転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~   作:Yuukiaway

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303 勇者を守る他流試合!! フォースのスライムデスマッチ!!! (ラウンド1)

ガァンッ!!!!!

「!!!!!」

 

何重にも渡る壮絶な舌戦の末、遂にフォースとフォラスの攻撃は交わった。

フォラスは拳を放つ動きで消化液を纏わせたスライムの塊を見舞い、フォースはそれを液体を実体で捉える《龍神之棍(リャン・ロウ・ゴン)》で迎撃した。

衝撃のぶつかり合いによって生じた暴風は外野のブレイブすら吹き飛ばさんとする勢いだった。

 

「うっ、うわあぁっ!!!

(だ、ダメ!! 吹き飛ばされる訳には!!! あの、あの盾に穴を開ける訳には━━━━━━━━━━!!!!)」

 

ブレイブの意識は目の前のフォースの戦いのみに集中してはいなかった。

彼女の視線の先にはフォースの他にもう一つ、その遥か上の自分の《堅牢之神(サンダルフォン)》の球にも集中していた。

その球体の中にはフォラスの魔力によって作られた強力な酸が詰まっている。万一そこから酸が漏れればツーベルクに被害が及ぶのは必至だ。

故にブレイブはフォースに加勢できない事を納得は出来ずとも割り切っていた。

今はフォラスの魔法()からツーベルクを守る事が自分の戦いなのだ。

 

*

 

ブレイブが球の維持に集中している最中、フォースはフォラスの攻撃を凌ぐことに集中していた。

フォラスは全身に消化液を纏い、突きや蹴りに似た動きでフォースに猛攻を仕掛ける。

フォースはフォラスの消化液は解呪(ヒーリング)で封殺できるが、全身に常に垂れ流すのは無理がある。故に彼女は危険を承知で両手両足と《龍神之棍(リャン・ロウ・ゴン)》にのみ解呪(ヒーリング)を纏ってフォラスに挑む事を選んだ。

しかし、結果は致命傷は負わずとも防戦一方だった。

 

「~~~~!!!」

「はっはっはっはっは!!! 貴様の土俵に立ってやって尚、儂の方が上手の様じゃな!!!」

(お、おかしい!! こいつの動き、素人じゃねぇ!!!

それどころかかなりの達人のそれだ!!! こいつのどこにそんな技術が…………………!!!)

「オルァッ!!!」 「!!」

 

フォースはフォラスの拳の攻撃が放たれる瞬間を見極め、かち上げる蹴りでそれを弾いた。

そして無防備になった上半身に向けてもう片方の足で蹴りを試みる。

 

(こいつでテメェのコアをぶち抜いてや)

「ッ!!!?」

 

フォースの蹴りはフォラスには当たらなかった。

フォラスはフォースが狙った胸の部分に穴を開け、フォースの蹴りはその穴を素通りした。

 

「ハッハ!! 読みが外れたな戯けが!!!」

「フォース!!!!」

 

フォースの身体は前蹴りが素通りした事によって完全にフォラスの攻撃の射程圏内に入った。

フォラスはそれを見逃さず、彼女の顔面に向けて消化液を纏わせた拳を見舞う。

 

「ウルアァッッ!!!!!」

「!!!?」

 

フォースはフォラスの拳を身を引いて躱した。

そしてそれによって生まれた回転運動を全て乗せて再び攻撃を放った。

しかしそれは拳や蹴りではなく、解呪(ヒーリング)を纏わせた尻尾による打撃だ。

身体を変形させて躱す暇も無く、直撃を受けたフォラスは吹き飛び森の木に激突した。

 

(や、野郎……!!)

「ふっふっふ。編んだ髪を鞭のように扱う技は聞いた事があるが、尾っぽを振るいおったのは貴様が初めてじゃのう。

儂の知識も未だに完全ではなかったとはなぁ。」

「!!!

(ふ、不死身かよこいつ………………!!!)」

 

フォラスの身体は木から落ち、『ベチャリ』というような音を立てて潰れた。

しかし、そこから直ぐに形を変え、元の人型のスライムに戻った。

しかし、それだけではない事をフォースは瞬時に見抜いた。フォラスの身体から傷や負傷が完全に消えているのだ。

 

「……コアが壊れてねぇからか………!!!」

「その通りじゃ。儂等スライムにとってはコア以外の何が傷つこうとも何の問題も無い。

例えるならば貴様等の身に纏うその布切れが破れるのと遜色ない。そして着物を着られた程度では如何に矮小な生物であろうとも、其の命を絶つ事は万に一つも叶わん。

至極当然の自然の摂理よ。」

「ベラベラと長ったらしい事を喋ってんなよ!!! テメェの特性フル活用しやがってよォ!!!」

「………どの口でほざきよる。貴様はたった今そのような糾弾をする権利を放棄したという事に気付いておらんのか。」

「何!?」

「態々言わねば分からんか。貴様は今、尾っぽを振るって儂にぶつけた。

龍人族である貴様以外の誰にそんな事が出来るというのだ。」

「………………!!」

 

フォースはその言葉でようやく理解した。自分は無意識に尻尾という龍人族の特権を使用してしまった。

今回はもちろんの事、龍神武道会でも反則にはならないがフォラスの指摘は的を得ていると言わざるを得ない。

 

「まぁ、何も問題は無いがな。

貴様がその身体を使いこなすというならば、儂も此の身体を駆動させて貴様を叩き潰すとしよう。

さぁ、話が長くなったが仕切りなおすとしよう。」

「…………………」

「こういう場合、貴様等は確かこう言うんじゃったよなぁ。

『ラウンド2』と!!!!」

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