転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~   作:Yuukiaway

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326 ギルドマスターと新入りが語らう! 深まるヴェルダーズの謎!!

ギリスはギルドのマスターになったのはあくまで便宜上である。故にギリスは自分に全ての決定権がある訳ではないと考えている。しかし、蛍を含めたギリス以外のメンバーは全員がギルドに関する決まり事は全てギリスに全権があると考えている。

即ち、ギリスが承諾すればそれは決まったも同然なのだ。それは蛍はもちろんの事、リナとて例外ではない。

 

「ニトル・フリーマ。俺はお前をニトルと呼ばせて貰うぞ。

俺は長い魔王稼業の中で数多くの罪人を見てきた。そしてその中には心を入れ替えて必死に働く者も居た。俺に出来る事はお前がその系統の人間である事を願う事だけだ。

その上で最初に言っておくが、此処はギルドである以上、マスターである俺はやむを得ずメンバーを解任する選択を取る可能性も常に幾許はある。尤も、お前が大それた事をしない内はそんな選択を俺が取る事は無いと考えているがな。」

「ギリスのマスターの言う通りだぜ。俺はまだお前を信用しちゃいねぇが、マスターが言うならもう何も言えねぇ。ただ、マスターの勘が外れてねぇ事を祈るしか出来ねぇな。」

「……………………」

 

ギリスとリナはニトルを見定めるような目で見つめていた。

ニトルにとっては不本意な扱いだったが、その一方で今の自分には分相応なものであるという割り切った感情もあった。

ギルドのメンバーとしての初仕事をこなすために、ニトルはギリスの前にである。

 

「………あんたの事はギリスマスターとでも呼べばいいか。」

「そう呼んでいる奴もいる。どうとでも呼んで構わん。」

「そうか。ならこのまま行かせてもらうぜ。このギルドの一員として、あんたにどうしても聞きたい事がある。

あんたらが戦ってる連中の親玉は誰だ?」

「ホタルから聞いていないのか。ヴェルダーズという不届き者だ。」

「そうか。ならそいつが何をしでかそうとしてるのか、あんたは知ってんのか?」

『!!!』

 

ニトルの問いに蛍やリナだけでなく、ギリスも目を見開いて顔を青くさせた。その問いが答えを持ち合わせていないものだったからだ。

 

「………あんたでさえも分からねぇのか。なら、その野郎についてあんたが知ってる事を全部教えてくれ。」

「ああ。そいつは突然現れた。俺の下で働きたいと言って、承諾すると身を粉にして働いてくれた。」

「本性を隠してたって訳か。その時のそいつはどんな格好をしていたんだ?」

「特にこれと言って特徴のない容姿だった。強いて言うなら髪が紫色だった事が印象に残っている。

…………だが今になって考えると、何故か()()()()()()を覚えていたんだと思う。」

「どういう事だ?」

「言葉の通りだ。何故か俺はその時のあいつの顔を何処かで見た感じがするんだ。それにあいつは俺が何も言わなくても俺が求めている事を速やかに実行してくれた。

まるで、俺に合う前から俺の事を知っていたみたいにな。」

『!!!』

 

ヴェルダーズがかつてギリスの下に就く事で接近し、信用を勝ち取った上で彼を襲い、その力を奪った事は知っていた。しかし、蛍は最初の一回を最後にそれ以上を聞こうとはしなかった。それはなまじギリスの事を思い、そして彼の心の中に触れてはいけない何かを感じ取っていたからだ。

しかし、ニトルはその触れてはいけない部分に無遠慮に触れる。彼がそのような行動を取るのは合理性を重視しているからだ。

 

「あんたの過去にその野郎の謎を解く鍵が隠されてそうだな。

じゃあ次の質問だ。あのフォラスとかいう野郎は誰にも言わずにツーベルクに旅行に行ったこいつらの行き先を知り、まんまと襲撃しやがった。」

「!!!」

「なんだってそんな事が出来たのか、あんたは分かるんじゃ

!!!」

 

ニトルの二個目の質問は途中で止められた。ギリスがニトルのすぐ側まで顔を近付けたからだ。

 

『な、何だよ!! まさか今更雇えないとか言うのか!? それか答えられねぇ質問なのか!!?』

『どっちも違う!! その問いには答える!! ただ、場所を変えさせてくれ!!!』

 

ギリスの必死な表情にニトルは反射的に首を縦に振った。

 

「どうしたの ギリス!?」

「何でもない。ただこいつが尿意を堪えているように見えたからな。便所の場所を教えてやろうと思っただけだ。 おい、行くぞ。」

 

蛍達が口を挟む暇すら与えず、ギリスはニトルの手を引いて走り出した。

 

 

 

***

 

 

ニトルの手を引いてギリスは城のトイレの扉の前に移動した。

 

「……………まず、此処が入り口から一番近い便所だ。各階に複数個、そして各々の部屋にも一つづつ設置してある。不便は無い筈だ。」

「………もうそんな臭い芝居は良いだろ。それより場所を移したら俺の質問に答えてくれるんだろ? なら答えてくれよ。 なんであのスライム野郎はツーベルクにあの二人が居るって分かったんだ?」

「……………俺もその答えを知っている訳ではない。だが、最も高い可能性は浮かんでいる。

先の作戦でも、奴等にその内容が漏れて対策を取られた。お前が考えている通り、奴等に俺達の情報が漏れている事は間違いない。」

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