転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~   作:Yuukiaway

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321 戦いの後に残った物 ギルドに加わる悪魔の能力!?

ニトルだけでなく、リナもヴェルドもフェリオも、蛍が言った言葉の意味を理解出来ずにいた。隣に居たウィンディージやジェームズも同様に、そもそもの意味が分からずに呆然としていた。

その状況の中で最初に口火を切ったのはニトルだった。

 

「………何を訳の分かんねぇ事言ってんだ!!

仲間になれだと!!? そもそも何のグループに入れってんだ!! お前らみたいな得体の知れねぇ奴等の仲間に誰がなるか!!」

「!

…………ごめんごめん 話を端折りすぎたね。全部ちゃんと話すから、仲間になるかどうかはその後で決めて?」

「!!」

 

リナやウィンディージ達が囲む中で蛍は話し始めた。本来ニトルには話を聞く義務は無いが、無意識の内に彼女の話に耳を傾けた。

 

*

 

蛍は自分達の素性と襲ってきたスライムの正体を順を追って説明した。

 

「━━━━って事ァあの腐れスライムもその連中の一味って訳か。

あいつの言葉はそういう意味だったってのか…………………!!!」

「うん。多分そういう事。」

 

ニトルの脳裏にはフォラスの下卑た笑みが浮かんでいた。彼にとってその顔はかつて自分を差別した人間達よりもツーベルクの面々よりも、度を超えて嫌悪する顔だ。

 

「………………お前らと一緒に居りゃまたあのスライム野郎と面を合わせるって事だよな?」

「………………そういう事になるね。

ごめん。やっぱり怖いよね。殺されそうになったスライムになんかもう二度と会いたくないよね。」

「………………いや、逆だ。」

「!」

 

ニトルは俯きながら口を開いた。その目にはギラギラとした光が宿っていた。

 

「あの野郎がどっかでヘラヘラ笑ってる世界に枯れ果てるまで生き恥晒すぐらいなら、もう値打ちもねぇこの命投げ出してあの野郎の吠え面見れる可能性を作った方がまだましだ!!!」

「! それって━━━━━━」

「いやダメだホタル!!!」

 

ニトルの言葉の意味を見出した蛍の前にリナが割って入った。

 

「リ、リナちゃん!!?」

「いい加減正気に戻れホタル!!! こんな得体の知れねぇ野郎を引き入れるだァ!!? 冗談じゃねぇ!!!

あのスライムが許せねぇからなんてそんな理由で入るなんて俺は認めねぇぞ!!!」

「!!!」

「良いか!! はっきり言って俺等とお前は根本から違う!!!

俺等はみんな『何かを守りたい』ってそういう思いがあったからホタルに付いて来た!! だけどお前には守るもんなんざねぇだろ!!!

そんな空っぽの野郎と仲良しこよしする気なんざ俺にはさらさらねぇぞ!!!」

 

リナの言った事は正しいと、蛍もニトルも理解していた。ニトルに今ある感情は謂わば自分の計画を潰したフォラスへの憎悪という悪しき感情だ。それが分かっているからこそリナはニトルを拒絶した。

 

「………………確かに俺には守るような大切なモンは()()なにもねぇよ。全部奪われちまったからな!!」

「!!!」

「だがな、俺のこのズタボロの心をあのスライム野郎から守りてぇって言ったら、それはお前らとは違うって事になるのか!?」

「…………いや、違うとは言えないね。」

「!! おいホタル!!」

 

自分の胸に手を当てながら力強くそう言ったニトルに対し蛍は暖かい笑みを浮かべた。

 

「さっきギリスっていう人の事、話したよね?

リナちゃん、私はギリスはヴェルダーズに奪われた自分の心を取り戻そうとしてるように見える。

それってニトルさんと違わないかな?」

「~~~~~~~ッ!!」

 

 

言外にニトルの加入を承諾する蛍の態度にリナは頭を掻きむしりながら言葉を濁した。そして蛍の代わりにニトルに詰め寄る。

 

「…………な、なんだよ!」

「………………今から言うのは俺の独り言だ。だがな、俺等と一緒に動きたいなら鼓膜に焼き付けとけ。

ホタルの奴はギリスのマスターと一緒に居る最古参で、俺は後から入ったぽっと出の人間だ。だから今の決定権はホタルにあって、ホタルが決めた事なら俺からはなんも言えねぇ。

だけどな、もし俺等になんかやったらそん時は俺が挽き肉になるまで殴り飛ばしてやる!!! そいつを心に刻み込んどけ!!!」

「!!!」

 

リナとニトルの鼻が触れるか触れないかという所まで接近し、ホタルが咄嗟に仲裁に入ろうとした瞬間、リナの一喝が響き渡った。その迫力にニトルの目も見開かれた。

 

「………………こんな物騒な事を平気でほざく奴を従えてるお前らのギリスマスターってのァよっぽど恐ろしい魔王サマなんだな。そんな奴の下じゃなんかやろうって気も失せるだろうから安心しろよ。」

「そうかよ。これからはその言葉が嘘じゃねぇって事を願いながら過ごす羽目になりそうだな。」

 

ニトルとリナの間にはただならぬ空気が生じていたが、蛍は自分達のギルドにニトル・フリーマという新たな戦力が加入する事を強く確信していた。

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