転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~ 作:Yuukiaway
「たっだいまー!!」
場所はギリスのかつての魔王城にして現在のギルド《
その言葉を聞いて真っ先に反応したのはやはりギリスだった。その言葉は即ち旅行から帰って来た蛍が無事である事を意味しているからだ。力を抑え込むための少年の姿で彼女を出迎える。ガミラの攻撃での負傷を抑えていた包帯は既に外れていた。
「ホタルか。よく無事で帰った。旅行は楽しめたか。
疲れているなら何か飲み物を淹れようか。」
「それはいいや。さっきカフェオレ飲んじゃったし。それよりギリスももう包帯取れたんだね。もしかしてもう力も使えるの?」
「それはもう少しと言った所だな。少なくとももう負傷に怯える必要はない。少し待っていろ。大広間に全員を集める。伝えたい事があるしな。」
「……そう。ちょうど良かった。」
「?」
ギリスが怪訝な表情を浮かべたのは、蛍の表情が唐突に真剣なものに変わったからだ。蛍がそのような表情を浮かべたのは俺からギリスに話す内容に関係がある。
「…………ねぇギリス、さっきの『無事で帰った』って質問だけどさ、厳密にはそうじゃないんだよね。ああ、もちろんフェリオもリナちゃんもヴェルドもどこもけがしてないよ?
………ただ、かなりのトラブルがあってね…………。」
「トラブル だと? 何をもったいぶった言い方をしている。話してみろ。」
「…………分かった。」
*
「━━━━一大事じゃないか!!!! だったらなんで俺達を呼ばなかった!!!!
この城の特性を使えば数分と掛からずに向かう事は出来たんだぞ!!!」
「!!! そ、それに関してはホントにゴメン。でもそんな事考える前に事が始まって終わっちゃったからさ━━━━。」
蛍は意を決してギリスに教会の襲撃、フォラスとの交戦、その後の顛末を順を追って話した。その話に対するギリスの反応はやはり良くないものだった。無意識にとはいえ危険を省みずに自分達だけで事に当たった蛍達の行動は非難されて然るべきだった。
「まぁそれは良い過ぎた事だ。というかだとしたらお前ら全員負傷してるんじゃないのか。それなら今すぐにでもフゥに診てもらえ!!」
「ああ、それに関しては大丈夫。教会の人達にいっぱい回復魔法を掛けてもらったから。」
「そうか。なら次は敵に関しての事を教えろ。」
「分かった。」
蛍は持ち得るフォラスの情報を余すところなく話した。敵はフォラス一人であり、巨大なスライムであった事。何故か全く
「━━━━まぁ、こんなところかな? ちなみにその酸は水槽に移されて、ツーベルクの人達が魔法を使って少しずつ蒸発させるって言ってた。」
「そうか。という事はそいつが使ったのは恐らく酸究極魔法《
ところで、もしやそのスライムには骸骨のような顔が張り付いていたんじゃないのか?」
「すごい! なんで分かったの!?」
「やはりそうか。だとするとそいつは《
「い、いふりーとすらいむ…………!?」
良く知る単語の頭に付いた耳なじみのない言葉に蛍はきょとんとしたような声を発した。
「ああ。稀に発生するスライムの最上位種だ。中には高度な知能を持ち、魔法を使用する奴もいる。お前が戦った奴が究極魔法も使ったとなれば、そいつはその中でも上澄みだな。それなら
「だけどさっきも言ったようにフォラスってスライムは魔法やスライムの特性以外は使おうとしなかったよ?」
「確かに。だがもしそいつが
一つはお前らをおちょくって使わなかったか。だがこれは考えにくい。既にお前は刀剣系を発動し、奴等に一泡吹かせているんだからな。無駄な手加減するとはまず考えられない。
だとすると残ってくるのはそもそも持っていなかったか。或いは、それを使う為には特殊な条件が求められるか。考えられるのはこの二つだ。」
蛍もギリスも、そして他の面々もこの議題についてこれ以上話す事は出来なかった。それに関する情報が少なすぎるからだ。しかし、その情報を把握しているものがこの城には居た。その人物は指示があるまでギリス達の前には姿を現さないように言われていたが、自分が知っている事を言うべきだと考えて姿を現した。
「━━━━いや、そのクソスライム野郎はちゃんと
「!!!? 何だお前は!!!」
「えっ!!? ニトルさん なんで出てきたの!!!?」
蛍スカウトの新たな団員 ニトル・フリーマが遂にギルドマスター ギリスの前にその姿を現した。