転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~ 作:Yuukiaway
そして蛍が居る卓にもそのような人間が現れた。去る者も、そして来る者もだ。まず、リルアとミーアが立ち上がった。
「……………よし。じゃあ私は卓を移るとするか。」
「自分もそうするとするっス。次はちょっと辛めのものが食べたいっスね。」
「そうか。ならこの里のスパイスをふんだんに使った煮込み料理をご馳走してやるとしよう。
そういう訳で私達は移動するがホタル君、君はどうする?」
リルアとミーアに続く形でシャルディアも椅子から立ち上がった。
「私はもう少しここに居ます。このテーブルにある料理は全部食べておきたいですから。」
「そんなに口に合ったか?」
「はい。何というかこの料理、私が元居た世界の味に似てる気がして、それで……………。」
蛍はシャルディアの質問に緊張しながらも答える。それを途中で切ったのはリルアだった。
「おいおい理由など要らんだろ。残りたい奴は残れば良いんだ。じゃあシャルディア。行くとしよう。私の胃袋はまだまだ入るからな!」
「分かっている。だからこそ里の力を結集させて大量に拵えたんだ。」
そうしてリルア、ミーア、シャルディアの三人が卓を移った。
蛍、フェリオ、リナ、フゥの四人は卓に残り、十数分の間料理をつまみ続けた。そうしている間にも大広間の中では卓を移る者がしばしば現れる。そして程無くして蛍達の卓へ移る者も現れた。
「おうおう ちょうど三つ椅子が空いてんじゃねぇか。」
「やっほー ホタルちゃん来たよー! 飲んでるー?」
「ハニさん、ホタルは未成年だから飲める訳無いでしょ。まさかもう酔ってる?」
「!」
リルア達と入れ替わる形で卓に近付いてきたのはニトル、ハニ、ハッシュの三人だった。三人は共に手にグラスを持っている。未成年であるハッシュ以外の二人は既に頬が少しばかり赤く染まっていた。
三人共に知った中である蛍目当てに来た事は明白である。しかしニトルはその隣に居た少女の顔を見て顔を曇らせた。
「……ってお前も一緒かよ。」
「あ? 俺がここに居ちゃ悪いかよ。文句あんならテメェがどっか行きゃ良いじゃねぇか。」
「そうだな。隊長さん、悪いが俺ァ場所を変えさせて貰うぜ。後はあんたら仲良し同士でワイワイと━━━━
!」
ニトルと彼に不信感を抱いているリナがあわや衝突寸前という所まで来た。その緊張に蛍は凍り付いたが寸前でニトルが折れた。しかしそれを止めたのはハニだった。
「な、何だよ?」
「ケンカなんてダメだよー! せっかくみんな集まってるんだから仲良く飲もう!」
「ケンカだ!? 俺がやってんのはそんな幼稚なもんじゃねぇよ! そもそも俺はこいつを完全に信用した訳じゃねぇ! 第一こいつは━━━━
っておい! 勝手に座んなよ!! ってか注ぐな!!」
ハニがニトルの腕を引いてリナの隣に座った(ハッシュも流れに乗る形で席に着く)。そしてハニは有無を言わさず二人のグラスに酒を注いだ。
「ささ! 同じテーブルで同じお酒を飲んだら仲良くなれるって! ほら、飲んで飲んで!」
「……………まぁ注がれたからにゃ飲まねぇ訳にはいかねぇけどよ。ってかあんた俺が酒飲めるって知ってんのか?」
「うんうん! 龍人族の特性は知ってたからね! だから今日みたいな日を楽しみにしてたんだ!
女の子と同じお酒を飲める機会なんてそうそうないからね~!」
ハニは赤い顔でリナとの距離を縮める。既に手に持っていたグラスは空になっていた。その様子を傍目で見ていた蛍は彼女と親交の深いハッシュに向けて口を開く。
『…………ねぇハッシュ君、ハニさん酔ってるの?』
『……いや、別にお酒に弱い訳じゃないよ。お酒が入ってテンションがおかしくなってるとは思うけど。』
『私も、ハニはハッシュやイーラと比べてちょっと頼りないって思うファね。フゥはどう思うファ?』
『何も言える事はありませんね。私は彼女の事を殆ど知りませんし。』
斯くて蛍達の卓は二つのグループに分かれ、十数分の間 それぞれのペースで料理を口にし続けた。
その間にも会場の配置は目まぐるしく変わり続ける。全員が全員、卓に並んだ全ての種類の料理を一通り食べようとするからだ。そしてそれは蛍も例外では無かった。
「……………よし。そろそろ他のとこに行こうかな。
(お腹の満腹具合は四割ってところかな。後は他の料理の中から良さそうなものを食べてしめにしようかな……………。)
リナちゃん達はどうする?」
「……………俺ぁもう少しここに居るとするぜ。ッてか動けそうにねぇよ。」
「うん。僕も残る。ハニさんを介抱しなきゃいけないだろうしね。」
「そ、そう……………。」
ハニはこの十数分で既に二杯の酒を呷り顔を更に赤くさせて机に突っ伏している。因みにニトルはグラスの半分程の酒を飲み、フゥは見かねて会場の係員に水を貰いに行った。
「じゃあニトルさんはどうする? 私はフェリオと一緒に行くけど。」
「いや、俺はまだ良い。ッてかそろそろ良いかと思ってんだ。もう十分見て回ったしな。」
「ホントに!? じゃあさ、卵系がどこにあるか知らない? 最後はそれでしめようと思っててさ!」
「それ系ならここをまっすぐ行って三番目のテーブルがそうだったはずだぜ。」
「そ! ありがとニトルさん!」
蛍(とフェリオ)はニトルに一言礼を言って席を後にした。それを見届けたニトルは隣で酔いを回しているハニに視線を向ける。その視線には少なからず軽蔑の意思が込められていた。
「……………しかしどう見ても性別年齢以外は酔っぱらいオヤジでしかねぇな。こんなヤツが
「それを同じ隊長の僕の前で言っちゃうんだ。まぁ気持ちは分かるけど。
こう見えてもハニさんは頼りになる人だから。多分、ニトルさんもそういう人になると思うよ。」
「そうか……………?」
ニトルは自分とハニの実力に半信半疑だった。しかし彼は知らない。この後、そして翌日に掛けて二人がこの