転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~   作:Yuukiaway

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331 再び結託する勇者と魔王!! みんなで風妖精(エルフ)の里へ!!

蛍はルベドが口にした『本当の勇者』という言葉の意味を数秒の後に理解した。ガミラが起こした事件の被害者達がそうであるように、ルベドが現役から退いて長い年月が経ち、生まれた勇者の中にも優劣が存在する。極論、私利私欲の為に病院を脅迫するような例も存在する。

その中において蛍は数日前まで(世界すら隔てて)他人だったギリスやルベドの為に身の危険も顧みず奔走している。更に蛍はルベドと同格の証明と言える刀剣系究極贈物(アルティメットギフト)を身に着けた。ルベドと同等の正真正銘の勇者であると言って差し支えは無い。

 

ニトルは目の前で起きている事実に驚愕していた。ツーベルクへの恨みを燻らせていた生活の中に居ても生きていれば新聞などを読んで情報を得る事はある。そしてその中で度々見かける名前があった。それこそが星聖騎士団(クルセイダーズ)の総隊長 《ルベド・ウル・アーサー》だ。

だが、当時のニトルにとってルベドとは遠くの地で手腕を発揮している自分とは無関係の人物という範疇を超える事は無かった。そのルベドが今、こうして目の前に居る。その事実がニトルに自分が今どのようなギルドに居るのかという事を再確認させる。

 

ルベドも風妖精(エルフ)の里に行く事に対し声を上げたのはリルアだった。

 

「ルベド!! お前も一緒行ってくれるのか!! シャルディアに会いたいのはお前も一緒だもんな!!」

「ああ。欲を言えばリュウとラジェルも一緒に連れて行きたかったが、それはまだ難しいからな。」

『!!』

 

ギリスの一言でリルアやその場に居た面々ははっとしたように目を丸くさせた。

今、この場にギリスの旧友の全員が居る訳ではない。リュウという体力の低下で故郷から出る事がままならない旧友も居る。ヴェルダーズの攻撃で深手を負い、ラジェルという異なる次元に縛り付けられている旧友も居る。更にはまだ消息が分かっていない旧友も、長い時間に付いて行けずにこの世を去った旧友もごまんと居る。

 

「……そ、そうだよな。そもそも私達が会えて、シャルディアに会いに行ける事自体が幸運なんだ。欲を張りすぎるべきではないな。」

「いや、そんな事は無いよリルア。ただ友達に会いたいという感情が責められて良い筈が無い。

全てが終わったら、全員で飲み明かそうじゃないか。」

「!! ルベド……………!!!」

「さぁ、もういいだろう。本題に入ろう。」

 

ギリスもルベドもこの話題をこれ以上続ける事が適切ではない事を理屈の中で分かっていた。旧友と共有する感情をこの場に居る全員が理解できる訳ではない。過半数が十数年以内に産まれ、中にはリュウやラジェルの顔すら知らない者も居るのだ。

 

「あぁ。これは既に俺とルベドとの間で決めていた事だったんだが、風妖精(エルフ)の里には星聖騎士団(クルセイダーズ)も同行する。」

星聖騎士団(クルセイダーズ)!? またイーラさんと一緒に行くって事!?」

「いや、イーラは先の戦いでかなり負傷した。風妖精(エルフ)の里に行くのは僕とハニの九番隊、ソフィアの六番隊だ。」

「そんなに!? ちょっとガチガチ過ぎない!?

だって、世界樹の場所は誰も知らないんでしょ? もしかしたら誰も来ないかも…………」

「確かに、世界樹の場所を奴等が知らない可能性が高いのは事実だ。だが、俺達は危険の原因に成り得るんだ。万が一に備えて数の少ない妖精族を守る義務が俺達にはある。」

 

 

***

 

 

結論から言うと、蛍の楽観的な予想はまるで的を外れていた。

場所はヴェルダーズ達の拠点であるアヴェルザード。そこに厄災之使徒(ヴェルソルジャー)達が集められていた。その理由は一つ、次の作戦に向けて最終確認を行う為だ。

 

「……お前達の今の実力の程は十分に分かった。これより、風妖精(エルフ)の里に向かう七人を発表する。」

 

声の主は殱國だった。彼ははっきりとギリス達が目指している風妖精(エルフ)の里の名前を口にした。

 

「里に向かうのは七人、

ダクリュール、ダルーバ、フォラス、コキュートス、ディスハーツ、ゼシオン、オオガイ。お前達七人にこの作戦の命運を託す。何が異議のある者は居るか。」

「殱國さん、ちょっと良いですかね。」

 

そう言って手を挙げたのはダルーバだった。

 

「どうした。何か気になる事でもあるのか。」

「いや、異議って程の事じゃないんですけど、このメンバー決めは殱國さんと手合わせして決めるって話でしたよね。なのになんで全員参加してないんですか。」

「あの三人の事か。其れは心配は要らない。

ハジョウは陛下の御命令で今も奴等に力を隠している。ロノアとサリアは次に向けて力を溜めなおしている。」

 

殱國の言葉は先々を見通す理屈の通った内容であり、ダルーバは自分の疑問の答えが見つかったと感じそれ以上の問い掛けを中断した。

 

「最初の動きは分かっているな。世界樹の周囲の地形を利用し、()()()を発動させる。陛下曰く、妖精族の存亡など問題ではなかったが、戦ウ乙女(プリキュア)達に加担するならば話は別だ との事だ。

此処迄言えば分かるだろう。最早情けは不要だ。里も世界樹も完膚なきまでに叩き潰し、我々と敵対するという意思を完全に削ぎ落すのだ。」

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