転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~   作:Yuukiaway

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313 影魔人(カゲマジン)との決着 迫る!! フェリオの入れ替え突破作戦!! (後編)

フェリオの身体に残る残り少ない解呪(ヒーリング)を全てヴェルドの拳に乗せ、影魔人(カゲマジン)魔法陣(急所)に叩き込んだ。ヴェルドの行動は解呪(ヒーリング)を纏わせた拳による全力の攻撃のみだったが、こと影魔人(カゲマジン)に限っては必殺の一撃と化す。

と言うよりは寧ろ、ヴェルドにとってはそれが必殺の一撃でなければならなかった。ここから起こる全ての事が自分達の命運を大きく左右するのだ。

 

「ダァッ!!!!!」

「!!!!!」

 

ヴェルドは相手の反撃も自分の体力も完全に考慮せず、全力で拳を振り抜いた。影魔人(カゲマジン)の身体は回転しながら吹き飛び、空中で数回転した後地面に転がった。その地点は奇しくもフェリオとヴェルドを挟んだ中間の地点だった。しかし二人とも近付く事はしなかった。

この張り詰めた空気に身を任せる他に方法は無かった。

 

『…………………………!!!!!』

(た、頼む!! 終わってくれ………………)

『ビシッ』『!!!』

 

一秒が数分にも数時間にも引き延ばされたかのように錯覚するような張り詰めた緊張の中、唐突に鳴ったひび割れるような音が二人の鼓膜を震わせた。二人共にその音が自分達の勝利を告げる音である事を直感した。

それは、影魔人(カゲマジン)の力の源である魔法陣が崩壊する音だった。影魔人(カゲマジン)を形作る忌まわしい力はその供給源を失い、ニトルは遂に解放された。

 

「……………………!!!!」

「か、勝ったぞ………………」

「ぐああああああああああああああああ!!!!!」

『!!!?』

 

自分達の勝利を認識しているフェリオとヴェルドの鼓膜を次はニトルの絶叫が震わせた。

状況を瞬時に判断したヴェルドはフェリオに檄を飛ばす。

 

「フェリオ!!! コイツを抑えろ!!!!」

「!!!?」

「コイツはまだ影魔人(カゲマジン)にされたショックが抜けてねぇ!!! このままじゃ暴れられるぞ!!!!」

 

その言葉を言い終える頃には既にフェリオもヴェルドも駆け出していた。

しかしニトルの絶叫の意味が他にある事を二人はまだ知らない。

 

 

 

***

 

 

『!!!』

 

時はフェリオ達が打倒影魔人(カゲマジン)を成功させた頃。ブレイブとフォースは()()()()()フォラスが顔を歪ませる光景を同時に捉えた。

 

『………………潮時じゃな。』

『!!?』

『儂の尖兵が、敗れた。』

『!!!』

 

フォラスの口から出たのは影魔人(カゲマジン)の敗北、即ちフェリオとヴェルドの勝利だった。しかし、二人の脳裏に浮かんだのは喜びではなく危機感だった。

 

(や、野郎!! ここまで来てトンズラこく気かよ!!!)

(に、逃がすなんてダメだ!! こんな恐ろしいスライムを放っておくなんて!!!)

 

二人にとって、フォラスが遁走という選択を取る事は容易に想像出来た。

影魔人(カゲマジン)の敗走によって自由になったフォリオやヴェルドはすぐにでも合流に向かう。彼等の身体の状態は知るところではないが、フォラスが不利になる事は想像に難くない。

それを直感的に察知した二人はそれぞれのフォラスに追撃を試みる。フォースは《龍神之棍(リャン・ロウ・ゴン)》を、ブレイブは《女神之剣(ディバイン・スワン)》をそれぞれのフォラスに向けて振るう。

 

『ズブンッ』

『!!!』

 

ブレイブの攻撃もフォースの攻撃も空を切った。フォラスは両方共に地面へと潜った。

 

(い、今ならまだ!!!)

「逃がすかよォ!!!!」

『バガァン!!!!』

 

フォラスが地面に逃げた事を認識した瞬間、奇しくも二人の行動は一致した。それぞれの武器を地面の中に叩き付ける。しかし、その攻撃がフォラスの息の根に届く事は無かった。すでに地面の中にはフォラスの姿は無かった。

 

『…………!!!』

『此処じゃよ。』

『!!!』

 

ブレイブとフォースは後方から聞こえた声に同時に振り向いた。そこには紫色の魔法陣に身体の大部分を埋めているフォラスが居た。

 

『よもや知らなかったとでも言うのか? スライムの中に足の速い個体が居る事を。惨めに生き延びたて得た時間を使って今一度知識を溜め込むが良い。』

(……………………!!!)

「ま、待って!!!

今逃げてもダメだよ!!! 私達は絶対にギリスを元通りにして見せる!!!!」

 

フォースが凝視している中、ブレイブはフォラスに向けて精一杯の啖呵を切った。

しかしそれもフォラスにはまるで効いていない。

 

「………今更生易しい言葉で逃げようとするなよ勇者。其れは即ち儂等を屠るという事じゃろうが。

其れに、貴様にそのような言葉を抜かす権利があると思っておるのか。()()()()()()()()である貴様に。」

「!!!!?」

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