転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~ 作:Yuukiaway
ギリスは手紙の内容を読み終えたが、場に居た者の顔は
そしてその中でリルアが彼等とは対照的に目を輝かせた。
「おっほーー!!! そうかそうか!! 世界樹の酒がまた飲めるのか!!!」
「!? また!!? リルアちゃんお酒飲んだ事あるの!?」
「おう! あの時は毎日のように飲んでいたぞ。私が何年魔王をやっていると思っているんだ!!」
「あっ………………」
その一言で、蛍は目の前のリルアという満面の笑みを浮かべる自分と同年代の顔をした少女が本当は何百(或いは何千)年という時を生きているかつての魔王である事を再確認させられた。
蛍が言葉を失った事によって生まれた沈黙を破ったのはニトルだった。
「マスター、俺はあんたらの友情話なんて知る由もねぇけどよ、もっと教えなきゃならねぇ事があるんじゃねぇのか?
さっきから言ってるその『世界樹』ってなァ一体何なんだ? 俺達今からそこに行くって話だろ?」
「そうか。そこも教えなければな。」
*
世界樹とは、大地に根を下ろす巨大な樹木である。他の植物と異なる点は、世界樹は根から魔力を吸収し、幹の中で魔力の中の汚れた部分を浄化して葉から蒸散するという特徴である。故に世界樹はその周囲の魔力を循環させ、清潔に保つ役割を与えられている。
[[rb:風妖精>エルフ]]を始めとする妖精族がこの世界樹の側を活動拠点に選んだ理由はこの清潔な魔力である。妖精族は基本的に長寿種であるが、世界樹の側で生活するとその者は清潔な魔力によって傷の治りは早くなり、病気に罹る可能性も格段に下がる。
ヴェルダーズの攻撃によって数が激減し、種の保存に必死になった妖精族にとって世界樹は傷をいやす事においては最適な場所であった。
そして世界樹がある場所は鬱蒼と茂る森の中に隠れ、その位置を知る者は最早現代に生きる者の中には居ない。
*
「……つまりその世界樹の側に居りゃ人はよほどの事が無い限り天寿を全う出来て、その場所を知ってる奴はもうほとんど居ないって話か。けどあんた等と一緒に居たそのヴェルダーズってやつは知ってるんじゃねぇのか?」
「いや、それは無い。俺はあいつを連れて世界樹に行った事は無い。
そもそもあいつが世界樹を狙う理由が無い。あれは破壊しようと思って出来るようなものではないし、破壊したところで得があるようなものでもない。」
「……じゃああの連中が態々そこを狙う理由は無いって言いてぇのか?」
「……来る可能性は五分といったところだな。連中は俺達が固まって行動するこの時を狙いたいだろうが、それはつまりそこに居る妖精族を纏めて敵に回して一戦交えるという事を意味するからな。来るなら盤石の布陣で来る事だろう。
だが、そもそもが俺達は秘密裏に行動して世界樹に向かう。場所が知られる可能性は
「…………………」
ニトルはギリスの言葉の裏に隠された意味を理解していた。彼が最後に言った『高くない』とは、とある条件が重なった場合のみに発生する可能性だ。
緊張を伴った静寂を破ったのは蛍の一言だった。
「それでギリス、そのシャルディアって人に会うのはギリスとリルアちゃんだけなの? せっかく(超)久しぶりに会えるのにそれはちょっと寂しくない?」
『おいおい旅行はもう終わってんだよ!』
蛍のこれからギルド一丸となって新たな場所に赴こうという状況を分かっているのか疑わしい言葉(蛍にとってはギリスの友情を重んじる割合の多い言葉だったが)に、奇しくもリナとニトルの声と言葉が重なった。
一方、蛍の言わんとしている所を察知したギリスは口元を緩めて返答する。
「いや、俺達二人ではない。少しばかり物足りないとは思うが、同窓の席には
「もう一人!? それって━━━━」
「そう。僕も行くよ。」
『!!!』
その言葉と共に大広間に入って来たのはルベドだった。蛍やリナのような例外を除けばギルド全員がルベドと相対するのは三手に分かれて出動する前夜が最後だ。更にその後に加入したニトルにとってはこの時がルベドとの初めての対面だ。やはり自分が籍を置いたこの組織はルベド、延いては彼が率いる
「ルベドさん……! お久しぶりです!」
「やぁホタル。ギリスから話は聞いているよ。随分大変だったようだけど元気そうで何よりだ。
何を差し置いても、ようやく