転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~ 作:Yuukiaway
「ふーっ。」
場所は
蛍は食事を終え入浴と着替えを終え、一息をついていた。里の者達が腕に縒りをかけて作った料理で空いた腹を埋め温泉で温まった事により先のシャルディアとの戦いで消耗した身体は既に全快に回復しつつある。
「ホタル、しっかり温まったみたいファね。」
「うん! やっぱりこの里の温泉特有の効能(?)みたいなのがあるのかな。 まぁ詳しい事は分からないけどとにかくいいお湯だったよ!」
蛍は知らない事だが、
そしてその主な効能は疲労回復の他、魔力や体力の回復も見込まれている。蛍の世界では考えられないようなその効能も異世界ではありふれた効能なのだ。
「ね、今何時くらいか分かる?」
「今? 多分九時くらいじゃないファか?」
「九時かー。 うーん、寝るにはまだ早い時間だよね。」
「にしてもさ、
蛍が言った『樽』とは宴会の最後にシャルディアが会場に運んできた大樽の事である。その樽は人一人が丸々入ってしまえる程大きく、その場に居た誰もが目を引いた。その中身は数百年か数千年か、それ程までに熟成された果実酒である。それを知った者達、特にリルアやハニ、リナ達が大いに熱狂した。しかし蛍の側にその熱狂に今一つ乗って来れていない者が居た。
「ホタルの言いたい事は分かってるファよ。ニトルの事ファよね?」
「!
……………うん。何でニトルさん、あんな乗り気じゃなかったのかなーって思っちゃって。」
蛍が言っているのは酔いを醒ますと言って外の空気を吸いに行き戻って来たニトルの不審さである。彼が帰って来てすぐに件の大樽が振る舞われたが、他の者が何杯も呑んでいる中、ニトルは一杯だけで事を済ませ早々に部屋に戻ってしまったのだ。
「ニトルさん、なんか変な事言ってたよね。なんか『吞み過ぎたから』とか言っててさ。だけどそれだけじゃないようにも見えたし……………」
「さぁ。多分何か気分が悪くなるような事があったんじゃないかファ。」
「……………うん。まぁそうだよね……………」
「ホタル、前から気になってたけど何でニトルにそこまで気を寄せてるファ?」
「え? 気を寄せてる? そんな風に見える?」
「だってずっとあいつと一緒に居るように見えるファよ。距離感が近いって感じで。」
「……………うん。まぁニトルさんと私って
「住む世界?」
蛍はニトル・フリーマという男は自分と近しい存在だと思っていた。蛍の側にはそれまでそのような人間が居なかった。元魔王であるギリスやリルアを筆頭に元勇者のルベド、騎士団隊長のハッシュ、生まれながらの武道家のリナなど蛍の周りには彼女が想像できないような経歴の持ち主が殆どだった。
その点、ニトルはつい先日まで蛍と同じ一般人だった。それ故に蛍は彼と余計な距離感を覚えずに彼と接する事が出来たのだ。その旨を聞いたフェリオは少しばかり眉間にしわを寄せた。自分も女神ラジェルに生み出された
「……………それって私にも当てはまってるファ?」
「えっ!? いや、フェリオはそこまでじゃないよ!?
だってフェリオは私と最初からずっと一緒に居てくれてるし!」
「……そう、そうファよね!」
蛍とフェリオの関係はこの世界で生活した当初から続いている。ギリスやハッシュと出会う前、正真正銘の最初の戦いから二人はずっと一緒に居た。フェリオが蛍の常識では測れない存在である事実は否めないが、共に生活した時間がその距離感を限り無くゼロへ近付けていた。
「それはそうとホタル、そろそろ髪を乾かして戻った方が良いファよ。」
「ああそうだね。このままじゃ風邪ひいちゃうかも━━━━」
「ホタル、フェリオ。そろそろ風呂は空いたか。」
『!』
二人の会話を扉の向こうから聞こえた声が中断させた。蛍が応答するように扉を開けると声の主が立っていた。
「カイさん。何でここに? 男湯は隣でしょ?」
「否、私ではなく彼女を風呂に入れねばならんのでな。連れて来た。」
「彼女?
! あ、あ~~。」
「ほらお姉ちゃん、ちゃんと立って歩いて! お風呂着いたよ!」
カイが見た方向に視線を向けるとそこには