転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~   作:Yuukiaway

307 / 518
307 刀剣系の使い手の真価!! ブレイブに宿る猫の力!! (前編)

フォラスは自分の目を疑い、今までの余裕溢れる態度が嘘のように狼狽した表情を浮かべていた。

それは確実に決まると確信していた作戦が失敗したからだけではなく、ブレイブの今の状態を理解できなかったからだ。

 

「……………な、なんじゃ()()は…………………!!!

貴様一体何をしておる…………………!!!」

「えっ!!? えっ!!? えっ……………………!!?」

 

ブレイブはフォラスの問いかけに答える事が出来なかった。

答える気が無かったのではなく、自分の身体に何が起こっているのかを理解できなかったからだ。

 

(な、なにこれ どういう事………………!!?

何で私()()()()()()の……………………!!!?

 

さっき、あのスライムの攻撃を何とかしようと必死になってたら、壁に手が()()()()()、それで、ジャンプしたらそのまま足も壁に()()()()()、こうやって立ってる……………………!!!

い、一体何が━━━━━━━

 

!! そ、そうだ!!!

()()も確かこんな感じに………!! って事はまさか……………………!!)

 

ブレイブが脳内で言った()()とは、《堅牢之神(サンダルフォン)》の事だ。

堅牢之神(サンダルフォン)》も同様に発現は自分の意思とは無関係だった。まるで贈物(ギフト)が意思を持っているかのようにブレイブを守った。自分が今使っている(であろう)壁に立つ贈物(能力)もまたブレイブをフォラスの凶刃から守った。

 

(ま、まさか、私に新しい究極贈物(アルティメットギフト)が……………………!!?)

「ッッ!!!!?」

 

ブレイブはラジェルの『刀剣系究極贈物(アルティメットギフト)に目覚めた者は十一種類全ての系統の究極贈物(アルティメットギフト)に目覚める』という言葉を思い出していた。壁に立っているこの能力がその()()()であると考える事は出来る。

そしてブレイブは半ば直感的に自分の掌を見た。そこには異様なものが浮かび上がっていた。

 

(こ、これって、()()……………………!!!??)

 

ブレイブの掌には大きな楕円形の物体と、それを囲うように小さな物体が指の付け根辺りに浮かび上がっていた。ブレイブの目はそれから()()を連想した。

猫などの動物が足の裏に持つ、衝撃を吸収する役割を持つ器官だ。

その意外過ぎる()()()()の正体にブレイブは拍子抜けにも似た感情を抱いた。

 

(に、に、肉球…………………!!?

肉球が私の新しい究極贈物(アルティメットギフト)なの……………………!!?)

「おい!!! 貴様何時迄そうしておるつもりじゃ!!!!」

「!!!」

 

ブレイブがいつまでも自分の贈物(ギフト)の分析に集中している事にフォラスは遂に痺れを切らした。岩壁に刺さった状態で更に身体から槍を生み出し、ブレイブに追撃を試みる。

一瞬の出来事にブレイブは咄嗟に掌を顔の部分に持ってきてしまった。それが悪手である事を理解したのはその直後だ。

フォラスの槍を防ぐ術を生身のブレイブは持ち合わせていない。掌の皮膚や骨など容易に貫通たらしめる。しかし、ブレイブの掌に傷が付く事は無かった。

 

『ポォン!!!』

『グサッ!!!』

「!!?」

 

 

反射的に目を閉じたブレイブが聞いたのは何かを弾く軽い音と、何かが深々と突き刺さる音だった。

その奇妙な音に反射的に開かれたブレイブの目が捉えたのはフォラスの紫色の身体が自分の掌で曲がり、遠くの木に突き刺さっている光景だった。それを見た瞬間、フォラスは行動を起こしていた。岩壁から身体を抜き、刺さった木を支点にして身体を縮める事でブレイブとの距離を取った。

 

「………………貴様、《それ》》は一体何じゃ…………………!!!」

「………この手に浮かんでるやつの事なら、私にも分からないけど、それでも、私の贈物()だって事は分かる!!!」

(分からんのに己の力だと断言するじゃと?

よもや、刀剣系の使い手特有の新たな究極贈物(アルティメットギフト)が発現したとでも言うのか…………………!!!)

 

ブレイブは自分の手に浮かんだ肉球(ギフト)を自分の力だと信じて疑わなかった。

故に、そしてフォラスの前で隙を見せないために敢えてウィンドウを開いて贈物(ギフト)を調べる事をしなかった。

ブレイブの新たな能力の名を彼女はまだ知る由もないが、その贈物(ギフト)の名前は彼女のウィンドウに刻まれている。

 

その究極贈物(アルティメットギフト)の名は、《肉球之神(バステト)》だ。

 

*

 

肉球之神(バステト)

エジプト神系 究極贈物(アルティメットギフト)

能力:手の平、足の平に特殊な肉球を発現させる。

肉球の効果:触れるあらゆるものに吸い付き、触れたあらゆるものを弾き飛ばす。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。