?)

(うん。それよりフェリオ、私に考えがあるの。)

(考え?)

(うん。フェリオ、私の解呪(ヒーリング)を分けたらさ、また戦ウ乙女(プリキュア)の姿になれる?)

(分からないけど、多分できるファ。)

(じゃあ、私に合わせて飛び出して。テューポーンにとどめを刺すから!!!)


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。