転生したらプリキュアだった件 ~助けてくれた女神様の世界をプリキュアになって守りたいと思います!~   作:Yuukiaway

386 / 518
386 唸りを上げる大地の神!! ダクリュールの新たな力!!! (前編)

ニトルの爆弾は誇張抜きに建物一棟を容易く破壊できる威力がある。フォラスの消化液に侵されるという憂い目を一度は見たそれだったが、今回、エミレの改良を経て戦ウ乙女(プリキュア)達を助けると同時にオオガイに一発見舞うという大役を果たして見せた。

オオガイを含めた敵全員がそれまで全く眼中に無かったニトルのよもやの奇襲に彼等は言葉を失っていた。その沈黙を破ったのはオオガイの一言だった。

 

「……………本当だったようだな。お前が影魔人(カゲマジン)に変えた男が戦ウ乙女(プリキュア)の引き込まれたというのは。しかも究極贈物(アルティメットギフト)のおまけ付きとは。」

「!! も、申し訳ありませんオオガイ殿!! 今の事態は儂が招いたようなもの!! 罰は如何様にも━━━━」

「構うな。今ここでお前を責めた所で何にもならない。代わりにあの小僧について知っている事を全て話せ。」

 

オオガイの言葉に反応したのは言うまでも無くニトルを食い物にしたフォラスである。フォラスはニトルが持つ究極贈物(アルティメットギフト)転換之王(ベリアル)》の能力を端的に説明した。

 

「………成程、位置の入れ替えか。それで奴等と爆弾を入れ替え俺を……………

だが馬鹿な真似をしたな。そんな事をしたばっかりに折角のチャンス(・・・・・・・)を不意にしてしまったんだからなァ。」

『!!』

 

爆弾の爆発によって付着した煤を拭いながらオオガイは不敵な笑みを浮かべてそう呟いた。オオガイが戦ウ乙女(プリキュア)達の奇襲に反応し容易に反撃しようとしていた事は既に全員が知っている。故にブレイブ達は皆『何を言っている』というような非難めいた表情をオオガイに向けた。

 

『………嫌味な野郎だな。調子こいたようなあのヘラヘラした面も気に入らねぇ。あいつがあの連中の頭なのか……………!?』

『うん。気に入らないってのは私も一緒だけど気を付けて。あの人は《オオガイ》っていうとっても強い人なんだよ。』

 

ニトルに説明するブレイブの脳裏には龍の里での苦い記憶が思い起こされていた。かつてのブレーブ(・・・・)はオオガイに手も足も出なかった事実がある。それから時は経ち彼女も力を付けたが、それでオオガイに勝てる保証は何処にも無かった。

確かにキュアブレーブ(・・・・・・・)キュアブレイブ(・・・・・・・)となり、刀剣系究極贈物(アルティメットギフト)女神之剣(ディバイン・スワン)》を始めとする様々な力を身に着けた。しかし彼女の目にはオオガイに確実に勝てる未来が浮かんでいなかった。それは過去の忌まわしい記憶だけでなく、ニトルの爆弾の直撃を受けて平然としていた事も大きく関わっている。

ブレイブは仲間と共にオオガイに一斉攻撃を仕掛けたがそれすら誤った選択だったのではないかと思い始めていた。

 

(……………やっぱりギリスやニトルさんが正しかったもしれないな……………!!

まずオオガイを攻撃した方が良いって思ったけど、もしニトルさんが助けてくれてなかったら━━━━━━━━!!!)

「あのさぁ、お前等何時までオオガイさんにこだわってる訳? それよりも目の前に集中したら?」

『!!!』

 

ブレイブ達は当然のように自分達から遠く離れた所に居るオオガイに意識を向けていたが、その注目は目の前(・・・)に居るダルーバの言葉によって方向を変えられた。かといってダルーバにブレイブ達を攻撃するような素振りは無かった。代わりに彼は空を指差していた。

その方向に視線を向けると、そこにはダクリュールが居た。ダクリュールが空高く跳び上がっていたのだ。

 

(ダ、ダクリュール!!?)

「総員!! 警戒態勢を取れ!!!

(何をする気だ!! あんな所から!!!)」

 

単独で空高く跳び上がるというあまりに不可解な行動にブレイブ達の胸中は警戒と困惑に染まった。対してダルーバやオオガイ達は得意気に口角を上げていた。

 

(戦ウ乙女(プリキュア)共、特にニトルとかいう小僧。お前らは俺を出し抜いていい気になっているだろうがお前らに花を持たせて俺達は実を取る。優位に立つのは俺達だ!!)

「ダクリュール!!! 一世一代の大一番だ!!! 遠慮無くぶちかませ!!!!」

「ウス!!!!」

(!!! 来る!!!!)

 

オオガイの言葉に呼応するようにダクリュールの身体は急降下する。ブレイブ達はあらゆる事態に備え防御体制を取った。しかし、ダクリュールの狙いはブレイブ達では無かった。

 

(戦ウ乙女(プリキュア)共!!! お前らは俺を腕っぷしだけの野郎だと思ってるだろうがよォ、今は違ぇ!!!!

見せてやるぜ!!! こいつが俺の新しい究極贈物(アルティメットギフト)だ!!!!!)

「《大地之神(ガイア)》!!!!!」

ズドォン!!!!!

『!!!!?』

 

恐竜之王(ティラノサウルス)》とは違うその名前を声高に叫びながら、ダクリュールは攻撃した。しかし彼が殴ったのはブレイブ達ではなく何も無い地面だった。その行為の意味を考える暇も無くそれ(・・)は襲い掛かった。

 

『━━━━━━━━ズゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴォン!!!!!』

『!!!!!』

 

それは地震だった。風妖精(エルフ)の里全体を巨大な地震が襲った。ブレイブ達の表情が今迄とは比べ物にならない程の驚愕に染まる中、ダクリュールは嘲笑うかのような表情を浮かべていた。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。