転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~   作:Yuukiaway

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32 本部とのしばしの別れ!門出を祝う拍手!!

本部の大ホールには惜しみないほどの拍手が沸き起こっていた。

大ホールのステージでは蛍がルベドから表彰を受けていた。場内にいる全員が彼女を女神に選ばれた勇気として讃えていた。

 

「諸君!!この誇り高き勇者 夢崎蛍に今一度大きな拍手を!!!」

 

ルベドの一言によって巻き起こった大きな拍手によって勇者 夢崎蛍の表彰会は幕を下ろした。

 

 

***

 

 

「お疲れ様だな。立派な勇者っぷりだったぞ。」

ステージを退出した蛍にギリスが声をかけた。

「やめてよそんな勇者なんて。ただ上にあがって話聞いてただけだし」

 

蛍はつい数時間前に星聖騎士団(クルセイダーズ)の隊長の力を借りて凶悪な魔物であるテューポーンにとどめを刺してきたばかりなのだ。

魔王として様々な人物を見てきたギリスの目にも既に彼女は立派な勇者に映っていた。

 

ギリスと話している蛍にルベドが近づいてきた。

「蛍君、テューポーンの討伐 ありがとう。改めて僕から礼を言うよ。

君は立派な勇者だよ。」

「そんなルベドさんまで勇者なんてやめてくださいよ。ルベドさんに比べたら私なんてまだまだ………」

 

蛍からは戦ウ乙女(プリキュア)になった時の勇ましさは感じられなかった。

彼女もまだ齢14の少女であることに変わりはないのだ。

 

「ああ それからルベドさんに1つ言っておかなきゃいけないことがあるんですけど」

「何かな?」

「テューポーンを倒したことに私の名前を入れないで欲しいんです。」

「どうして?」

「というのも私たちと星聖騎士団(クルセイダーズ)が一緒になった事、まだ誰にも言ってなかったんです。だから駆け出しの私たちが大きなニュースになったりしたらこの前みたいにトラブルに巻き込まれるんじゃないかと思いまして………」

 

「? 前に巻き込まれたことがあるのかい?」

「そんな大それたものじゃないぞ。

腹を一発突いてそれで終いだ。」

「腹を? 殺したのか?」

「さぁな。」

 

そんな殺伐とした冗談交じりの会話ができるほどにこの2人は仲がいいのか。

そんなことをぼんやりと思っているとルベドが蛍に声をかけた。

 

「それで、これからどうする?

やっぱり2人目を探しに行くのか?」

「はい。そのつもりです。」

 

蛍の決意は固かった。それも星聖騎士団(クルセイダーズ) 三番隊隊長であるハッシュを連れていく責任もあってのものだ。

 

 

***

 

 

「総員、我らが三番隊隊長 ハッシュ・シルヴァーンに敬礼!!!」

イーラの一括によって本部入口から正門へと続く道に並んでいる兵士たちが一斉に敬礼した。これが彼らががハッシュにできるたった一つの敬意なのだ。

 

「では総隊長、任務(・・)に行ってまいります。」

「必ず無事に戻ってくるように!!!」

 

ルベドがハッシュを激励し、周囲からは再び惜しみない程の拍手が起こった。

ハッシュはこれからギルド【勇気デ戦ウ乙女達(ブレイブソウルプリキュア)】と共にヴェルダース討伐という途方もない任務を行う。

 

蛍とギリスが歩く道の両端では拍手が彼女たちを送り出していた。それが更に彼女を誇り高い勇者へと変えて行ったのである。

 

 

***

 

 

「じゃあ改めて これからよろしくね ハッシュ君!」

「よろしく頼むぞ。」

「よろしくファ!」

 

蛍とギリスとフェリオ、そして新たに加わったハッシュの4人は星聖騎士団(クルセイダーズ)が用意した馬車に乗った。

 

「それで、これからどうするんだ?」

「まずはあのギルドに行く。署長のおじさんにハッシュ君が入ったことを教えなくちゃいけないからね。そしてその後に」

「リルアを探しに行くか。」

 

4人がこれからの計画を立てる中、馬車は都市へと走る。

 

 

 

「なるほど。今回新たに入ったのがその少年というわけか。」

「はい!ハッシュっていうんです!」

 

蛍たちは都市のギルドの署長室に来ていた。新たにハッシュが加わったのを報告するためだ。

 

「うむ、発展途上のギルドとは聞いていたが、こんなに早くメンバーが増えるとはな。これからも増やすつもりなんだろ?」

 

蛍は首を縦に振った。

フェリオから聞いた話によれば、女神ラジェル曰く あと5人戦ウ乙女(プリキュア)を増やせるそうだ。

 

「おお。ギルド情報の更新ができたぞ。確認を頼む。」

 

勇者デ戦ウ乙女達(ブレイブソウルプリキュア)

ギルドランク:C

ギルドマスター:ギリス・クリム

ギルドメンバー

ホタル・ユメザキ

フェリオ

ハッシュ・シルヴァーン

 

「問題ない。

それから、言いにくいことではあるが、この都市はこれから離れようと思う。

まだまだメンバーを集めるつもりだからな。」

「そうか。ならば止めはしない。

だが 決して無理はしないと約束してくれ。そして、行き詰まったらいつでもここに羽を休めに来てくれ。」

「わかった。約束するよ。」

 

ギリス達は署長としばしの別れを告げ、署長室を出た。

 

 

***

 

 

「ねぇギリス、あの署長さんといつから仲良くなったの?」

「多分 割と最初からじゃないの?」

「馬鹿言え あんなものは上辺だけのものだ。何が悲しくてあんな初老の男と仲良くならねばならんのだ。」

「やっぱ ギリスってツンデレファね。」

「おい、まだ言うのか 貴様、そのしっぽを引きちぎるぞ。」

 

 

蛍たちは今 都市を出て列車に揺られている。これから2人目の戦ウ乙女(プリキュア) リルア・ナヴァストラを探しに行くのだ。

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