転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~   作:Yuukiaway

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346 種族融和の架け橋! ギリスとルベドとシャルディア!! (前編)

「……………別に答えてやってもいいが、先に俺の問いに答えてからにして貰おうか。

何故そんな事を聞くんだ?」

「あーうん、別にそんな大げさな理由じゃないんだけどね? ただ私って、結構長くギリスと過ごしてる割には友達(ルベドさん)の事、あんまり知らないなーって思っただけで……………」

 

蛍の言わんとしている事を、ギリスも理解はしていた。蛍とルベドの初対面は異世界生活が始まって数日、星聖騎士団(クルセイダーズ)の本部に初めて足を踏み入れた時である。蛍にとってルベドは異世界生活において最初期に知り合った人物であり、ギリスの友達というその肩書き一つで全幅の信頼を置く存在となった。

しかし、蛍は節目で対面する事以外でルベドとの接点が無い。無論、唯星聖騎士団(クルセイダーズ)の頂点に座っているだけの人間だとは思っていないが、彼女はルベドが戦う場面を見た経験が無い。故に蛍は知りたいと考えているのだ。

 

「………あいつの強さが知りたいという意味ならやはり、あいつが現役だった頃を話すのが一番手っ取り早いだろうな。」

「!

……………ギリスとルベドさんが《勇者と魔王》として戦った時 だね?」

 

*

 

以下は、聖典《勇者列伝》の記載内容の引用である。

 

*

 

時は遥か昔、未だ種族間に決定的な隔たりがあった時代。

地の果ての魔界に魔人を統べる魔王が君臨した。

そして日と星の力を受けた聖剣を握った勇者が現れた。

 

勇者と魔王は互いの運命に翻弄されるように壮絶な戦いを繰り広げた。

その戦いを契機として、種族間の隔たりは徐々に改善の兆しを見せる。

 

*

 

「……兎にも角にも、あの時の小競り合いが今の時代を作ったと言っても過言ではない。此処迄で何か聞きたい事はあるか。」

「じゃあ二つ。まず、その時ってリルアちゃんも魔王だったの?」

「勿論だ。俺以外にも各地に居たが、一番腕が立つのは俺だった。だからあいつも俺を狙ったんだ。」

 

蛍はギリスの話を食い入るように聞いていた。その話の全てが真実だったならばルベドという人物の力量を語る上でこれ以上の情報源は無い。

 

「そうなんだ……。じゃあさ、その時の二人ってホントの全力(・・・・・・)を出して戦ったの? 究極贈物(アルティメットギフト)とか、刀剣系とか。」

「確かに刀剣系もぶつかり合った。

良い機会だからついでに教えてやると、刀剣系究極贈物(アルティメットギフト)はこの世界に五つある訳だが、その五つの刀剣系自体に優劣は存在しないんだ。」

「えっ!? そうなの!?」

「ああ。まず、刀剣系の能力は他の刀剣系以外では受けられない。仮に刀剣系究極贈物(アルティメットギフト)を持つ者同士がぶつかった場合、勝敗を分けるのはその者の実力になる。

尤もこれは敵の中に刀剣系の使い手が居た場合にだけ気を付けるべき事ではあるがな。」

 

ギリスがそのような仮定で話を進める理由は刀剣系究極贈物(アルティメットギフト)の貴重性にある。それを自らの意思で集める事は何者にも不可能な事だ。

 

「じゃあさ、刀剣系って五つある訳で、その内の三つ(私とギリスとルベドさん)がこっちにある訳だよね?」

「ああ。だから最悪の場合、敵の手中に二つある事になる。そうなった場合かなりまずい。

ルベドはともかく、お前はまだ碌に使いこなせず、俺はそもそもまだそこまで回復していないからな。」

「うんうん。それじゃあさ、その残りの二つがどんな能力でどこにあるかギリスは知らないの?」

「残念だが知る所ではないな。だが逆に連中には俺達が手中に収めている能力を把握されている。その点で俺達は奴等に後れを取っている。」

「……………!」

 

蛍はギリスの話に依然として全神経を集中させていた。本来 全世界に散らばっている筈の刀剣系究極贈物(アルティメットギフト)の過半数が一つの陣営に集まるという事が如何に自分が身を投じている戦いが高い次元にあるかをそのまま示している。更に、蛍はその渦中に居るのだ。

 

(………世界中に散らばってるものが一つに集まってぶつかろうとしているなんて、訳分からないくらいスケールが大きすぎる……………!!!

私もラジェルさんに貰った刀剣系(この力)、ちゃんと使えるようにならないと………!! 一回一回の戦いの度に血を吐くようじゃ話にならない……………!!!)

 

蛍が刀剣系究極贈物(アルティメットギフト)女神之剣(ディバイン・スワン)》をラジェルから譲り受けてから数日しか経っていないが、未熟さは蛍が一番良く理解している。

魔法警備団の時もツーベルクの時も、たった数回の使用で身体は行動不能に追い込まれた。

 

「分かったよ。その不利さをどうにか出来るくらい私も頑張る。

だいぶ話がそれちゃったけど、次はシャルディアさんの事、出来る限り教えてくれない?」

「ああ。あいつと初めて会ったのはルベドとの戦いが終わって種族同士の蟠りが取り払われた後だ。それまで風妖精(エルフ)は他所との慣れ合いを嫌っていたからな。

………あいつ程凝り固まって、それでいて風妖精(エルフ)を愛している人間は他に居ないと断言できる。」

 

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