転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~ 作:Yuukiaway
「足掻いてみせろッッ!!!!!」
テューポーンとその周りの植物の一斉射撃がブレーブ達を襲う。
イーラは
しかし、全員が攻撃を凌ぐのに精一杯で、一向にテューポーンに反撃ができない。
「ハッハッハ。
かの有名な
テューポーンはその防戦一方な様子を嬉嬉として眺めていた。
「この程度ではあのルベドもたかが知れ━━━━━━━━!!!!?」
テューポーンがその言葉を言い終わる前に、彼の頬を衝撃が襲った。
「ハッシュ君!!!」
ブレーブが目線を送ると、ハッシュの蹴りがテューポーンの頬に突き刺さっていた。
そのまま全体重を乗せた蹴りはテューポーンの体躯を洞窟の壁まで吹き飛ばした。
その最中にも、周りの植物はハッシュを狙い撃つ。避けきれずに一筋のビームがハッシュの足をかすった。
「ッ!!」
そのダメージにもハッシュは顔色1つ変えず、冷静に着地した。
「ハッシュ!大丈夫か!!?」
「問題ないよ。ちょっとかすっただけだ。」
ブレーブの目にはかなりの怪我に見えたが、軍人であるハッシュにはこれくらい戦場では大した怪我ではないのだ。
「それより蛍君、あの植物はチョーマジンか分かる?」
「いや、あれはこの湖の植物なだけで、チョーマジンじゃないみたいだけど」
「…そう。じゃあ大丈夫だね……!!」
ブレーブの言葉を聞くなり、ハッシュは勢いよく屈んだ。
『
『
ハッシュがブレーブたちの前から飛び立った瞬間、周りの植物の活動が止まった。
ハッシュがブレーブの前に再び着地した。
「ハッシュ君、何を……!!?」
「眠って貰っただけだよ。」
ハッシュが指を立てると、その爪に光るものがあった。見たところ、小型の刃物のようだ。
「ひょっとして それって」
「そう。麻酔だよ。」
ハッシュは今の一瞬で、周りの植物を刃物で攻撃し、麻酔を打ち込んで眠らせたのだ。
相手が
「…………!!!! 小賢しい………!!!!」
壁に激突したテューポーンは既に意識を取り戻し、状況を瞬時に把握し、そして静かに激怒した。
「消え失せいッッッ!!!!!」
テューポーンはその触手全てを使ってブレーブ達に全力の攻撃を放った。
「
イーラが既に人間と比較して大きかったのが、さらにその身体を大きくし、テューポーンと同じくらいの身長になった。
その状態で発動する
「おのれ!!!」
ビームが効かないと見るや、テューポーンはすぐに攻撃を触手に切り替え、バリアの外からイーラの背中を狙う。
ヒュパヒュパッッ!!!
「グアッ!!!?」
激痛に怯んで引っ込めた触手は痛々しく切断されていた。
イーラの後ろのハニのレイピアとハッシュの手刀が襲い来る触手を切り落としたのだ。
「テューポーン、お前はこのフィールドのことを熟知していたのかもしれないが、お前も1つミスを犯しているんだぞ。」
「何だと!!?」
「それは、我々の実力を見誤ったことだ!!!!」
「!!!!?」
テューポーンの腹を1本の剣が貫いた。
その剣を握っていたのはイーラだ。
イーラも
「ッッ!!!」
テューポーンは冷静にイーラを突き飛ばし、腹の剣を抜いた。
傷口から血が吹き出したが、テューポーンは冷静に傷口を抑えて出血を止めた。
「ならば………これを食らうがいい!!!!」
テューポーンの全ての触手から無数のビームが放たれ、その全てが縫うように防御を掻い潜り、ブレーブたちに襲いかかる。
ハッシュとハニは冷静に飛び上がってそのビームを躱し、ブレーブも
そして一瞬で隙をついてテューポーンに強襲する。だが、
「消えろォ!!!!」
テューポーンはそのまま
***
(うぅ………ッ 臭い………)
ブレーブは投げ込まれ、紫色に濁った水の中にいた。
濁ってはいるものの毒の類は無く、ブレーブの身体には異変は見られなかった。
(ブレーブ!大丈夫ファ!!?)
(うん。それよりフェリオ、私に考えがあるの。)
(考え?)
(うん。フェリオ、私の
(分からないけど、多分できるファ。)
(じゃあ、私に合わせて飛び出して。テューポーンにとどめを刺すから!!!)