転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~   作:Yuukiaway

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358 風妖精(エルフ)の里の中心地! そびえ立つ神秘の世界樹!! (後編)

風妖精(エルフ)の里を訪れた蛍はシャルディアに連れられる形で里の中心地にある世界樹へ足を運んでいた。至近距離で世界樹を目の当たりにした蛍は世界樹の中に自然の美しさを垣間見た。数分か数十分か、ひたすらに上空の青々とした葉を見上げる時間が続いた。

 

その静寂の中、リルアの声が発せられた。

 

「……シャルディア、そろそろ戻るとするか?」

「その方が良さそうっスね。ギリスマスターも心配してるかもっスし。」

「いや、私はもう少し此処に居る。君達は先に屋敷に戻っていてくれて構わない。ホタル君、君はあともう少し私に付き合ってくれないか。是非とも君には見せたいものがあるんだ。」

「えっ? はい、良いですけど……………」

 

蛍を除いたリルア達は拠点である屋敷へ戻った。フェリオも同様に屋敷に戻り、世界樹の側には蛍とシャルディアだけが残った。

 

「━━━━それで、私に何を見せたいんですか……………?」

「なに。直ぐに済む事だ。今君にはこうして世界樹を見せた。次は里の番だと思ってね。

少々失礼するよ。」

「えっ!? わっ!!?」

 

そう言うと唐突にシャルディアは蛍の膝裏に腕を掛け、蛍の身体を抱えた。片腕で蛍の足を抱え、もう片方の腕で上半身を抱える状態となった。

 

「えっ!!? えっ!!? えっ!!!? シャルディアさん!!!?

(こ、これっていわゆるお姫様抱っこってやつなんじゃ……………!!!)」

「此処から少し荒っぽくなるよ。舌を噛まないように気を付けてくれ。」

「えっ!!? そ、それって━━━━!!!」

 

『舌を噛まないように気を付けろ』

蛍はつい先日その言葉を耳にしていた。魔法警備団本部を訪れた初日、警備団長のオルドーラによって蛍は物凄い速度で空を飛ばされた。当時の事を蛍は鮮明に記憶している。

 

(ま、ま、まさか、オルドーラさんの時みたいに物凄い速さで空を飛ぶって事!!? それはさすがにやめて欲し)

「うわわっ!?」

 

結論から言うと、オルドーラの時と同じ事は起こらなかった。ただシャルディアはオルドーラの時と同様に羽を羽ばたかせて浮遊した。オルドーラの時との相違点はその速度と方向である。

その速度は(オルドーラの時と比較して)穏やかであり、方向は上方向だ。

 

「シ、シャルディアさん!? 何を━━━━!!」

「ホタル君、少し目を瞑っていてくれないか。」

「え? あ、はい……………」

 

シャルディアに言われるままに蛍は目を閉じた。その後も身体に感じる風の方向(感覚)は依然として変わらなかった。そして数秒が経過し、風の感覚に変化が訪れた。

 

(…………………………??

と、止まった……………?)

「もう良いよ。目を開けてくれ。」

「は、はい……………。

!!!」

 

目を開けると蛍の視界にシャルディアが見せたかったものが飛び込んで来た。それは一面に広がる風妖精(エルフ)の里の光景だった。それまでの世界樹とは異なり、先程まで居た拠点である大きな建物も里の全貌も、そしてその外に広がる森も見渡せた。

蛍が見下ろすとそこには一面の緑色の葉が広がっていた。直ぐにここが世界樹の真上である事を理解した。

 

「こ、ここって……………!」

「此処は私のお気に入りの場所だ。特にあの日(・・・)の後、里の族長になった後からは毎日のように此処に来て里を眺めているんだ。

この景色を見る度に族長としてこの里を守っていかなければならないと自覚出来るんだ。」

 

抱えられ、日の光に照らされたシャルディアの横顔は蛍の目には純然たる決意を内包しているように見えた。ギリスがそうであるように、一つの種族を束ねる者としての使命感が彼女の顔をそう見せているのだろうと蛍は感じた。しかし蛍は同時にある疑問を覚えた。それを包み隠さず口に出す。

 

「え? 守るって何から? こんなのどかな里を襲うような人なんて━━━━」

「確かに人は居ないよ。だが里の外には様々な者が居る。例えば━━━━」

『ドゴォーーーーン!!!!』

『!!!?』

 

瞬間、蛍の視界に巨大な土煙が舞い上がる光景が飛び込んで来た。場所は幸いにも里の外の森の中だったが、確実に楽観視は出来ない事態だ。

 

「な、何ですかあれ!!? (ま、まさかヴェルダーズ達がここを嗅ぎ付けて━━━━!!!)」

「落ち着くんだホタル君。そろそろ(・・・・)だとは思っていた。悪いがもう少しだけ私に付き合ってくれ。私の力(・・・)雑草処理(・・・・)を見せてやる!!」

「えっ!? うわあっ!!?」

 

シャルディアがそう言った瞬間、彼女は蛍を抱えたまま身体を水平にし空中を滑るように飛んだ。

そして程無くして、蛍はシャルディアの風妖精(エルフ)の里の族長の力の程を目の当たりにする事になる。

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