転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~ 作:Yuukiaway
リナからもニトル加入の承諾を得た蛍は場所をツーベルクの喫茶店に移した。それはウィンディージなどの他の面々の前では話せない込み入った事をニトルに話す為だ。
蛍がカフェオレ、リナがエスプレッソ、ニトルはコーヒーを注文した。
「ニトルさん、お砂糖いる?」
「別に要らねぇ。このままで大丈夫だ。」
「━━━━━━こいつが外の茶なのか。随分と香ばしい匂いが━━━━━━
ってそうじゃねぇだろ!!」
「! どうしたのリナちゃん。」
間もなくティータイムが始まろうという時、リナが机を両手で叩きながら立ち上がった。そこまでして抗議する程に今の状況はおかしいと言うべきだった。
「どうしたのじゃねぇだろ!!
何だってこの野郎と仲良く茶をすすらなきゃなんねぇんだよ!!」
「そりゃ落ち着いて話したい事があるからだよ。司教さんたちには教えられない事もあるからね。
それにさ、もうすぐ旅行も終わりなんだよ? これでもかってくらいバタバタしちゃったんだから最後くらい落ち着きたいでしょ?」
「…………バタバタした か。 あのスライム野郎はお前らが来たからこの町に来たとかなんとか言ってたけどな。」
『!!』
ニトルの言葉は蛍とリナの背筋に冷たいものを走らせた。彼の言葉と目に明らかに含むものがあったからだ。
「…………別に何が言いたいのかは聞かねぇけどよ、お前のそのトゲしかねぇ口の利き方はどうにかなんねぇのか。」
「その手の質問はツーベルクの連中にしてくれよな。」
「…………
売り言葉に買い言葉で一気に悪化した空気を変えるべく蛍が話題を変える。
「じ、じゃあさっき言えなかった事を分かるように説明するね?
まず、私達が
「おう。あのスライム野郎がお前らを狙ってたんだろ。」
「…………そう。私達が戦ってる組織は動物や人間を怪物に変える能力を使って色んな所に攻撃を仕掛けてるの。」
「……正しく俺がやられたようにか。」
「…………………有体に言えばそういう事。ってか覚えてるの!?」
「覚えてるっつーよりはその時の事はちゃんと分ってるって言った方が良いな。
右も左も分からねぇ真っ暗闇から覚めたら体中が痛かったのははっきりと分かってるよ。特に電気でやられたみてぇな痛みがな。」
『!! ((絶対ヴェルドの
ニトルは爆弾を使った襲撃犯である一方、フォラスの攻撃の被害者である事もまた事実だ。
故に言葉選びには慎重にならなければならないと二人は再確認する。
「で、その連中はそんな能力で人様の計画をぶち壊して一体何をしでかそうとしてんだよ。」
『!』
「あ? どうしたよ。」
質問の答えが帰って来ない事を訝しむニトルに対し蛍やリナ達ははっとしたような表情で互いの顔を見合った。そして自分以外の者も自分と同じ事を考えている事を理解する。
「そ、そういえば私、相手の目的なんて考えた事もなかった………………!!」
「俺もだよ!! 村を出てから考える暇もなかったからよォ………………!!」
「ハァッ!!? なんだよそれ!!! 一番肝心な所が抜けてんじゃねぇか!!!」
『!!!』
再び二人は言葉を失った。今回ばかりはニトルの言う事が正しいと認めざるを得なかった。組織を相手取り撃破を試みる為には相手の目的の分析は極めて有効である。目的の把握は行動の予測にも繋がるからだ。
「ええっと、今分かってるのはギリスが邪魔で、人間を怪物に変えて、それから━━━━━━」
「そりゃさっき聞いた。もういいどうせそれ以上の事は知らねぇんだろ。」
『!!』
「もうお前らの事は十分聞いた。次は俺から聞きたい事がある。
━━━━お前ら、ここに来る事を誰に話した?」
『???』
二人の表情を見て自分の言いたい事が伝わっていない事を察したニトルは苛立ち半ばに言葉を重ねる。
「分かんねぇのか。お前ら四人がギルドを抜けてここに羽を伸ばしに来るのをどれだけのヤツが知ってたんだって聞いてんだよ。」
「えっ? そりゃギルドの皆には話したよ? そもそもこの旅行もギリスが用意してくれたものだし。」
「…………それ以外のヤツは?」
「いや、教えてないけど? それがどうかしたの?」
「~~~~~ッ!! まだ分かんねぇのか!!
じゃあなんであのスライム野郎は、
『!!!!!』
二人はようやくニトルの言葉の意味を理解した。一変した空気の中、世界一緊迫したティータイムは新たな局面を迎える。